19/頭のいい甘えん坊
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【記事のポイント】『ウルトラマン』のスタイルがシュールだったり、『ダダ』や『ブルトン』といった怪獣が登場したのには、きちんとした文化史的背景がありました。
第2章/8. ダダイスムとウルトラマン
未来派は「早さ」に魅力を感じましたが、「遅さ」に興味を持った前衛芸術家もいました。
マルセル・デュシャンです。
彼は自分の代表作を成立させている場を「ガラス製の遅延」と呼びました。
その難解な解釈はひとまず置くとして、社会全体を飲み込んでいく「早さ」という価値観に対して、デュシャンは逆向きの棹をさしたわけです。
ことほどさように、ダダイストの活動は反社会的・反芸術的でした。
未来派は理解の容易さによって人気を博しましたが、ダダイスムは理解の難しさによって人々を魅了しました。
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