マガジンのカバー画像

読書の記憶

53
運営しているクリエイター

#読書記録

2023年7月

2023年7月

読んだ本の数:8冊

■末期ガンでも元気です 38歳エロ漫画家、大腸ガンになる
ひるなま(POLARIS COMICS)

Twitterで読んでいたけど、本も持っておきたくなり。
本のその先、の今をおもってやるせない。本の中のひるなまさんはとってもつよくて生きてるのに、変な感じだ。
読了日:07月02日
https://bookmeter.com/books/17133756

■わたしは灯

もっとみる
2023年6月

2023年6月

2023年6月の読書メーター
読んだ本の数:9冊

インド夜想曲
アントニオ・タブッキ(須賀敦子)/白水Uブックス
なんでかしばらく手に入れにくかった本をこのたびついに。
ぜんぶ夢の中のような生暖かい空気の。薄着で布団に入る季節によく合う。
白水Uは本当にいいよね。セレクトも判型もいいとしか言えない。本屋さんになった暁には、白水Uの壁を作るんだ。
読了日:06月02日
https://bookm

もっとみる
2023年5月

2023年5月

2023年5月の読書メーター
読んだ本の数:7冊

40歳だけど大人になりたい
王谷晶/平凡社

タイトルですとんと落ちて。だけど、わたしって本当に大人になりたいって思っているのだろうか。そこからまた惑いはじめてしまった今年四十になるよ。似た感覚の事柄とこれはちょっとわからないの事柄が当たり前に継ぎ目なく存在し、モヤってる40歳も一様じゃないんですよ。それはそうよと噛みしめて。同い年の大スターのニ

もっとみる
2023年4月

2023年4月

読んだ本の数:5冊

やがて魔女の森になる
川口晴美/思潮社
詩を読みたい気持ちと帯の「第30回萩原朔太郎賞」とタイトルの「魔女」と「森」とが決め手で、なんの先入観も事前情報もなく読んでも、文字に繋ぎ止められたものたちはわたしの手持ちのアイテムとしか交換できず、わたしの知っているほうへ知っているほうへと引き寄せてしまう。踏み込んで分け入ったら、思いがけない扉を見つけられるかもしれないのに。
読了日

もっとみる
2023年3月

2023年3月

読んだ本の数:6冊

ダリをめぐる不思議な旅
村松和明/ラピュータブックス
オフィス鹿プロデュース「ダリとガラ」を観て、再読。
ダリとガラについての掘り下げが興味深かったはず!今こそ読みなおしたらよい!って本棚捜索するも、いったんは発見できず。ありゃ~もう手放しちゃったかな~と首をひねって一週間。もういちど探したらものすごくわかりやすいとこにささっててまた首をひねった。
舞台の光景とオーバーラップ

もっとみる
2023年2月

2023年2月

読んだ本の数:6冊

今日のわたしは、だれ?
ウェンディ・ミッチェル/筑摩書房
驚きとかなしみと共感に満ちた読書。
ひとりの人の内と外が噛み合わなくなる病(ALSを知ったときのおそろしさとかなしみに似ている)。忘れるのではなくて、わからなくなる。あるはずのものがなくなり、ないはずのものが現れたらパニックを起こすのは至極当然だ。しかし、わからないからといって感じないわけではなく、よい方もわるい方も

もっとみる
2023年1月

2023年1月

読んだ本の数:9冊

ロシア怪談集
沼野充義編/河出文庫
解説のおもしろいアンソロジーはよいアンソロジー。
ロシア文学のイメージ(擬音)どどーん!ばばーん!どろどろどろ!を言葉にすると、リアリズム・まじめ・重く悲しいということになるのか。表現を面倒くさがってはいけない。
フランスとの関係が偲ばれるもの、多民族の香りのするもの、狂気か恐怖かの境界を行き来するものが好み。『吸血鬼の家族』『ボボーク』『

もっとみる
2022年12月

2022年12月

読んだ本の数:7冊

北欧のおやつとごはん 今日すぐ作れる北欧料理111レシピ
三田陽子
声に出して読みたいフィンランド料理
『カルヤランピーラッカ』
『ポルッカナラーティッコ』
『ニナリンコルニンヤーデュテットゥスクラーユーストカック』
『ヘルネケイット』
読了日:12月01日

フライパン煮込み 2
若山曜子/主婦と生活社
1がよかったので2も楽しみに買いました。はっきり言って、レシピ本を買

もっとみる
2022年11月

2022年11月

読んだ本の数:9冊

日本怪談集 奇妙な場所
種村季弘編/河出文庫
戦と怪談の結びつきは強い。ひたすらに忘れかねる酷いことが行われ残るのだろう。しかも、双方にとって。
【化けもの屋敷・吉田健一】こういうのを文体というんだろうなあ。内容もさることながら文章の味わい深さったら。
【山ン本五郎~・稲垣足穂】稲生物怪録はおもしろいもんねえ。平太郎の態度には豪胆よりも厭世をかんじる。
【車坂・大岡昇平】は

もっとみる
2022年10月

2022年10月

読んだ本の数:8冊

暮しの手帖 5世紀20号
株式会社暮しの手帖

こんな贅沢なくらしを、さもなにごともないように営む人がいるとすればそれはどこのどういう立場の人であるのか。
なんだか、自分の知っている生活する人たちとの乖離にため息が出てしまった。であるゆえに、おとぎ話みたいでおもしろいのだった。
読了日:10月10日

ボルドーの義兄 (講談社文芸文庫)
多和田葉子/講談社文芸文庫

漸くな

もっとみる
2022年9月

2022年9月

読んだ本:6冊

ユリイカ 菌類の世界ーきのこ・カビ・酵母ー
青土社
魅惑の存在、きのこ。
特集号と聞いて小躍りして書店にはしる。
姿形のおもしろさ、毒が在ったりなかったりするあやしさ、そんなところに魅惑されてきたわけだけれど、最近では自然界での役割や他との関係性に興味がでている。知れば知るほど面白い。そのうえまだまだわからない。
掲載文の多くで「そもそも菌類とは何か」が語られていて、専門家の

もっとみる
2022年8月

2022年8月

読んだ本の数:4冊

江戸衣装図絵 奥方と町娘たち
菊地ひと美/ちくま文庫

男版のほうがよくできていた、というよりも満足度が高かった。というのも、女版は多種多様すぎて一本のラインにまとめるのが難しそうで。がさっと掴んでざらっと広げられた種種雑多な飴玉のよう。
夏でも重ね着を当たり前にしていられたというのは、今よりは涼しかったせいかしらね…
唐輪とか兵庫髷系はアレンジしたらいまでもかっこよくでき

もっとみる
2022年7月

2022年7月

読んだ本の数:4冊

重機図説 世界の極大級・極小級マシン
グラフィック社編集部
https://bookmeter.com/books/15806302
贈り物として。パラ読み。この沼も広く深そうだ。
読了日:07月13日

泣きたい夜の甘味処
中山有香里/KADOKAWA

ツイッターで楽しんでいた作品。
食べることは生きることで、「生きる」に含まれるものは大きい。アナザーストーリーでAエピソ

もっとみる
2022年6月

2022年6月

読んだ本の数:2冊

かか
宇佐見りん/河出文庫

『推し、燃ゆ』からの二冊目。
この作家はすごい。
なにがすごいって、目がいい。対象を隈なくクリアに見る目。内側まで見透かす目。そして周辺視野が広い。
SNSの描写なんか特にぞっとするほどで、物語の装置としてめちゃくちゃ効いてた。すごい。しかしいったいこのモチーフをどうやって掴んだのだこの子は。すごい。
『くるまの娘』も読もう。ぞわぞわ。
若くて女

もっとみる