短い小説いろいろ

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ノート

【短編小説】みーこそっくり (1/2)

圭介はいつも、ラフ画を完成させるまでは、担当する作家のことを知らないままでいることにしていた。編集者の片岡にも、依頼のときに、作家の情報を教えないでほしいと頼んでいる。名前も年齢も性別も、これまでの作品も知りたくない。先入観をもたずに文章に向き合いたい。
 作者のプロフィールや評判を気にしながら絵本を読む子どもは、おそらくほとんどいないだろう。できるだけ読者と同じ気持ちで読みたかった。表紙を見て、

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わたしも好き!
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【掌編小説】春の雪

これほど間近で妹の顔を眺めるのは、蘭にとって初めての経験であった。白い顔の下半分を枕にうずめた凛は、姉の視線を一方的に受けてじっとしていた。眠っているふりをしているだけかもしれない、という考えが蘭の脳裏にひらめいたが、それはあっという間に消えてしまった。心ゆくまで観察させてくれるのなら、凛の思惑など関係ない。正妻の子である蘭は、妾腹の妹を理解したいと思わない。美術品をめでるように、ただ観察をしてい

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嬉しい!
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【掌編小説】コリンの理論

ハカセというのはコリンにつけられたあだ名だった。いつも何かを観察して、難しい本を読んでいるコリンにぴったりのあだ名だったので、すぐに学校中に広まった。今では、コリンのことを本当の名前で呼ぶのは、リートただひとりだった。
 リートは特にコリンと仲が良かったわけではない。ただ、ハカセと呼ぶとコリンが決まり悪そうな顔をするので、呼ぶのをやめたのだ。クラスメイトたちは、逆だった。普段どんなにからかっても動

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嬉しい!
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【掌編小説】都会ウサギと四葉のクローバー

ウサギが都会で生きるコツは、第一に食べ物の好き嫌いをしないこと。しなびた大根の葉っぱだろうが、歯ごたえのない味つきキャベツだろうが、フライドポテトだろうが、雑草だろうが、ぜいたくを言わずに何でも食べなくてはいけない。
オレは野良歴四年、大ベテランの都会ウサギだ。捨てられる前はペットとして飼われていたのか、食用だったのか、幼かったオレには分からない。物心ついたときから都会で一匹で生きてきた。小さいと

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いいことありますように!
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【掌編小説】サンタクロース会議

今年のサンタクロース会議は、波乱に満ちた幕開けとなった。開催のあいさつが終わるやいなや、ひとりの若いサンタクロースが立ち上がり、議長が止めるのも振り切って、とうとうと演説し始めたからだ。
「僕はどうしてもこの場を借りて言いたいことがあります。みなさんがご存じのように、最近、僕たちは人間の子供から感謝の声を聞くことが少なくなった。その原因は明らかです。親たちが、手柄を横取りしているせいなのです。我々

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いいことありますように!
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