ひよっこfarmer Kana

東京生まれ東京育ち。大好きなものは三度の飯。 大学卒業後、大手日系OLとして働き始めま…

ひよっこfarmer Kana

東京生まれ東京育ち。大好きなものは三度の飯。 大学卒業後、大手日系OLとして働き始めましたが、 日本の食に貢献したい、農業をしたい、夢を抱くようになった…のも束の間 2021年4月より南阿蘇の地に身を移すことに。 目に映ったもの、感じたこと、考えたこと、ここに残していきます。

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コーヒーの実が一杯のコーヒーになるまでの記録 【国産コーヒー栽培】

コーヒー。 世界中の人々に愛され(時には依存され)ている、ポピュラーな飲料。 日本人は1週間で平均的に約11.5杯ものコーヒーを飲んでいるらしい。 しかし、コーヒーがどのように木に実り(まず、果物であることを前提として知らない?!)、その実からどのようにコーヒー豆を取り出し、焙煎して、コーヒーとして飲める形に姿を変えるのか、わからない人がほとんどであろう。 私も人並み以上にコーヒーが好きでこだわっていた方であったが、コーヒーの生産についてはほとんどと言ってわからない、とい

    • いきなり団子を畑から作ったら「まだかよ」団子になった (後編)

      前編では「そうだ、いきなり団子を作ろう!」となぜかおもむろにサツマイモと小豆を育て始め、約3ヶ月間かけて順調に成長の様子を収め、収穫目前までいくところまでお伝えしました。 後編ではいよいよ、いきなり団子の主材料であるサツマイモと小豆を収穫した後、選別や下ごしらえをして、いきなり団子を作り始める、そして完成するところまでの様子をお伝えしようと思います! 7. 小豆の出現は突然に。 (10/3)こちらが9/3に撮った写真。最初に花が咲いてから10日後、まだまだ花が咲き誇ってい

      • 畑からいきなり団子を作ったら「まだかよ団子」になった (前編)

        熊本の郷土料理「いきなり団子」を知っているだろうか? お土産屋さんや和菓子屋さんでよく見るいきなり団子は、サツマイモの上にあんこが薄く載り、それをもちっとした団子生地で包んだ、おまんじゅうのようなものだ。これがシンプルだが、なんとも美味しいのだ。 「いきなり団子」の名前の由来はいきなりお客さんが来ても、手早く簡単に作って出せるお菓子だから、ということであるが、全然そんな「いきなり」できるものではなかった。 特に、畑で原料から作った私の場合。今回、サツマイモと小豆はそれぞ

        • 1杯の具沢山おみそしるで考えよう、農と食のつながり。

          突然ですがおみそしるやさん、始めます。この度私、熊本県南阿蘇村で、みそ汁とおにぎりをメインにした朝ごはんが食べられるカフェを営業することになりました。(間借り営業なので、現時点では営業日は火曜水曜のみです) 調理師の資格はないし、飲食で働いた経験は人並み以下、お店の経営はもちろん経験なしです。それでもやりたかったことだった、しかも周りの環境に恵まれ、実際にできるチャンスをいただいた、ので「よし、やっちゃえ〜!」と見切り発車をしてしまいました。 「おみそしるやさん、なんでそ

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          知らなかった!稲作にまつわる日本語たち

          農村に住み始め、憧れの百姓の大先輩たちとお話しすることが増えてから、自然現象や食文化について「へえ、初めて知った〜!」と感嘆することが増えた。 その1つが日本の稲作と日本人の使う言葉・思想には密接な関係がある、ということ。現代では食の多様化が進み、「お米離れ」が進んでいると言われるお米の消費量こそ減ってきているが、実際「百姓の生活」は稲作なしには語れないし、「日本の文化」も稲作なしには語れないのだな、と感じている。 例えば、今でも春の田植えの時期には豊作を祈るためのお祭り

          知らなかった!稲作にまつわる日本語たち

          九州の記録的大雨ing(現在進行中) どうなってるんじゃ地球2021

          久しぶりの投稿です、ひよっこfarmerです! 2021年8月記録的大雨真っ只中☔️私の住んでいる九州・熊本県では異常なほどに雨が降り続いています。 東北から関東でも突発的な激しい雨の影響で土砂災害や洪水などの被害が、出ているようですね。皆さんがご無事であることをお祈りしています。 熊本では8月10日に雨が降り始めてから、1週間ほぼノンストップで雨が降り続いています。4月に熊本に来てから、スコールのような激しい雨は経験したものの、こんなに長く続く雨は経験したことがなかっ

          九州の記録的大雨ing(現在進行中) どうなってるんじゃ地球2021

          大人の虫嫌いについて考える。

          虫について。 虫、という文字を見るだけでゾワっとするというのは私だけではないと思う。 私は典型的な虫嫌いなシティーガール(25歳)である。であった。 特に東京都内で暮らしていると、日頃から虫に関わる機会も少なく、虫に対して異質感・恐怖感がある。家にゴキブリがでたらどう対処すれば良いかわからず、とりあえず部屋に籠るのみというなんとも情けない話。笑 でもちょうど1年前「農業がしたい!」と思い立った時、農業をしたいのに虫がダメだったら何も進まないということで、24歳の誕生日

          大人の虫嫌いについて考える。

          農村で働き方の「あたりまえ」に疑問符をうつ

          こんにちは、ひよっこfarmerこと佳奈です。 上の記事の通り、私は東京でのOL(半分在宅だったが)をやめ、熊本県阿蘇に移住してから、早1ヶ月半が経った。覚えることだらけでドタバタの毎日だったが、やっと、この新しい生活に慣れてきたところ。ここでちょっと一息ついて、現時点の生活についての報告・気づいたこと・改善点を書き起こしてみようと思う。 <現在の生活>私は現在、個人事業主として、職を1つとせず、色んな地元の事業者さんのもとで、「食」に関わる様々なお仕事を委託いただいてい

          農村で働き方の「あたりまえ」に疑問符をうつ

          美味しいものはゆっくりと。

          どうも👋 よく友人に「生き急いでる」と言われている、ひよっこfarmerです。 都会から農村に移ってきてから、毎日スケジュールに縛られて生活することも減り、周りの人たちの時間的余裕のある生活を見て、「もっとゆったりと生きよう」と思うことが多い。それと同時に、美味しいものはできるのにゆっくりと時間がかかるのだ、ということを最近実感している。 最近までしていた味噌作り。仕込んでから1年以上寝かせて美味しい味噌が完成する。麹菌や酵母菌に大豆や米をゆっくりと分解してもらって、美味

          美味しいものはゆっくりと。

          鎮守の森

          神社を囲むようにぽかんと島のように森林がある。こんな風景を見たことはあるだろうか? 「鎮守の森」は神様を守るために、土地をいじったり木を伐採したりせず、そのまま維持されている森林。鎮守の森について研究され、活動されている、宮脇昭さんの著書を読み、日本の森林のあるべき姿を考えた。 今まで人間は効率的な土地利用をするために、森林伐採をしたり、木材として有効なスギやヒノキを単一的に大量植林したり、と森をいじってきた。 一時はそれでよかったかもしれない。 でも、長い目で地球環

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          あたたかな時間

          あたたかな時間

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          表情豊かな草千里

          表情豊かな草千里

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          「御朱印ラン」 しませんか?

          先日、御朱印帳をつけ始めてみた。 私は飽き性なので、幼い時から人形やシールを集めたりする、いわゆるコレクタータイプではなかったが、このコレクションは続けられそう(続きそう)だなと思う。 御朱印集めは、全国の神社に行くために旅をする良い口実になるし、日本の歴史や地理を知るいいきっかけになる。もらった日付も書いてあるから、あとから見ても思い出として残る。 だから九州に移転してからも、続けていきたいなあと思っている。 そもそも御朱印をもらう理由は何か御朱印はもともとはお経を書

          「御朱印ラン」 しませんか?

          日本人と宗教について考えてみた

          カナダの高校に留学していたとき、新しく人と会った時によく聞かれていた質問が "What is your religious belief?" (あなたの宗教はなんですか?) これを聞かれた時の答えに困ったこと。困ったこと。 日本人として日本に住んでいたときは生涯考えたことがなかったこの問いかけ。日本で生活すると「宗教」という言葉が禁止されているのかって思うほど、「宗教」のトピックは会話に挙がらない。(少なくとも私はそうだった) うーーーん、クリスチャンでもないし仏教徒

          日本人と宗教について考えてみた

          私が都会を離れ、農業を始める理由。

          「え、農業をするから会社を辞める?」 新入社員として大手保険会社に入社した1年目の秋、私は両親に、農業・食の道に進むため、会社を辞めることを報告した。 当然の反応だ。 新卒で入社した会社は、いわゆるホワイト企業で労働条件は良く、上司にも恵まれ、特に不満をこぼしたことなどなかった。私としても当然、少なくとも3年以上は勤め上げ、バリバリ営業マンのキャリアを積むつもりで入社した。 しかしたったその半年後、私の心は疑いもなく「農業や食に関わる仕事をする」人生を選んでいた。そして

          私が都会を離れ、農業を始める理由。

          「自然と共に生きる」プロ集団、カナダ人から学ぶ思考法。

          自然と共に生きる、ということ。 人間の利便を優先して環境を破壊するのも違うし、環境保全を優先するあまり不便を被るのも違う。自然環境にとっても、人間の社会活動にとっても、できる限りbenefitが大きくなるような、最善の選択をとる。 そんな考え方をみんなが身につけることができれば、SDGsとかESGとか(耳にタコができるほど毎日聞く言葉たち...)分かるようで分からない指標やルールなんて設けなくても、地球に優しい社会になるんじゃないだろうか。 でも、そんなことが可能なのだ

          「自然と共に生きる」プロ集団、カナダ人から学ぶ思考法。