見出し画像

口パク選手権による最高のラブレター

唐突な上、季節外れの話題から始めてしまいますが……年末といえば紅白!

私を可愛がってくれた父方の祖父・おじいちゃんは、歌うことが大好きな人です。

▼登場人物一覧

そして、そんなおじいちゃんにずっと面倒を見てもらっていた私も、その影響で歌うことが大好きな子どもでした。というわけで、大晦日の夜には必ず紅白!

▼「私」について

しかし!「大晦日といえば紅白!」という定番が、ここ10年で変わりました。

私の大晦日の定番……ズバリ!『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』の、笑ってはいけないシリーズです。毎年毎年、笑ってはいけないで大笑いしています。

それもこれも当時の彼氏、今では私の夫・のりんこくんとの出会いがきっかけでした。

今回は笑ってはいけない……ではなく、毎週日曜日に放送されているガキ使の企画の一つ・口パクヒットスタジオのおかげで、シャイなのりんこくんから改めて「好きやぞ!」と告白してもらえたお話をさせてもらいます。

我々のコールアンドレスポンス

私とのりんこくんは、お付き合い期間も含めて10年、一緒に過ごしています。私の双極性障害を、「それは、まぁちゃんの個性やん!辛いことはもちろんあるやろうけど、俺にはない視点で物事を見てるとこが面白いと思う!」と言って、笑って受け入れてくれた人です。

▼夫・のりんこくんについて

3歳児の私のことも、「しゃあないなぁ」と言いつつも笑って受け入れて、ちょっとしたことでも「できたな!すごいな!」と褒めてくれます。ぐずってしまう時も、やっぱり「しゃあないなぁ」と言いながらも「大丈夫大丈夫!」と励ましてもくれる。

迷って悩んで……という時には、「まぁちゃんはやればできる!」と勇気づけてくれます。

そして、失敗してしまった時には、こう言ってくれます。

「大丈夫やって。次がある!今回のは失敗じゃなくて、勉強になったなぁって思っとき!とりあえずやってみたってことが大事やろ?」

落ち込む私には、「頑張ったよ、えらい!」と言って、失敗を責めたり呆れたりすることはありません。むしろ、「ここがえらい」「これはよかった」と良いところを見つけてくれます。

私は、私には見つけられないこと、気づけないことを教えてくれるのりんこくんが大好きです。10年一緒にいても、毎日毎日大好きです。

というわけで、我々はとっても仲良し!

そう、「仲良し」なんです。「ラブラブ」ではありません。私たちの間で使う「仲良し」は、意味は「ラブラブ」と同じなのですが……陽気でおちゃめなのに、案外照れ屋なのりんこくんは「ラブラブ」という表現は気恥ずかしいらしい。というわけで、私たちは「仲良し」夫婦です。

……が、私はのりんこくんが大好きで大好きでしょうがない!仲良しは仲良しでいいんだけど、私はもう毎日毎日大好きなの!一緒にいて10年ですが、その「大好き」は今もなお膨らむばかりで、どんどんレベルアップしていく……。

でも、のりんこくんからはなかなか言葉をもらえない……。

そして、それがさみしい。おんなじくらい私を好きでいてよー!と、3歳児の私は思うわけです。……というわけで、わがままな3歳児はコールアンドレスポンスにより、なんとか言葉をもらうことにしています。

「のりんこくん、のりんこくん。のりんこくんはまぁちゃんのことが〜?」

「好き〜」

「まぁちゃんのことを愛して〜?」

「る〜!」

言ってもらうのではなく、言わせている……が、のりんこくんは毎回、このコールアンドレスポンスに付き合ってくれます。

それがつい先日、のりんこくんが自発的に告白してくれました。

そのきっかけとなったのが、ガキ使の口パクヒットスタジオだったのです。

「口パク選手権やろ!!」

毎週ガキ使を録画しているのりんこくん。私はいつもは観ないのですが、珍しく一緒に観ていました。その時の企画が、口パクヒットスタジオ。

「何これ……めちゃくちゃ楽しそう……」

そして、3歳児の私は思いました。

「口パクヒットスタジオやりたいな〜〜!」「これで遊びたいな〜!」

そこで、参加者はたったの二名ですが、「ねえねえ、口パク選手権やろう!どっちが上手か戦おう!」と言い出した遊びたい盛りの3歳児。

普段ならば「え〜〜!やらない〜〜」と返ってくるはずなので、どうしたら遊んでくれるかな〜?と考えつつお願いしたのですが、この時、のりんこくんはお酒を召しておりまして、いつにも増して陽気になっていたのです。

「いいよ!やろう!」

やったー!遊んでもらえるー!こうなったらこっちのもんだぜ!と思った私は、早速Apple Musicのアプリを開き、スマートスピーカー・Alexaに繋いでステージを用意。

▼こちらの記事で、スマートスピーカー・Alexaについてお話ししています。

「じゃあ交代しながら勝負ね!」と、参加者たったの二人の口パク選手権が開催されました。

まだまだ続く何十年も「ええねん」

何ターンか目、のりんこくんの番。「次、何にする?」と聞いた私に、のりんこくんは言いました。

「ウルフルズの『ええねん』にする」

私は、聴いたことがある気はするけど……どんなだったっけ?と思いつつ、Apple Musicで検索、再生しました。

この口パクが一番ハマっていたので、「おお〜!」と思いながらも、コミカルな動きを入れてくるのが面白くて、きゃらきゃら笑って楽しんでいました。

すると、熱唱を終えた(口パクなんですが)のりんこくんが、一言。

「今の歌詞、ちゃんと聞いてた?」

変なこと聞くなぁ、と私は思いました。私は歌詞を楽しむ、考えるタイプですが、のりんこくんは歌詞よりも曲を楽しむ人なので、「歌詞、ちゃんと聞いてた?」なんて言われると思っていなかったのです。それと、何度も繰り返される「ええねん」というフレーズの印象が強すぎて、歌詞のすべてを拾うことはできていませんでした。「うん」と答えたのですが。

すると、のりんこくんはくるっと私に背を向けたと思ったら、言ったのです。

「これが俺の気持ちやから。いつも思っとること!」

私はそこで、「やっぱり変だなぁ」と思ったので、こっそり歌詞を検索。そして、思いました。「これは照れ屋なのりんこくんからの、最高のラブレターだな」と。

ウルフルズさんの『ええねん』の歌詞を借りた、のりんこくんからのラブレター。それによると、私は「のりんこくんを見ていればいい」し、のりんこくんは「私の存在があれば、それでええねん」という気持ちで、一緒にいてくれているんだそうです。しかも、「いつも」です。私は思いました。のりんこくんの背中を見つめながら。

「これは照れ屋なのりんこくんからの、精一杯の告白なんだろうなぁ。この曲は、わたしにとっては究極のラブレターだ」と。

楽しそうだからやりたい!と、軽い気持ちで始めた口パク選手権。コミュニケーションの一つとしての「ごっこ遊び」だったはずが、口パク選手権のおかげで最高のラブレターをもらうことができました!

ありがとう、口パクヒットスタジオ。そして素敵な曲をありがとう、ウルフルズさん。

そんなわけで、私の「のりんこくん!大好き!」という甘えたな愛情はますます膨らんで、これまでの10年間、毎日更新されている「大好き!」がますます加速していくなぁと思いつつ、いつもならば言葉で伝えることを、あえて口にはしませんでした。

その代わり、ひっつき虫になって「これからまだまだ一緒に重ねる何十年、ずっとずっとこの人のそばにいることができれば、私もそれだけでええねん!」と、広い背中にぐりぐりおでこをくっつけたのです。

まぁ、アルコールパワーでご機嫌だったのりんこくんは「覚えてない!」と言っていましたが、私は覚えているわけです。だから、のりんこくんのラブレターへのお返事は、たったの一言でいい。

「それだけでええねん!」

あ、ちなみに選手権の勝者は私です!!


▼普段はTwitterにいます。双極性障害とライティングについてのツイート多め


私という「個」を応援してくださると嬉しいです。このnoteで行っていきたいあなたの「進化」のお手伝いにて、恩返しできればと思います。