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モダンの5つの仮面/日本人が歩いてきた道

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日本人の意識が、なぜ1970年代に大きく変わったのか? それは、ビデオの登場によって映像の視聴体験がまったく別の形になったからです。 ビデオの登場以前は、『見たくても見られない』… もっと読む
1975年には、時間意識の大きな断層があります。 そのことをテレビマンガをテーマにひもときます。
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「モダンの5つの仮面」とは?

「対象・内容・価格」表示に関する解説は、こちら ▼▼▼ <1,370文字> あなたは、子供の頃…

1970年代のテレビ番組考

<1,271文字> ビデオが登場する以前、子供にとってのテレビは、時計以上に時間を強く意識さ…

モダンの5つの仮面:目次

はじめに/1970年代のテレビ番組考 第1章:モダン 01/記憶は中に取り込み、記録は外に刻む…

01/記憶は中に取り込み、記録は外に刻むこと

<3,004文字> 【記事のポイント】記憶と記録は似ているようで、まったく違う活動です。そし…

02/見ずに信じるか? 見るから信じるか?

<2,886文字> 【記事のポイント】『この目でみないと信じない』という表現がありますが、そ…

03/選べることの喜びと苦悩

<2,757文字> 【記事のポイント】「見たい番組を見られない」という不可能性に対する絶対的…

04/時間の形を思い浮かべてみる

<3,296文字> 【記事のポイント】「サザエさん」は、何故終わらないのか? 「人気があるから」という理由とは別に、その根本的な謎を解き明かします。 第1章/4. 戦争と平和 テレビの放送時間について考えてみましょう。 ビデオがなかった時代、見たい番組を見るためには、その時刻にテレビの前に座っていなければなりませんでした。 そこには、時間と空間の密接な結びつきがあったのです。 イスラム教徒が決まった時間にメッカの方角に祈るように、子供たちは決まった時間にテレビ画面に

05/組織の力 VS 個人の力

<2,957文字> 【記事のポイント】ヒーローは、大きく組織に属するタイプと属さないタイプに…

06/変化の楽しみは反転のめまい

<2,447文字> 【記事のポイント】逆説には、ジェットコースターのようなスリルがあります。…

07/天使と悪魔はあわせ鏡的

<3,078文字> 【記事のポイント】悪魔がいなければ、天使の存在異議は薄れます。逆に、天使…

08/進歩をこばんだ人たち

<2,376文字> 【記事のポイント】「競争することに疲れた」「いつまで進歩する技術をおいか…

09/遠い過去は憧れになる

<2,482文字> 【記事のポイント】誰かに辛い思いをさせられたら、その人より強い人に頼んで…

10 /過去は大人の時間、未来は子供の時間

<2,739文字> 【記事のポイント】過ぎ去った時間は大人のものであり、これからの時間は子供…

11/『あしたのジョー』の象徴性

<2,521文字> 【記事のポイント】くり返しを善しとする文化と進歩することを奨励する文化の違いは『目的があるか/ないか』です。『あしたのジョー』には、その変化する瞬間が描かれています。 第1章/11. 昨日と明日 世界中の人々の時間意識は、まわる時間からすすむ時間へとうつり変わっていきました。 つまり、モダンに染まっていったわけです。 アーミッシュのように、そうなることを意図的に拒絶した例外者をのぞいて。 中でも日本人は、本家のヨーロッパ人以上にモダンな態度を身に