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私が都会を離れ、農業を始める理由。


「え、農業をするから会社を辞める?」

新入社員として大手保険会社に入社した1年目の秋、私は両親に、農業・食の道に進むため、会社を辞めることを報告した。

当然の反応だ。
新卒で入社した会社は、いわゆるホワイト企業で労働条件は良く、上司にも恵まれ、特に不満をこぼしたことなどなかった。私としても当然、少なくとも3年以上は勤め上げ、バリバリ営業マンのキャリアを積むつもりで入社した。

しかしたったその半年後、私の心は疑いもなく「農業や食に関わる仕事をする」人生を選んでいた。そしてそのちょうど1年後である2021年4月に、私は熊本県南阿蘇に移住し、農業を中心として生計を立てていくことになった。

「なんで農業始めようと思ったの??」

このよく聞かれる質問に答えるため、今回のnoteでは自らの思考を整理してお伝えしようと思う。


まず私のプロフィールから

<超簡単な略歴>
・1996年5月16日 生まれ
・人見知りしないわんぱく子供時代
・規律が厳しすぎて苦しかった私立女子校時代
・カナダの現地高校でのイケイケ高校時代
・部活動ばかりの大学時代、充実したグルメ生活

<どんな人か>
・趣味: 登山、ランニング、ヨガ、読書、美味しいご飯やさん巡り、焼酎
・座右の銘は「思った時が吉日」「花より団子」
・人生の1番のミッションはいかにどれだけの食べ物を美味しく食べられるか
・超楽観家、フットワークは紙のような軽さ


社会人1年目、在宅勤務中(笑) 運命の映画に出会う。

こんな感じでお気楽に生きていた私は、周りのみんなと同じような時期(大学3年生の夏)に就活を始め、みんなと同じように聞いたことのある大企業をひたすら受けた。そしてあまり深く考えず(当時は考えたつもりだった)、大手日系保険会社に入社することにした。

そんな私の転機は新型コロナウイルスだったのかもしれない。

新入社員研修もリモート、働き始めても在宅勤務… と家にいる時間が多かった中、ありがたいことに自分の人生を見つめ直す時間が多かった。

「本当にしたいことってなんなんだろう」
「分かんないけど、おばあちゃんになったら田舎で自給自足の生活がしたいなあ」

そうぼんやり思い、5月に観たのが”The Biggest Little Farm”というドキュメンタリー映画。

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とても素敵な映画だった。
LA在住の夫婦が、真の身体に良い食べ物を追い求め、2人でカルフォルニア郊外の荒地に移り住み、自然の摂理を生かした伝統的な農園作りに励む8年間を捉えた映画。土がなかなか理想に近づかなかったり、家畜が病気になったり、カタツムリが大量発生したり… 夫婦は試行錯誤しながらも、多様な生態系がある美しい農園を作っていく。

私の1番の率直な感想は「農業ってこんなに大変な仕事なんだ」という驚き。
無農薬農法など自然な形で農業をするには、土の微生物、気候、動物の生態系など相当の知識や長年の経験が必要。それに、辛抱強くやり抜くための気力と体力も必要。

正直、今まで都会で暮らしてきて「食の川下」で当たり前のように美味しいものを毎日当たり前のように不自由なく食べていて、「食の川上」である農業の大変さをなめていたところがあった。それに気づき、自分自身でもショックだった。

それと同時に、自然とまっすぐ向き合って食べ物を生み出す農業を「かっこいい!今すぐやってみたい!!」と思うようになった。

日本の食卓を支える農業に従事する人口がどんどん高齢化進んでいること、についても初めて自分ごととして深刻に考えるようになり、私ができることはないだろうか、と真剣に考え始めた。

「うーん、とにかく早く始めるしかないんじゃない?」

そんなこんなで農業についての私の中の関心はどんどんと高まり、気づけば8月には熊本県の阿蘇に出向き、農家さんを訪問していた。

南阿蘇で出会った人生のロールモデル

南阿蘇村の農園で出会ったのが、のちにお世話になる大津愛梨(ERI)さん

身も知らずの若者が急に訪れたのにもかかわらず、暖かく迎え入れてくださり、「居場所」を作ってくださった、とても懐の大きい方。朗らかな笑顔、誰からも慕われるような魅力的な雰囲気、一瞬で引き込まれた。

農業の楽しさ、田舎で子育てをすることの豊かさ、農村の自然エネルギー発電・蓄電、などお話をされている姿がキラキラと輝いていて… 直感で「私はこの人みたいになりたい、やっぱり農業の道に進んでみたい!」と思っていたことを覚えている。

実際そこから色々なご縁をいただき、次年度の田植えの時期、2021年4月には南阿蘇に移り住み、農業のお手伝いなどすることが決まっていった。

♪チャンチャン♪

まとめ:やっぱり自分に素直に生きるのが吉。

農業をしたい理由は挙げようと思うと他にもたくさんあるのだけれども、今回読んでもらって分かるとおり、「農業してみたい!」という自分のカンに従って生きていたら、素晴らしいご縁をいただいたという感じ。

「思い立った日が吉日」と思いこれまでフットワーク軽く動き続けてきて、よかったなあ、と初めて思った(笑)

これから私がすることと言えば、食べ物を生み出す現場でお勉強をしながら短期的に戦力となれるよう頑張り、長期的には日本の食や農業のフィールドで自分の果たせる役割を探していくこと。

現時点でやってみたいことは・・・
・農村と都会の精神的距離を近づける
・日本の伝統的な食品(味噌や豆腐など)の素晴らしさを再認識してもらう
などイメージを膨らませているけども、実際にはまだ何も農業のことをわかっていない「ひよっこ🐣」なので、まっさらな気持ちで学んで・動いて・取り組んでいきたいと思ってます。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。これからの熊本県での私の新たな人生の1ページを応援していただければ幸いです!


またすぐお会いしましょう🍃

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