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11/『あしたのジョー』の象徴性
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【記事のポイント】くり返しを善しとする文化と進歩することを奨励する文化の違いは『目的があるか/ないか』です。『あしたのジョー』には、その変化する瞬間が描かれています。
第1章/11. 昨日と明日
世界中の人々の時間意識は、まわる時間からすすむ時間へとうつり変わっていきました。
つまり、モダンに染まっていったわけです。
アーミッシュのように、そうなることを意図的に拒絶した例外者をのぞいて。
中でも日本人は、本家のヨーロッパ人以上にモダンな態度を身につけた国民でした。
その意識の移り変わりを象徴的にあらわすテレビマンガが、1970年に始まりました。
タイトル自体がズバリ時間の問題をふくんでいる『あしたのジョー』です。
主人公矢吹丈は、どこからともなくドヤ街に流れ着いた青年。
抜群の運動神経を持ちながら、特にこれといった目的もなく、ケンカに明け暮れる日々を送っています。
要するに、まわる時間を生きる者だったのです。
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1975年には、時間意識の大きな断層があります。
そのことをテレビマンガをテーマにひもときます。
モダンの5つの仮面/日本人が歩いてきた道
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