イーロン・マスクのジェット機を追跡した学生「テスラくれたらやめる」
イーロン・マスクのプライベートジェットの位置情報を晒し、ツイッターのアカウントを凍結された20歳の大学生。
マスクは、そのアカウントをリンクした新聞記者たちのアカウントも同時に凍結したので、マスコミが大騒ぎになった。
それを報じるニュースでは「記者アカウント凍結を国連やEUも批判」という見出しが躍った。
欧米でも、リベラルメディアは邪魔者を、「国連の方から」叱ってもらうらしい。
それはともかく、記者たちのアカウントは復活したが、「@elonjet」を運営していた騒動の張本人、ジャック・スウィーニーのアカウントは凍結されたままだ。
彼は、イーロン・マスクがツイッターを買収する以前から、このアカウントを運営していた有名人だった。
今回の件で、約半年前、彼がCNNでインタビューを受けた時の映像が改めて話題になっている。当時彼は19歳だったから「teen」と呼ばれている。
イーロン・マスクのジェットを追跡したティーンの動機 Teen tracking Elon Musk's jet explains why he's doing it (CNN NEWS 2022/2/13)
彼は、セントラルフロリダ大学 (University of Central Florida)でITを専攻する学生。
マスクの他、ジェフ・べゾスやザッカーバーグ、トランプなどのプライベート・ジェットも追跡しているが、やはりツイッターではマスクの追跡が一番人気だと言う。
ジェット機の位置は公開情報であり、基本的には誰でも追跡できる、と彼は言っている。
このインタビューによれば、2021年11月末、つまり今から1年前にも、マスクから、
「追跡をやめてくれないか。セキュリティー上の問題がある」
というダイレクトメッセージが、スウィーニーに来たそうだ。
スウィニーが冗談半分に、
「(テスラ)モデル3をくれたら、やめていいかも」
と返事をすると、
「5000ドル(約70万円)でどうだ」
と提案されたという。
テスラは5万ドル(約700万円)くらいだから、10分の1に値切られたわけだ。
だからスィーニーは「5万ドル欲しい」と対抗したが、返事なし。
その後、「テスラの3年間のリース」という提案もあったらしい。
スウィーニーは、それも断った。
インタビュアーから、「今の君の要求は?」と聞かれ、
「あくまでテスラか、5万ドル」
と答えている。
どこまで本気かわからないが、人を食ったやつである。
「自分はマスクのファンで、あくまで趣味でやっている」
と言っているが、今回の件で、ネットでは「要するに恐喝じゃないか」という声が上がっている。
マスクがテスラを与えなかったのは、マスクもそう感じたからだろう。
でも、テスラをあげときゃ、今回のような騒動にならなかったかもしれない。
5万ドル(約700万円)を惜しんだマスクが、スウィーニーのアカウントを凍結させるために、結局400億ドル(約6兆円)払ってツイッターを買収しなければならなくなったーーとも言える。
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