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映画感想(邦画)

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邦画の感想を書かせていただいております。
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2021年6月の記事一覧

映画「日本で1番悪い奴ら」

映画「日本で1番悪い奴ら」

どんな形であっても正義を貫いた男

 今回、白石和彌監督の映画「日本で1番悪い奴ら」を視聴させて頂きました。

 今までで、1番の熱量を注ぎ感想を書きました。

 自分が綾野剛さんを好きになる要因になった作品。綾野剛さんの役者としての良さが滲み出ている作品。

①【内容】 

 主人公・諸星要一(綾野剛さん)は、大学時代に鍛えた柔道の腕前を買われて北海道警の刑事となった。

諸星は強い正義感を持ち

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映画「ノマドランド」

映画「ノマドランド」

  人間はどんな時も力強く生きる

 今回、映画「ノマドランド」を視聴させて頂きました。
 実話。『ノマド: 漂流する高齢労働者たち』を原作としており、この書籍を読んだ主演のフランシス・マクドーマンドさんは、衝撃を受け映画権を購入。その後、監督にクロエ・ジャオさんを起用。
 クロエ・ジャオさんは、中国出身の映画監督で今後公開するmarvel作品の「エターナルズ」の監督もしており、注目度が高い監督。

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映画「キャラクター」

映画「キャラクター」

お化けよりや怪物よりも人間そのものが恐怖

※ネタバレ含みますので、苦手な方はおやめください。

 今回、永井聡監督の映画「キャラクター」を公開初日に視聴させて頂きました。
 今作を視聴し終わった後にまず初めに感じたことは、映画「羊たちの沈黙」に類似している点があると感じます。
作品自体のメッセージ性もそうですが、監督の永井さん初め、脚本・原案担当の長崎尚志さんたちの伝えたいことが理解できました。

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映画「はるヲうるひと」

映画「はるヲうるひと」

人間に与えられた感情 “愛” とは

 現在、絶賛公開中の原作・脚本・監督を佐藤二郎さんが担当した映画「はるヲうるひと」を視聴させていただきました。

 今作を一言でいうと、”ポルノ観点から見える愛”でしょうか。
セックスは基本、愛があるものです。ですが、娯楽(風俗)として楽しむセックスには愛があるでしょうか。

①【内容】
 島でかげろう(風俗)の客引き・雑用を日々こなしている主人公・得太(山田

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映画「MOTHER マザー」

映画「MOTHER マザー」

 親からの愛が時には狂気になる

 今回、大森立嗣監督の映画「MOTHER」を視聴させて頂きました。

今作を一言で言うと”狂愛”。
家族の愛を表した作品は星の数ほどあります。ですが今作は、普通の家族の愛とは異なった愛の形。子を愛し、自分を愛した結末がなんとも言えない一作。

①【内容】
 だらしなく男性と関係を持ち、男性に依存している母(長澤まさみさん)。誰にも心を開くことを許されず、母のみを信

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映画「母さんがどんなに僕を嫌いでも」

映画「母さんがどんなに僕を嫌いでも」

 一番の味方である母親から虐待を受けたら
 あなたはどうしますか?

①【内容】
 ごく普通の町工場の息子として生まれた”ぼく”歌川タイジ(仲野太賀さん)。5歳の頃から母親(吉田洋さん)から虐待を受けて過ごす日々。
唯一の支えだったのは、工場の職員である女性。おばあちゃんみたいだったその人をたいじは、ばぁちゃんと呼び、懐いていた。

 愛する母のすぐそばには暴力があった。

 9歳の時、母から施設

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