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Taikai
2024年5月16日 13:43
瀬戸内に浮かぶ一艘の小舟その美しいカタチの背景には月の存在があった──祖谷に別れを告げ、大歩危の駅を出発した。川幅は徐々に広がり険しい山を抜ける列車。車窓の風景を眺める。ふと、学生時代の記憶が蘇る。まちづくりへの違和感私は、建築系の研究室でまちづくりに携わっていた。衰退する地方、増え続ける空き家。ソフトだけでなく、ハード面からの立て直しが求められていた。しかし、ある日ふと思った。まちづく
2024年4月2日 12:19
鳥になった日の話幼い頃、車の助手席に乗るのが好きだった。目の前に映るカーナビは、自分が乗っている車を空から眺めていた。見えている風景とナビを重ね、脳内でもう1人の私は鳥になって空を飛んでいた。もう1人の私はあの森の向こうに見える景色も教えてくれた───地球の襞と手触り感建築家を夢みて、大学で建築学を学んだ。地域に根付く建築をつくるため気候風土に目を向けるようになった。谷間にできた日本の集落を山