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マルちゃん正麺「ごまだれ冷し」ブームが来る! (付・東洋水産とマルタイ社への謝罪)

私は「マルちゃん正麺 冷やし中華」のファンで、今年の発売開始を心待ちにしていた、という話を6月4日に書いた。


やっぱりウメエなあ、と5袋パックを食い尽くして、またスーパーに買いに行くと、今年から「新顔」が登場していることに気づいた。「ごまだれ冷し」だ。


東洋水産ホームページによれば、醤油だれの「正麺 冷し中華」が発売されたのは2013年、ごまだれの「正麺 ごまだれ冷し」は翌2014年に発売された。

ということは、神からの贈り物のような奇跡の食べ物「正麺 冷し中華」がこの世に現れて、今年で10周年だ。

その後、何度かのリニューアルを経ているが、うちの近所のスーパーだと、どちらも置いていないところが多い。

とくに「ごまだれ」は見かけたことがなかった。


私は「冷やし中華」のシンプルな醤油だれが好きなのだ。「ごまだれ」もうまそうだが、5袋パックだから、外すと痛いなあ、となかなか手が出なかった。

それで2度ほど見送っていたのだが、何かで「ごまが健康にいい」という記事を読んで、「ちょっとごまも試してみるか」、という気になった。

で、食ったら、これがまたうまいんだ。「醤油だれ」にプラスαして、超えてきた感じだ。

マルちゃん、やるねえ。

5食、たちまち食っちゃって、リピートしようとスーパーに行ったら・・

あれ? 「醤油だれ」と約100円の価格差がついている・・


醤油だれ358円、ごまだれ449円(川崎市のスーパーで6月26日撮影)


おかしいな、少し前は、「冷し中華」と「ごまだれ冷し」は同じ値段だったはずだが・・。

100円差は大きい。いったん購買計画を中止してワグネル軍のごとく退却した。


帰宅して、改めて東洋水産のホームページで両商品(5食パック)の希望小売価格を確認すると、やはり同じ値段である。


醤油だれ希望小売価格615円
ごまだれ希望小売価格615円


ということは、ごまだれの市場価格が高騰している!

「これは、ごまだれブームが来るな。いや、もう来てるな」

と思ったわけである。

「ごまだれ」のうまさに消費者が驚嘆し、「ごまだれ」に殺到した結果、「醤油だれ」の在庫が相対的にだぶついて、このような市場価格の差となって現れているのだ。

今後も、「醤油だれ」に対して「ごまだれ」が選好されつづけるだろうから、「ごまだれ」の小売価格はさらに高騰し、やがて「醤油だれ」5袋と「ごまだれ」1袋が交換されるようになるだろう。

(ごまだれ、おそるべし)

いまのうちに「ごまだれ」を買い占めるべきか、と思ったが、元手がないのでやめた。

代わりに、安い醤油だれの「冷やし中華」を買った。

ああ、「ごまだれ」を食べなければよかった。私は「醤油だれ」で十二分に満足していたのだ。「ごまだれ」の存在さえ知らなければ、「醤油だれ」で残りの人生を幸福に暮らせたのに。

(いつか、ごまだれだけを食える身分になりたい・・)

そう悲しく願うのだった。



まあ、こんだけ褒めたら、どこかから「ごまだれ」がうちに届いてもおかしくないと思う。



ちなみに、「ごまだれ冷し」の麺に鶏のささみをほぐして乗せ、「ごまだれ」をかけると、バンバンジー風になって美味しいし、その他にトマトやワカメを乗せればダイエット食になる(私はこれで2キロ痩せた)。お試しあれ。



さらに、ちなみに。

九州で過ごした子供時代、私がいちばん好きだった袋麺は「屋台ラーメン」だった。

「屋台ラーメン」が日本の国民食だろう、日本人は「屋台ラーメン」を基本に生きているのだろう、と信じていたが、九州を離れるとそうでもない、というか、売ってなかったりするので、驚いた。

しかし、いまだに私の中では、「屋台ラーメン」がラーメンのチャンピオンである。


そして、私はここで告白せねばならない。

私は「屋台ラーメン」を出している「マルタイ」社と、「マルちゃん」ブランドの東洋水産を、たった今まで混同していた。同じ「マル」だから。

福岡にいると「マルタイ」ばかりを見て、東京に来ると「マルタイ」がなくて「マルちゃん」ばかりを見る。だから自然とそういう誤解をしていたらしい。(子供のころは、食品をどこの会社が出してるかなんて、そんな気にしてない)

私はいつしか「屋台ラーメン」を出していた会社の正式名が東洋水産だった、あるいは、東洋水産という名に変わったんだと思い込んでいた。

東京で「屋台ラーメン」を見かけないのは、「屋台ラーメン」はうますぎるから同業他社から苦情が来て、販売中止に追い込まれたか、九州限定でこっそり売る形態にしたのだろう、ぐらいに考えていた。

そして、そんな「屋台ラーメン」の会社が出しているから「マルちゃん正麺 冷し中華」はうまいのだ、と思っていたのだ。さすが「味のマルタイ」だ、と(マルタイ社のキャッチフレーズは覚えていた)。

しかし、福岡発祥の「マルタイ」社と、東洋水産は、関係ないことをいま知って愕然としている。(東洋水産の工場は川崎にあったから、今の私の住所と縁があるが)

九州の「味のマルタイ」のマルタイ社はもちろん健在で、今はむしろ「棒ラーメン」のイメージで売っているらしい。

いや、私は「棒ラーメン」より「屋台ラーメン」が好きだった(昔私が食ったマルタイの棒ラーメンは、ラーメンというより「中華そば」だった。ラーメンと中華そばは違うのである、という話は、またいずれ)。

ともかく、創立70周年の東洋水産と、創業76年のマルタイ両社に対し、私のほぼ50年間におよぶ誤解を謝罪したい。

そして、心の底から叫びたい。

いずれにせよ、袋麺は「マル」に限る、と。

(これで「屋台ラーメン」も届くな)

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