千利休が大悪党!?茶道と戦国時代の新たな視点!『へうげもの』の世界を覗いてみよう【ネタバレ注意】
マンガ『へうげもの』はネタバレありでもおもしろい!
20年も前のマンガですが
おもしろい視点からのお話しです♪
はじめに歴史の解釈なので諸説ありというのが大前提です。
私はそれぞれの解釈があって良い派です。
こんにちは、4s Production の中沢です。
「へうげもの」とは?
『へうげもの』は山田芳裕氏によって描かれた日本の歴史マンガで
安土桃山時代を舞台にした作品です。このマンガは、戦国時代の武将でありながら茶人としても有名な古田織部(古田左介)が主人公です。
きっかけは岡田斗司夫さん
『へうげもの』というマンガを知ったのは岡田斗司夫さんのYouTubeからでした。
膨大な知識量での解説が人気の岡田斗司夫さんです。
初めて知ったのはこの本でした。
自らをオタキングと語り、普通では考えられない切り口から
さまざまな相談を読み解いています。
詳しくはこちらを見ていただいた方が良いと思いますが
私なりの解説をしていきたいと思います。
話は本能寺の変
織田信長暗殺は2巻の終わりから3巻頭です。
それ以降から9巻まで
本能寺の変後から千利休の切腹までが描かれています。
本能寺の変には諸説ありますが
千利休に焦点を当てている点が個人的には非常に興味深いので
それについてアップしていきたいと思います。
明智光秀が織田信長を襲撃した本能寺の変は、皆さんもご存知だと思います。 その背後で豊臣秀吉が暗躍していたという説を聞いたことがある方も
多いのではないでしょうか?
この『へうげもの』では
その豊臣秀吉を裏から操っていたのが実は千利休だった
というお話です。
千利休はお聞きになったことがあると思いますが
織田信長の時代からお茶の神様として、茶道の筆頭を務めていた方です。
ChatGPTによると…
お茶の世界では狭い部屋でお茶をもてなすという文化があります。
その部屋は非常に狭く、畳2畳分程度しかありません。
しかも入り口はかなり小さいため、武士は刀を持って入ることもできません。
刀も持たずに人と人がお茶を通して話をするのが茶室です。
そのもてなし加減で侘び寂び(ワビサビ)を学んでいるようです。
今で言うところの粋とかオシャレな感じだったのでしょうか?
織田信長と考えが違っていた
千利休はお茶の道を学び、削ぎ落としていった結果
全てを排除した黒こそが至高
と考えるようになります。
その考えを真逆を言ったのが織田信長でした。
織田信長は伴天連(バテレン)などの海外からの物をどんどん取り入れ
派手な物を好んでいました。
それでは、千利休が目指す侘び寂びの茶道が発展しません。
そこで裏から手を回して豊臣秀吉をうまく誘導して
明智光秀をうまく動かして織田信長を暗殺します。
豊臣秀吉の時代になり、自分の好きなようにお茶を道を極められると
思っていたのですが、茶道を極めようと思えば思うほど
今度は豊臣秀吉が邪魔になります。
そこで色々な武将を茶の湯に誘い、密かに情報収集をします。
そしてなぜか、ワビサビなどにあまり興味を持たない
徳川家康と手を組み豊臣秀吉の暗殺を目論みます。
この徳川家康を千利休が口説き落とすシーンも非常に興味深いです。
千利休の説得力。
人を動かす力に長けていたのが千利休だったのではないでしょうか?
漫画でチェックしていただきたい一説です。
違和感を感じた豊臣秀吉
豊臣秀吉は違和感を感じつつ、千利休とのギクシャクした感じを正すため
千利休に2つ依頼します。
ひとつは貴重な壺を献上する事。
もうひとつは千利休の娘(おぎん、20歳)を豊臣秀吉に側近として差し出す事。
関白である豊臣秀吉からの依頼なのでほぼ命令です。
逆らえば命を失います。
そんな決断できますか?
自分の娘をいくら関白とはいえ、50過ぎのおじさん(豊臣秀吉)の側近にするなんて
(ちなみに現存する資料によるとおぎんの存在も不確かな情報らしい)
さらには茶道を極めようと考えている物にとっては茶器(貴重な壺)も
命に近いほど大切な品物です。
さすがの千利休もこの2つの提案は断ろうと考えていました。
しかし、徳川家康との豊臣秀吉暗殺計画を知った千利休の娘(おぎん)は
自ら豊臣秀吉の側近に志願し、豊臣秀吉の暗殺を企てます。
徳川家康側からも刺客を用意します。
皆さんご存知、服部半蔵の部下の中で絶対に口を割らない使者を出します。
しかし、いずれも失敗に終わります。
結果、おぎんは毒を飲んで自害。
服部半蔵の使いも拷問にかけられても最後まで口を割りません。
失敗に終わったとはいえ、この暗殺未遂は公表できません。
公表すれば警備の甘いことを公表することになります。
この情報は公にされず、さらに裏では石田三成も画策します。
難癖をつけて千利休を追い込んでいきます。
結果、豊臣秀吉は石田三成を優遇するため、千利休に切腹を命じます。
個人的に謎だった千利休の切腹
1591年、千利休は豊臣秀吉に切腹を命じられます。
この理由については諸説ありますが、秀吉との間に何らかの政治的な対立があったとされています。
このことについては何かの本で読んだことがあり
なぜ右腕の存在である千利休を切腹させることになったのか?
素人考えで
千利休があまりにもキレ者過ぎたので、自分の身を心配になって切腹を命じたのではないか?と考えていました。
さらには千利休は茶道の人であり、元々は商人(あきんど)です。
通常であれば商人などは斬首(ざんしゅ)が一般的です。
しかし、千利休には切腹を命じています。
武士ではない千利休になぜ切腹を命じたのでしょう?
これは今だに腑に落ちません。
介錯役は古田織部(ふるたおりべ)
主人公は古田織部でした(笑)
名前も途中で変わって織部正(おりべのかみ)。
この人が実は千利休の一番弟子にあたります。
その織部正(古田織部)に豊臣秀吉は千利休の介錯を命じます。
※介錯(切腹では腹を切っても苦しくて死ねない状態が続くため、首を切り落とす役目の事)
皆さんにはできますか?
自分の人生で一番お世話になった人の介錯を。
この豊臣秀吉と古田織部の会話が豊臣秀吉の苦悩を表しています。
千利休の切腹は茶室で
これも実際にマンガで読んでいただきたいのですが
千利休の潔さと周りへの配慮がよく感じられます。
この一節のためにへうげものがあるのではないかと思うシーンです。
このシーンがマンガ『へうげもの』の評価を爆上げしている理由ではないでしょうか?
続きはこれからちょっとずつ読んでいこうと考えています。
このマンガを読んでから北野武監督の「首」をみるとさらに面白く感じます。
北野武監督も「へうげもの」に影響を受けていると言われています。
さらに「清洲会議」の三谷幸喜監督も「へうげもの」に影響を受けているそうです。
歴史についてはいろいろな見解があります。
もちろん資料や論文などいろいろあるので
正解がわかっているモノもあればそうでないものもあります。
人それぞれの立場などでも解釈は変わってきます。
この『へうげもの』の解釈は非常に興味深く、おもしろく感じました。
歴史に興味がある方はぜひチェックしてみてください。
約20年ぐらい前にNHKがアニメを制作したようで、DストアやHuluでは
見られるようです。 契約している方はぜひ!
マンガもKindleか中古しかありませんが、おもしろい作品なのでおすすめです!
それでは、4s Production の中沢でした。
Keep smiling😀
Kindleはこちら
マンガの全巻セットもありますね!
千利休 茶の湯館という施設が大阪にあるそうです。
予約制ですが茶室お点前体験や立席茶席という体験もできるそうです。
いつか行ってみたいと思います。
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