一旦立ち止まって

人間、崩れることのない幸福と繁栄、平安を望む。望むがそうはならないのはなぜか。このことにいくら神頼みをしようが金を積もうが、何かを止めて新しいことを始めてみたところで、そうならない真理がある。「それは、一生懸命にもっと努力をしろってこと？」「毎日毎日怠けずに、いやな勉強を我慢してやるしかないか。勉強していい点取って、いい大学に入れないと、いい会社に入れないから。そうならないと幸せになれないって親が言うから…。」「やっぱり今の会社でいい業績上げて、褒められるような仕事をして、昇進昇格して、給料上げてもらうしかないのか…。」「独立して、自分のやりたいことをやれれば、今よりも少しは良くなるんじゃない？」「いや、もっと政治家や官僚がこの国を良くして、国民を幸せにするようなことをしないと俺たちはいつまでたってもこのままだよ。」「私が幸せになれないのは、このこと、あのこと、あの人、この人の所為だ！だからみんななくなってしまえばいいんだ！！」…。それぞれの事情は分かるが、無情にも、これでは己の真の望みを得ることは永遠に出来ない。得れないどころか、頑張っても努力しても変化させても苦労は益々積み上がっていく。では、どうすれば良いのか。己、心を鎮め自分の心の声に耳を傾けてみるがいい。深く呼吸をして、大空を見上げてみるがいい。一旦立ち止まって大地に芽吹く来春を待つ植物たちを見つめるがいい。小川の潺、紅葉した葉の落ちる瞬間、太陽の優しい木漏れ日の温かさを心底感じてみるがいい。やがて、自然の不思議、生命の不思議、人間の不思議、人生の不思議、地球の不思議、宇宙の不思議を知りたくなるであろう。その答えはどこにあるのか。真実はどうすれば見つかるのか。その探究の芽が芽生えたら素直に、その道を行くといい。そして真実を悟ることが出来た時、己が本当に望んだものが手に入る。これこそが、人間、崩れることのない幸福と繁栄、平安を獲得する唯一の方法。

そのことを肝に銘じ、今手を休め、空を見上げ、真実を問うてみようと思います。

有難うございます。