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09 「アイデア」と「コンセプト」VOL.02

文頭でお断りしておきます。10,000文字ぐらいの読み物です。売れる企画の技術習得は武道の黒帯取得のような話。本気で「売れる企画を立てたい」「売れる商品を作りたい」と思っていない人が、軽い気持ちで読んで、冗談半分でやって、事故をしたり、怪我をしたりしないように有料マガジンにしてあります。内容も本気でやらないと身につかない「売れる企画の技術習得内容」なので、軽くありません。

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前回 08話 「アイデア」と「コンセプト」VOL.01 
○ Section-18〜Section-21 より

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● Chapter-02「アイデア」と「コンセプト」

Section-22「コンセプト」の生み出し方


アイデアは、何かの拍子にポンと頭の中に浮かんできて「あっ、良いこと思いついた。こうやってみよう。」という感じ。この表現は「アイデアの性格」をいい感じに伝えられそうな表現だと我ながら思っていたりします。では、コンセプトは、どうやって生まれるのか?

私は、1986年から、この2022年までの36年間「企画」「開発」「売場づくり」「ショーウィンドウのデザイン」「お中元お歳暮のカタログづくり」「チラシなどのデザイン」「TVCM制作」という仕事に関わり続けてきました。作ってきたものの数だけコンセプトがあるのです。

こういう体験をもとに、改めて考え直してみると「コンセプトの誕生」は、次のような「流れ」を経て「生まれてくるもの」と言って良いと思います。

1)新しいトレンド・変化の兆しを感じる
2)なんか気持ち悪いぞ、と違和感を覚える
3)こうだろうか?と意味や仮設を見出す
4)本当だろうか? 追求していく
5)間違いない。これだ。(コンセプトの確立・成立)

新しいトレンド・変化の兆しを「感じる」というのは「五感の問題」なのですが、デスクに張り付いていたり、PCの前にずーっといても、そういう兆しを感じることは不可能です。色々と「ものが売れている場所」にいくようにしていると感じることは、いくらでもあります

そのなかでも、なにか強く感じること、気になることが出てきます。私の体験から言うと「感動」「不安」「腹が立ってくる」といった感じで、強く印象に残るものがある時、私は「さらに絞った調査をして、気持ち悪さの原因を追求していく」ようにしています。

なんだか気になって、気持ち悪いというか心がザワザワとしている状態で、色々と見て回っていると、突然、調査場所でひとつの商品に目が止まって「あぁ、、こういうことか!」と、その「意味のようなもの」に気づくことになります。これが「コンセプト」です。

そして、この言葉は、私が勤めていた百貨店のマーケティング本部長の発明したらしき言葉に「十人十色じゃないぞ。十人中七人一色。これがコンセプトだ。」というものがあります。確かに人間、十人十色ですがコンセプトは、そうであってはダメなのです。

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世間的には十人十色が普通の感覚かもしれません。そうには違わないのですが、何かがおかしいのです。鬼退治のアニメ映画やアニメ番組は、独占的な人気を集めていました。つまり、十人十色とばかりは、言っていられない状態が身近に存在しているわけです。

人間というものは、違った感じ方をもっていると同時に、どこか同じように感じるところもあるものです。極端に言えば「十人一色現象」が起こることさえあるわけです。こういう「現象」を「狙って作っていく」のが「企画担当者の仕事」なわけです。

とはいえ、10人、そこに人がいたら2人は「完全なるアマノジャク」が含まれてしまうものです。そうやって考えると「十人十色じゃないぞ。十人中七人一色。これがコンセプトだ。」という言葉は、実に的を得た言葉のような気がしてならなくなるのです。

この言葉に共感できる人がいるとすれば、それは「加納の6ヶ月セミナーを受講して卒塾証書を手に入れた方」か、よほど大当たりをする企画をしてきた「企画の名人」だけだろうと思います。当たりの企画を作った体験がある人は、この言葉に共感できるハズです。

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