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本音でぶつかればわかり合える?バカ言え。


気を遣わずに話せる仲間。
勉強が出来るやつは大切なものが欠落している。
警察や政治家は悪巧みのために働いている。
喧嘩してもわかり会える。

こういう幻想に憧れを抱く手合いは昔からずっと一定数いて、僕ら世代だと00年代の不良ドラマとか青春ドラマ全盛の頃に大量発生したのだけど、そのままフィクションと現実の区別がつかないまま大人に成ってしまった人達に何度か会ったことがある。

ある程度仲良くなると急に失礼な態度をとりはじめたり、非論理的な理由を元に強行しようとしたり、中には変に攻撃的な感じでわざと争いに持ち込んで、怒ってるときのほうが本音が出るからみたいな事を言ってきた人もいた。ぜんぶ何処かで聞いたような話。


リアルでのコミュニケーションが不足していて、それをフィクションで補いながら育ったからこうなったのだろう。
フィクションと現実の区別がついていない。
家庭や学校で問題を抱えていたのだろう。

そういう意味で彼らは被害者だから、本当の罪人はそんな胡散臭い出来事をさも現実のものであるかのように垂れ流す連中のほうとも言える。
子供、又は子供のまま大人になってしまった人にはそんなことはわからないからだ。

昔、煙草の危険性を訴えるポスターかなにかで「マンガやドラマのキャラクタ達は君たちと違って癌にはならない」という話を見たことがある。 中にはなるやつもいるのかもしれないけど、要はこの世界には生きていないという意味だ。

全く同じ事だと思う。

脚本家という神に操られた装置で、どんな状況に巻き込まれようとも起承転結の結に向かって、最終的に観客に悦びを供給するための材料に過ぎない。

奇跡的な恋愛も、オフィスでの日常も、学校での友情も。感動的な死も。

あんたの人生に観客は居ないよ。

親しい仲にも礼儀がなければ信用を失うだけだし
頭が悪ければ何の役にも立たないし。
悪巧みよりも優先順位の高いことはいくらでもあるし。
喧嘩するほど意見に相違がある人とはわかりあえない。

現実を非現実的にするために他人を巻き込むのはやめて欲しい。

僕はハードボイルドやSFは大好きだが現実の世界でまでスリルに身を晒そうとは思わない。


この世に怪獣が居ないことと同じだと、なぜ解らないのだろう。

ドリーマーさん。

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