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【少子化対策】未婚・子ナシで後悔している人があまりいなさそう問題

後悔したい


少子化は深刻な問題だ。

結婚せず、子供のいない自分としては、ひたすら国民に対して面目なく思う。


面目ないとは思うけれど、あんまり後悔していない。

それがよくないのではないか、と最近気づいた。

私以外からも、未婚・子ナシで後悔している、という声があまり聞こえてこない。

私くらいの世代で、

「ああ、結婚していればよかった。子供を作ればよかった。孤独だ。不幸だ。惨めだ。人生、失敗したー」

と嘆き哀しむ人がたくさんいれば、若い世代も、

「結婚して子供を作らなければ、あんな惨めな老人になる!」

と、焦って子作りすると思うんですよ。

でも、そうなっていない。


小池都知事に聞きたいこと


心中の思いは人それぞれだろう。

後悔して言わない人もいるだろうし、自分の人生を正当化したい自然の心理もある。

それに、なぜ結婚しなかったのか、なぜ子供を作らなかったのか、詮索するのは失礼なことだ。それぞれ人の知らない事情もある。


ただ、失礼を承知で言えば、小池都知事は、

「ああ、私は子供を作らなくて失敗した。防衛大臣になり、都知事になり、女としては日本で最高の権力を手に入れてきたが、それでも子供のいない私の人生は惨めな失敗だった」

と(演技でも)カメラの前で嘆き悲しんでみせれば、子供1人いくらの手当を都民にだけ配るより、少子化対策に効果があったのでは、と思ってしまった。

少なくとも、その演技で、東京都の少子化対策予算1兆6000億円のうちの1割でも節約できるなら、安いものではなかろうか。


私が記者なら、

「小池さんはなぜ子供がいないんですか? カネには困らなかったはずですよね。自分で産まなくても、養子をもらうこともできたでしょう。それでもそうしなかったのは、問題はカネではないことを自ら証明している。そう思いませんか?」

と質問しただろう。あえて意地悪に、だ。

もちろん、小池さんが一般人ならこんな質問はしない。しかし彼女は10兆円を超える税金の使途を握っている。よく言われるようにノルウェーとかの国家予算より多いのである。公共的問題に曖昧さを許さないのがジャーナリズムだ(キリッ)。

(小池さんは、若い頃に結婚して、すぐ離婚している。結婚を後悔した過去があることだけは確かだ。)


スッキリしない「少子化の理由」


私はここで小池都知事の政策を批判したいわけではない。(まして小池さんの生き方を批評したいわけではない。彼女の生き方は私の1兆倍立派だ)

東京都のような、子育て世代への、できる限りの経済的手当は、すべきだと思う。

茂木・自民党幹事長も「何にせよ経済支援」と言っていた。政府・自民党の「異次元」少子化対策の方向性も同じようだ。

それは、現状況下で、少なくとも子供たちのためになる。選挙権を持たない子供たちへ、選挙権を持つ集団として強すぎる老人たちから、富を移転することになる。それはいいことだ。

だが、それが、「将来、子供を作りたい」という人たちを有意に増やすかどうか。つまり本来の少子化対策として機能するかどうかは、不透明だと感じる。


厚生労働省などのHPをチラチラのぞいてみたが、少子化の理由についての見解が、必ずしもスッキリしていない。

それらはたいがい、女性の立場に焦点を当てているが、

A   女性が依然差別され、社会の中での役割が固定化しているから(出産・子育ての負担が女性の社会進出に不利なので女性がそれを避けるから)

B   女性が自由になり、社会の中で多様な生き方が選べるようになったから

という2つの、頭の悪い私には矛盾しているとしか思えない考えが併記されている。

どうも少子化問題と、男女平等問題が、うまく切り分けられていない(あるいは故意に混同されている)という印象を持つが、それに深入りすると面倒そうだから、ここではスッと通り過ぎたい。


「謎」の答え


ともかく実感として、人がどうしても結婚したい、子供が欲しい、と思えば、経済状況にかかわらず、そうしただろう、というのは、自分のことを振り返っても思うのだ。

なぜ、どうしてもしたいと思わなかったのか。

そして、しなかったことをあまり後悔しないのはなぜか。

中国は、高度成長で豊かになったら、少子化に悩むようになった。

かつての一人っ子政策の影響もあるだろうが、貧しくなったからではなく、逆に豊かになると、結婚しなくなり、子供をあまり作らなくなる、という傾向はどこでも見られる。


ちなみに、私は恋愛には後悔がある。あの時、ああすればよかった、こうすれば・・とは思う。

しかしそれが、子供を作らなかった後悔には結びつかない。

これは進化論的にはおかしい、と思うのだが、この謎が解けないから、世界が(今や中国まで)少子化で悩んでいると思うのである。


で、その「謎」の答えを、さっき屁が出た瞬間に私は思いついたのだ。

その答えは、仮に「子ナシ、未婚」への後悔があるとしても、

「自由に生きてきた」

という満足感で相殺されているからではなかろうか。

ねえ、どう思います? 

と小池さんの意見を聞いてみたい。

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