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【本】書店の敵は、Amazonではなく、図書館だった?いや、それは…!

衝撃を受けてしまった。
「窓口の図書館員が、
マクドナルドの店員のような
「ありがとうございましたぁ」を
発するサービス業になったのか。
公僕だったはずの図書館員が、
いつから非正規雇用が半分以上になり、
生活するにはギリギリの低賃金で、
しかも雇用期間も限定なのか?
これでは、まるで官製ブラックでは
ないのか?」

これは、一昨日の朝日新聞で
サンキュータツオによって
紹介され、瞬く間に
ベストセラーになった
『私たちが図書館について
知っている二、三の事柄』
(中村文孝、小田光雄・論創社)
という本の紹介文です。
読んで、ぶったまげました。

図書館について、
今までになんとなく
感じていたモヤモヤが
きっぱりと言語化された感がある。

さらに、この本が怖いのは、
書店や出版社の真の敵は
アマゾンではなくて、
近年増加する公立図書館だ、
というのです。

えええ?
図書館が?

私の目は節穴らしい。
図書館は、全くノーマークでした。
図書館の存在や役割は、
褒められこそすれ、
問題になることなどない、
と思いこんでましたから。

たしかに、図書館での
人気小説の貸し出しは、
多いとは聞いています。

あわてて、
パソコンで調べてみると、
新潮社や文藝春秋の経営陣が
村上春樹の本が最近
あまり重版に至らないのは、
無料貸本屋と成り果てた
図書館のためだ、
と責める発言をしてました。

2017 年には、こうした
図書館と出版社の問題が
おおっぴらになってたんですね。
全くノーマークというか、
私の目はまるで節穴でした。

「図書館は無料貸本屋」?!とは、
辛辣ながら、言いえて妙だ。

でも、大人気の村上春樹や
東野圭吾を貸し出すことで、
利用者、来訪者が増える。
借りる人も、嬉しい。助かる。

誰にも弊害はないではないか。
でも、たしかに
無料貸し出しがあるから、
村上や東野の本は、
図書館で待って借りるものだ、
という流れになっている。
つまりは、書店での売上は
さっ引かれてしまう。
重版がかからない。

公立図書館はなぜか?
ここ10数年で、
4倍も増えているそう。

一方、書店は、
ここ10年で、半減した。
一万軒はなくなっている。

書店の倒産と
図書館の増加を
安易に簡単に
因果関係で語っていいのか?
なぜか、すんなりとは
納得ができないものの、
説得力はめちゃあるのも確か。

昨今の図書館の増加。
しかも、その大きな役割は
無料貸本屋?

本をもう一回読み込んで
著者の話をうのみにせず、
改めてもう一度考えてみよう。

街の書店の倒産問題に
図書館が大きく噛んでいたとは、
まだ思いたくない。

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