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河野太郎の反共「ポーランド」演説

今日、新百合ヶ丘(川崎市麻生区)に買い物に行ったら(毎月15日はイオンの老人割引サービスがある)、人だかりがしている。

何かと思えば、地元の自民党議員の応援に、河野太郎が来ていた。(写真右端)

昨日解散したばかりで素早いな、と思ったが、今回は選挙期間が短いからね。

私は自民党員ではないが、総裁選で河野を応援した仲である(?)。しばらく演説を聞いてた。

演説で「へえ」と思うことが2つあった。

1)反共色が濃い。反・共産党、反・共産主義を前面に押し出している。彼は広報本部長だから、今度の選挙で自民党はこの方針で行くのだろう。

2)そのさい、河野は、大学生時代のポーランド留学体験を題材にし、共産主義がいかに怖いかを訴えた。

河野がポーランドに留学していたことは知らなかった。家に帰ってネットで調べると、1984年のことで、ワルシャワの中央計画統計大学に留学していた。

当時のポーランドはソ連支配の末期、「連帯」が弾圧を受けていた時期だ。人々の共産主義への不満が爆発寸前だった。

河野は、グダニスクで軟禁中のワレサ「連帯」議長に会いに行き、警察に逮捕されてもいる。

今日の演説で逮捕の話はなかったが、当時のポーランドでの人民抑圧を語り、

「共産党は、最初は閣外協力のような形で権力に近づき、靴の先をドアに挟んだが最後、国民の自由を奪う」

と、共産党と選挙協力する野党批判になる。

このポーランド体験の話は、なかなか説得力あるな、いいネタを持っているな、と思った。

もしかしたら、この話ができるから、彼が広報本部長になったのか、とすら思った。そうだとすれば、自民党もそうとう深謀遠慮だ。

もっとも、ソ連や連帯と言っても、若い人にはピンとこないだろう。しかし、もともと若者は野党にあまり票を入れそうにないから、高齢者で自民党に入れるか迷っている人向けかもしれない。

(日本共産党としては、「自分たちもソ連を批判していた」ぐらいは言うだろう。それ以上にアメリカを批判していたわけだが・・・)

多くの国民が、これから選挙期間中に、河野の「ポーランド演説」を聞くことになるだろう。

余談だがーー

のちにソ連支配をはねかえす「連帯」運動の舞台となったグダニスクは、日本人好みの港町だ。

ここには最近できた「連帯博物館」があって、河野が言うような、ソ連支配時代の「売り物がない食料品店」や、「画一的で狭い団地の部屋」などが再現されて展示されている。

いまポーランドといえばワルシャワでのショパン・コンクールが真っ盛りだが、北の港町グダニスクに寄って、まだ日本人があまり見ていない「連帯博物館」に行ってみるのもお勧めだ(ただしコロナでどうなってるか知らない。また、日本語での案内はなく英語と欧州語のみだと思う)。



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