開宅舎

千葉県市原市の加茂地区にて空き家のマッチング事業をしています。 #空き家に光を

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千葉県市原市の加茂地区にて空き家のマッチング事業をしています。 #空き家に光を

最近の記事

無理せず楽しむ

地方で活躍されている人たちは大きなリスクを取らずに小さいことから始めている人が多い。最初はビジネスという言葉にはならないような趣味の延長のような取り組みも、その街やその地域、そのコミュニティの人たちにとっては価値が出てくるのだ。まずは無理をせず、楽しみながら細く長く続けてみよう。  市原市の牛久商店街でうしくキッチンというシェアキッチンが二〇二二年七月にオープンした。うしくキッチンは房総ローカリストのぽんちゃさんが始めたプロジェクトで、同時に房総の食の魅力を伝える房総おむす

    • カフェを開く

      新しい地域で生活を始める、カフェを開く、アトリエを持つ。地方での挑戦は可能性がたくさんある。拠点を持つときに考えるのが、どんなところに拠点を持つかだろう。海が見える家、川の流れが聞こえてくる家、山奥にぽつんとある家、いろんな理想があるはずだ。しかし、そういった理想の場所はなかなか見つからない。結果的に第一希望じゃない場所を選ぶこともあるだろう。理想の場所ではなかったけれど、思いきって住んでみたら、いざ関わり始めてみたら、こっちを選んでよかったと感じる人が実は多いのではないだろ

      • 古い家を住み継ぐ

        築100年以上の古民家では、何度も小さな手入れが繰り返されている。そんな立派な古い家を所有している家主も、管理をしたくてもできない状況に悩んでいることもある。どうしようもできずに、大切な家を壊す、朽ち果てるのを待つ、という方法を選ばないといけないこともあるだろう。家主の想いを受け止め、今の暮らしに合うように手を加えながら、古い家に魅力を感じ住み継いでいる人たちがいる。古い家を住み継ぐとは、ただ家に住むというだけではなく、そこで営まれてきた生活や文化を引き継ぐことではないだろう

        • 大きな覚悟より小さな呟き

          人が少なくなってきている田舎には暮らしていくうえでたくさんの課題がある。若い人がいない、お店がない、車がないと生活できない。そんな課題に1人で向き合うよりも、やりたいこと、できることを口に出してみるといいだろう。自分1人じゃできないことは、人と助け合いながら動いてみるのもいいだろう。気がつくと大きな何かが形になっているかもしれない。   神奈川県を拠点に飲食事業をしていた岩﨑蔵さん。お店を持とうと決意し市原市月崎に移住したが、新型コロナウイルス影響が予想以上に大きく、計画

        無理せず楽しむ

          つかずはなれず#1

          加茂地区最南端の戸面町会にお子さんと一緒に移住した沢田さん。鹿児島のイタリア料理店で働いていた沢田さんは、ここでの生活にとてもうまく溶け込んでいて、お子さんの芙希さんは地域の宝物のように大切にされている。移住した沢田さんたちがどのように生活をしているのか、沢田家で採れたてのハーブティーと自家製の漬物をいただきながらお話を伺った。 この地域との出会い 開宅舎 小深山(以下Kと示す):沢田さんが最初に開宅舎の事務所に来たのは去年の十月ごろでしたよね。 沙喜代さん(以下Sと示

          つかずはなれず#1

          変わらない暮らし#1

          耕したり肥料を撒いたりせずに作物を育てる自然農法を用いてお米を作りたいと加茂地区の古敷谷へ移住したダニエル・コックスさん。農業だけではなく、加茂地区の暮らしの文化を残す体験、KAMO Folk Schoolもはじめている。アメリカで生まれ育ち、東京で働いていたダニエルさんが、なぜ市原市でこのような活動を始めたのか、田んぼの前でお話を伺った。 市原市との出会い開宅舎 小深山(以下Kと示す):ダニエルさんはぼくよりも日本歴が長いと聞きました。 ダニエルさん(以下Dと示す):わ

          変わらない暮らし#1

          捨てないくらし、譲りあうくらし。

          養老渓谷温泉街を抜けた先に旧老川小学校がある。2013年に閉校した小学校だが、2017年から良品計画が運営に携わり、お店がない良品計画として、地域に根ざした活動をしている。使わなくなった古物をレスキューし、それをクリーニングして、新たな使い手につないでいく「おゆずり良品」について、事業を動かしているひとりの芦田佳子さんにお話を伺った。 おゆずり良品 開宅舎 小深山(以下Kと示す):無印良品が「おゆずり良品」を始めるきっかけって何だったのですか? 芦田さん(以下Aと示す)

          捨てないくらし、譲りあうくらし。

          となりの有一さん

          空き家を探すうえで、地元の人の協力はとても大きな力であり、開宅舎の活動は地域の人に支えられていると言っても過言ではない。開宅舎だけでは聞くことができない話も、地元の人が一緒なら聞くことができ、そこから物件の開宅や移住希望者への入居に繋ぐことができる。今回は、三和さんのおとなりに住んでいる佐藤有一さんにお話を伺った。 開宅舎の活動 開宅舎 小深山(以下Kと示す):有一さんと最初に会ったのは田淵町会にリサーチをしに来ているときでしたよね。 有一さん(以下Sと示す):そうでし

          となりの有一さん

          循環

          加茂地区の田淵町会に一人の若い女性が移住した。服を売らないアパレルブランドとして古着を扱うenergy closet代表の三和沙友里さん。入場料と自分の持っている洋服を持参することで、その場の洋服と交換できるという取り組みを都内でおこなう一方で、古着をリメイクするアトリエ兼工房として田淵の物件を活用している。今回はそんな三和さんにお話を伺った。 ものが循環していないことの違和感 開宅舎 小深山(以下Kと示す):古着のリメイクやものを捨てない三和さんの取り組みは今の時代にあ

          KIOSK2021

          12 月4 日、小湊鐵道馬立駅以南の各駅に、1日限定のKIOSK があらわれた。「小湊鐵道の各駅にコーヒースタンドがあったらいいよね。」そんな何気ない会話から始まったこの企画。月崎駅はOIKAZE、大久保駅は麦を踏む、各駅で地域に根差して活動する人が出店した。 上総牛久駅以南は走っている鉄道の本数が少ない。小湊鉄道の駅を利用する人も少ない。交通手段もほぼ車だ。しかし、この取り組みが行われた2021 年12 月4 日はいちはら×アートミックス2020+ の期間中。アートを目的

          沿線にできること

          小湊鐵道の里見駅では、地元の人たちで結成された喜動房倶楽部の人たちが採れたての野菜やおにぎりなどを販売。小湊鐵道に乗ってくるお客さんを迎えてくれる光景は、故郷に帰って来たような気持ちになる。今回は暖かい豚汁をいただきながら、喜動房倶楽部の代表である松本正雄さんにお話を伺った。 駅喫茶と産直の活動 開宅舎 小深山(以下Kと示す):喜動房さんの活動のきっかけはなんだったんですか? 喜動房倶楽部 松本さん(以下Mと示す):この里見の地域が過疎化してくのを感じていて、どうにかし

          沿線にできること

          勝手連につづく

          沿線の籔刈りや菜の花の種まき、養老渓谷駅前の逆開発。勝手連と一緒 に様々な取り組みを行なってきた小湊鉄道に、観光資産創造室という新 たな部署が設立された。どんなことをしていく部署なのか、どのように 沿線とか関わっていくのか、室長である佐々木洋さんにお話を伺った。 小湊鉄道を選んだワケ 開宅舎 小深山( 以下Kと示す):佐々木さんは2021年に小湊鐵道に転職したと伺いました。小湊鐵道へ転職するきっかけってなんだった んですか? 佐々木さん(以下Sと示す):私は秋田出身なん

          勝手連につづく

          仲間経済

          加茂地区に生まれ育ち、大学進学で上京した稲葉海幸さん。大学卒業後に加茂地区に帰ってきて、平日は会社員として働きながら、休日には旧平三小学校の「畑のがっこう」や養老渓谷駅前のカフェ「サトモノ屋」など、南市原の地域活動に関わっている。今回はそんな稲葉さんにお話を伺った。 ふるさとで地域の活動をすること 開宅舎 小深山(以下Kと示す):稲葉さんは大学生のころから地域活動に興味があったとお聞きしました。地域の活動に興味を持ったきっかけは何だったんですか? 稲葉さん(以下Iと示す

          仲間経済

          中條のおばあちゃん

          養老渓谷には渓谷花木という花木屋さんがある。今では地域のお茶飲み場として、地元のお母さんやお父さんたちが集まって賑やかな場所になっている。自家製の漬物と暖かいお茶をいただきながら、店主の中條さんにお話を伺った。 花木屋さんからお茶のみ場へ 開宅舎 小深山(以下Kと示す):こんにちは〜。 中條さん(以下Tと示す):あれ〜?どちら様ですか〜?ずいぶん久しぶりだねぇ。生きてたかぁ(笑) K:お久しぶりです。今日は月刊開宅で渓谷花木のことを取材したくてきました。 T:大した

          中條のおばあちゃん

          ワカモノ ヨソモノ バカモノ サトモノ

          都内でヨガ講師として活動していた掘さんは、市原市の里山に魅力を感じ、2019年に地域おこし協力隊として加茂地区の折津という地域に移住した。「旅ヨガ」や「畑のがっこう」、「野奏樹」といった地域に関わる活動をいくつも手がける掘さん。2021年11月19日に、養老渓谷の角屋商店前に「サトモノ屋」というお店をオープンした。今回はそんな掘さんにお話を伺った。 移住してみて感じたこと 開宅舎 小深山(以下Kと示す):ぼくが一番最初に掘さんのお話を聴いたのは確かドローンでヨガのイベント

          ワカモノ ヨソモノ バカモノ サトモノ

          遠くのものより近くのものを

          Do It Together開宅舎のオフィスは使われなくなった納屋をリノベーションしてつくられた。納屋を活用して、養老渓谷の景色を見ながら仕事ができるオフィスを作らないかと提案してくれたのは、西国吉に事務所を構えるkurosawa kawara-tenという建築設計事務所だ。養老渓谷の木を使い、地元の大工さんに工事をお願いし、開宅舎のメンバーや建築学科の学生、地域の人を集めてみんなでオフィスを作り上げた。今回は開宅舎のオフィスの現場監督を勤めたkurosawa kawara-

          遠くのものより近くのものを