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米国こぼれ話:コロナ時代の家事inアメリカ②便利なスーパー宅配もアマゾンで

アメリカでもパニック買い

フロリダ州に住んでいますが、市や群などの地域の外出制限は早く、私が住む町では3月22日から発令されていました。その一週間前から小中高および大学の休校が始まっていたこともあり、小学生の娘のいる私の上司は発令数日前の20日に治療院を自主休業しました。

その前から患者さん達もぼちぼち足が遠のき始めてはいましたが、のんびりした土地柄、ぎりぎりまで全く関係ないように振舞う方は多かったので、外出制限が発動された時は寝耳に水で急に慌てだしたかな、と想像しています。

というのも武漢やイタリア、スペインの悲惨な状況とロックダウンによる生活の影響に関するニュースは増す一方でしたので、いよいよ週明けの外出制限が噂されだした途端、パニック買いが発生気味だった模様。私が最後に外で買い物をしたのは3月19日木曜でしたが、その前は3月13日の金曜日。

同僚から、さらに前の週末3月9日前後のコストコで既に買い占めが起きていて、彼は最後に残っていた3つの鶏肉パッケージのうちの1つをなんとか手に入れたけれど、残り2つをめぐって人が取っ組み合いに近い争いをしていたよ、と聞き、そういえば鶏肉切らしてたな、と思い出したので。

その最後から2回目の買い物の時(13日)には、それで外での買い物は実質最後にしたい心づもりもあり、わざわざ人が少なくなる金曜の閉店間際を狙って、わざわざ残業までして待ってから行きつけのスーパーマーケットWholeFoodsに出かけました。

しかし実際は予想が外れ、着いた時にはスーパーのレジは大混雑で、買いたいもののコーナーの棚という棚がほとんど空っぽ。。。閉店間際だったから余計に品切れしてたとも思いますが、20年以上にわたるアメリカ生活で、こんなに混んでいるスーパーをみたのは初めてなほどでした。それも夜10時。驚いて、思わず写真を撮ってしまいました。これは缶詰とかのコーナー。

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こちら洗剤のコーナー。完全に出遅れた私。

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アボガド、フレッシュモッツアレラは売り切れ。向こう側のオレンジが見えるフルーツコーナーや野菜コーナーは、スムージーに使うニンジン、ケールなどはすっかりなくなっていましたが、その他の冷蔵コーナーの野菜はありました。いつも買う玉ねぎ、ジャガイモ、リンゴはみな売り切れ。この後2週間ほど買うことができませんでした。。。

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こちらお肉コーナー。お目当ての鶏肉は見事に全種類売り切れていました。セント・パトリックデーというアイリッシュのお祭り前だったので手前の塩漬けコーンドビーフ(缶詰のじゃなく、丸ごと牛肉塊肉の塩漬け)がセール中なのが売れ残り、ショーケースの肉も鶏肉以外が残っている状態。ちなみにアメリカでは鶏肉が肉の中で一番安く、またヘルシーと考えられているためか、日本よりやたらチキンが料理に使われる印象です。

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ということで、この時は買いたいものの半分しか買えませんでした。13日にはすでにレストランやバー、映画館や劇場などのイベント会場の閉鎖の自粛が始まっていて、また春休みでフロリダに遊びに来たりまたは在住している大学生達や社会人達が、せっかくの花金に何もすることがないので買い溜めに来ていた様に思えました。私はリベンジを決意し、翌週の平日の午前中、患者さんの数が激減したのをいいことに抜け出して最後の買い出しをつつがなく終え、自宅隔離生活に突入したのでした。

ロックダウン中は全てオンラインショッピング

とはいうものの、何週間も家に閉じこもって入り用のものが発生しないわけはありません。野菜などの生鮮食品は週に一回は買い足したい。こちらのスーパーはロックダウン中も開いているものの入店人数や時間制限などで、待ち時間が長いです。皆我慢強く買い物の列に並んでいますが、ウイルス流行のピークが近い時に人が集まる場所には極力出向きたくない私。なので冷蔵庫がパンパンだった最初の2週間を過ぎた後から、オンラインショッピングを利用しています。

アメリカの都市部では、10年以上前からインターネットの普及とともに、大手スーパーチェーンがオンラインショップを開設して、在庫もしくは店舗から直接注文したものを届けてくれるサービスが始まっていました。忙しいニューヨークの生活ではインターネットでなくとも買ったものを後からデリバリーしてくれるサービスも既に存在していましたので、オンラインへの移行は割と自然だったかと推測しています。

その後、いくつかの異なる地域スーパーチェーンと手を組んだオンラインショッピング&デリバリーサービスがでてきたり(Instacartなどが有名)、近年ではアマゾンが生鮮食品の配達を始め、さらに去年には私が普段買い物をするWholeFoodsという大手ヘルシー系スーパーを買収後、アマゾンサービスとしてWholeFoodsから食料調達を可能にしてくれていたので、忙しい時は頻繁に利用していました。アマゾンでのWholeFoodsのデリバリー注文は、買い物係の人が実際に店内を歩いて注文した商品を準備し、配達係に渡しているようです。まさにパーソナルショッパー状態です。

当初デリバリー費用が別途チャージされていたのですが、プロモーションで無料になったり、50ドルなり35ドルなり最低料金以上注文すればデリバリー費用がなくなったりしていったので、利用は益々しやすくなる一方でした。ただしデリバリー費用はタダでも、チップの国なので、チップは支払います。

そんな便利なサービスですが、やはり他人に買い物をお願いしているわけで、自分がいつも買うようにはいきません。頼んだものと微妙に違うもの、またはダメージ品や売り切れなどもほぼ毎回あります。例えばオーガニックを頼んだのにオーガニックでないとか、卵が割れていたり、腐りかけの多い苺が多くはいったパックが届いたり。。。

売り切れの場合は代替品を頼むことができるのですが、あまりにかけ離れた割高のものが来たりすることもあって、私は売り切れの場合は代替品拒否を選択することにしていますが、それでも勝手に代替されることもしばしば(笑)また、灼熱のフロリダの夏なのに、きちんとパッケージがしまっておらず、ある程度の解凍は予想していたアイスクリームが完全に液体になって届いたことも。

でもさすがアマゾンで、そういった問題品は簡単にクレームできます。自己申告制で、まず100%返金されます。また配達後24時間以内にチップの額を変更することができますので、デリバリーの人のサービスがあまりにも悪かった場合は、減額することもできます。もちろん増額もできます。

外出制限が始まってからは、今までオンラインで食料ショッピングを利用したことのない人達も買い物を始めたため、予想はしていましたが、以前のように簡単に配達予約ができなくなり、また売り切れも多くなりました。2時間枠内の配達時間指定なら無料、1時間枠だと別途料金のシステムで、普段ならいつも午後2時くらいまでは同日午後から夜の配達の無料枠が開いていることがほとんどだったのですが、今では朝の9、10時には同日はおろか翌日、翌々日の配達枠はなくなっています。週末などまず不可能です。

子供の世話や週日に仕事などで忙しい人達による週末の食料調達の需要が多いのだと想像し、火曜か水曜に朝9時から買い物かごに買いたいものを入れておいて、配達枠が空いていればすぐ注文、空いてなければ配達時間の表示ページを何度か更新すると、時々キャンセルがでるのか空きますので、そこで注文します。私自身は基本ずっと家にいますので、空いている時間は何時でもいい分、ラクです。

デリバリーの際には、直接手渡しか、ドアの外に置きざり、の選択肢があります。普段は配達事故を避けるため、直接手渡しを選んでいた私ですが、ソーシャルディスタンスが義務付けられてからは、ドアの外置きざり一本です。

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写真をアップしましたが、配達指定した時間内に耳をすませていると、ごそごそ配達物を置く音がし、アマゾンの注文履歴のページや自分の携帯を見ると注文配達済みというメッセージがでます。我が家のドアを開けるとこんな感じで頼んだものが紙袋と保温袋に入れられてきます。今まで見かけた配達員の人は、既に気温30度近いフロリダの日中でも、野球帽と手袋、マスクを着用しています。

アメリカのリサイクル&ごみ収集事情

こんなことを毎週やってますのでご想像のとおり、かなり袋がたまってしまいました。去年なんどか注文配達をした後で大量の袋がたまったのが気になり、便利だけれど利用をしばらくやめていたところでした。再利用可能な袋やケースなどがあるといいのですが、新型コロナ大流行とあり、衛生第一によってリサイクルブームは遠ざかり、一気に使い捨て傾向に逆戻りしてしまった気がします。

アメリカでも数年前からリサイクルが強く叫ばれるようになりましたが、ごみ捨て場やゴミ箱の分別状況を見る限り、はっきりいってリサイクルできているか疑問です。そもそもゴミをごみ箱にいれることさえできない教育レベルの人も多く、分別の概念を学校で教えることがつい最近始まったばかりの国ですから、リサイクルするしないで自分自身に直接の利害がない限り浸透は難しいなあ、と今日もゴミ捨て場の缶・ビンの箱に突っ込まれた生ごみを見て思ったところです。

ちなみにコンドミニアムのゴミ捨ては、各階にドア付きのゴミ捨て場があり、生ごみはダストシュートといって、放り込むと地下のゴミ置き場に落とせる仕組みになっています。缶・びん・段ボール、プラスチックなどリサイクル物はダストシュートではなく、その横においてある大きなゴミ箱に「一応」分別することになっています。

私自身はオンラインショッピングでリスクを下げていますが、その分リサイクルごみが増え、こういったゴミ収集をする係の人は無数の人達が出したごみを扱うわけで、彼らに感染リスクを横流ししているとも思うと、複雑な心境は増すばかりです。

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