早期退職の思いは、ある日突然やってきた|第1話
45歳で早期退職願を出してから、紆余曲折の末、大学で神道を学ぶまでを書くことにした。経緯はこちらに書いたとおりである。
よく考えると、いたって個人的な話だ。
だが、この間に私は思いがけない体験をいくつもした。その結果、「神道で幸せになれる」「そのことを伝える人になりたい」という謎の使命感を持つようになったのである。
誰からも、なぜと言われる、この変化。
神職でもない私が「神道とは」と語るよりも、この体験を話した方が、よほど魅力が伝わるのではないか。
そう信じて、書きつづることにする。
それにしても、どうして早期退職したくなってしまったのか。
40代独身。ローンだってある。大企業の課長という立場や収入もあった。
その思いは、ある日突然やってきたのである。
当時、私はプロモーションを担当していた。管理職として、方針や計画を立てることも仕事だ。
ある日、部長から中期計画を作成するよう言われた。3年から5年単位の計画である。
ところが、なぜか、どうしてもやる気がしない。なんとか下調べはするのだが、計画が立てられない。1ヶ月経ち、部長から、事あるごとに催促されるようになった。当たり前である。
これはまずい。あせった私は、あらゆる仕事を後回しにして、会議室を予約した。籠って中期計画をつくる算段である。
ところが、1時間ほど経ったところで事件が起きた。
突然「私、そのころには会社にいません」という声が聞こえてきたのである。
………
………
………
だれ??
私はどうかしてしまったんだろうか…
それまで、早期退職なんて、考えたことはなかった。その声がなんなのかも、正直よくわからない。幻聴なのか、こころの声ってやつなのか。
なのに、なぜかその声にあらがえず、1週間後には早期退職願を出していた。自分で自分がわからない状態。
このさきも、私は、なにかと導かれ、直感で行動するようになる。
つづく
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