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佐々木恵梨プレイリスト「Alternative Music of Eri Sasaki」解説

こんにちは。村上と言います。
佐々木恵梨のレーベルアーティスト担当として、色々と暗躍しています。
アニメ『ゆるキャン△』シリーズでは、音楽プロデューサーなどもやらせていただいています。

このたび、“オルタナティブな音楽アーティスト”としての、佐々木恵梨の新しいプレイリストを公開しました。
佐々木さんのルーツでもある、ポストロックやエレクトロニカ、各種洋楽などの要素の入った、すこしオルタナティブな楽曲をセレクトしています。

と言っても、基本はとってもポップで聴きやすいと思うので、是非、聴いてみてね。


Alternative Music of Eri Sasaki - Spotify


Alternative Music of Eri Sasaki - Apple Music


佐々木さんは、おかげさまでヒット作となったアニメ『ゆるキャン△』のエンディングテーマを担当させていただいたことで、一般的にはアコースティックな音楽アーティストのイメージが強いと思います。
勿論そういう音楽も好きでやっているのですが、本人の音楽性はそれだけじゃなくて、ある種ディープな一面も持っています。

今回のプレイリストは、そんな佐々木さんの別の一面を紹介するものですが、聞き返すと本当に素晴らしい楽曲揃いなので、
少しでも沢山の人に聞いてもらいたいな~と思って筆を取りました。

佐々木さんは昔やってたブログも放置気味だったし(笑)、SNSとかでも自分の作った作品に対して口数があんまり多くないタイプみたいなので、試しにアーティスト担当の僕が各曲に対して紹介というか補足をしてみようと思います。
僕自身はただのA&R(ざっくり、アーティストをサポートする役割)ですから、特に歌詞の事とか、佐々木さんが作品に込めたメッセージみたいなのは語れないので、
そういうのはいずれ機会を作ってプロのライターさんに本人の言葉をまとめてもらいたいなぁ、と思っています。
ここでは制作の裏話的な部分をメインに、ちょっとでも楽曲を楽しんでいただく一助になればと思います。

超長いので、暇なときにちょっとずつ読んでね。


1.Orchis

この曲は、TVアニメ『ゆるキャン△SEASON2』EDシングル「はるのとなり」のカップリングです。
表題曲との落差に驚いた方も多いと思いますが、チーム佐々木恵梨としてはすげえ曲が出来た!と盛り上がり、急遽MVまで作ることにした曲です。

楽曲自体は、佐々木さんと、相方の中村ヒロくん、
そして佐々木さんが京都大学の学生時代にやっていた「Lattice」という、
プログレポストロックバンドのキーボード担当である鵜飼大幹くんの3人で作っています。

このLatticeもめちゃくちゃかっこいいバンドなので聴いてほしいです。(本人曰く、解散はしていないらしい)

アー写が若い!あと、各EPのジャケットもめちゃめちゃカッコイイんだよね。。。

Orchisは、メロディはキャッチーなのに、鵜飼くんお得意の変拍子が炸裂していて、ヒロくんのシャープなプログラミングも冴えわたり、あまり聞いた事のない曲に仕上がりました。

そして忘れちゃいけないのが、この曲のキモはベースです。

曲が仕上がりつつあったタイミングで、どうしたらもっとかっこよくなるかなぁと話していて、ジャコ・パストリアスばりのテクいベースを誰かに弾いてもらったら良いんじゃね?という事になったんです。
ただ、プロの上手いベーシストさんは日本にも沢山いらっしゃいますが、佐々木さんの楽曲にはソウルフルなセンスが必要だと思って、なかなかベーシスト探しは難航しました。

その中で、キーボーディスト&作家の岸田勇気くんのYouTube chで見た、とあるセッション動画を思い出したんです。

この動画でベースを弾いているのが、我らがヒーロー高木祥太。
これをみんなで見て、これはかっこいい!Soulive弾けるならイケるやろ、という事で速攻で岸田くんに連絡して、紹介してもらいました。

結果はお聞きの通りで、マジヤバい演奏をしていただきました。

ただ、僕の伝言ミスで、高木氏に「ソウルフルなベースを弾いてほしい」という情報は伝わってたんですけど、「ジャコ・パストリアスばりの」という重要な情報が抜け落ちており、譜面と音源を渡された本人は面食らってました笑

高木祥太さんは最近はTempalayのサポートをはじめとした凄腕のベーシストでありつつ、アーティストとしてBREIMENというこれまた超カッコいいバンドをやっているので、こちらも是非聞いてみてほしいです。
彼自身もめちゃくちゃセクシーで魅力的なアーティストです。

「Orchis」
作詞:佐々木恵梨/作曲:佐々木恵梨、鵜飼大幹/編曲:鵜飼大幹、中村ヒロ、佐々木恵梨

Bass:高木祥太(BREIMEN)
Piano:鵜飼大幹
Sound Design & Programming:中村ヒロ
Recorded & Mixed by:中島次郎 
Recorded & Mixed at:DAIKANYAMA MAGES. STUDIO


2. シャンプー

この楽曲はアルバム「Period」のために、主に映画音楽などで広く活躍されている坂本秀一さんに書き下ろしていただきました。

過去曲だと「オトニナル」(後述)とか、歌わせていただいた楽曲でRejetさんの作品の「モノノ怪恋慕」(作詞:hotaru/作曲・編曲:yamazo)という楽しい曲がありまして、こんな感じで明るくノレる曲がアルバムにも欲しいね~という話をしていたんですけど、
結果めちゃめちゃオシャレなアーバンポップが出来上がりました。
当初聞いてた内容から自分が想像していた物とはだいぶ違った形になったんですけど、確かにノレるし、カッコイイので結果オーライです。

坂本さんは周りのミュージシャンに「教授」と呼ばれているみたいで、ご本人も色んな楽器を操り、様々な音楽ジャンルに造詣の深いスーパー作家です。
とにかくサウンドデザインがキメ細かくて、シンセからギターまで、一音一音が研ぎ澄まされてる感じがします。
エンジニア加納さんのシャキッとしたミックスもマッチしてますね。

サウンドのガチっぷりに対して、歌詞はすごく力が抜けてて、その組み合わせが面白いです。
個人的にはアウトロの高揚感がなんだかアンダーワールドみたいで、とっても気に入っています。

「シャンプー」
作詞:佐々木恵梨/作曲・編曲:坂本秀一

Guitar & programming:坂本秀一
Recorded & Mixed by:加納洋一郎
Recorded & Mixed at:DAIKANYAMA MAGES. STUDIO


3.Beep Beep Beep

かなり今っぽい、フル英詞のイケイケな曲です。
この曲を佐々木さんがアルバム「Colon」の一曲目に持ってきたのは、『ゆるキャン△』で知ってくれたリスナーさんにガツンとパンチかましたろ、みたいな意図もあったのかもしれません。

でも、「ふゆびより」や「はるのとなり」をミックスしてくれたエンジニアの中島さんの手腕もあって、どこかオーガニックで壮大なイメージの、佐々木さんらしい仕上がりになったと思います。
勝手なイメージですけど、なんか雲が流れていくような景色が見えます。

この曲はコロナ禍真っ只中で、ヒロくんが音頭を取ってワールドワイドなリモート制作手法が取られました。
作詞&ベースを担当しているJosh Paulさんは、アメリカでビルボード1位にもなっている「ドートリー」という人気アーティスト/バンドのベーシストです。
英語の歌詞の譜割りがやっぱり本物で、カッコイイなぁと思いました。
ベースはプレイももちろん最高でしたが、とにかく音が良かったです。めっちゃぶっとい。
記憶だと確か録り音にかなりの分量の部屋鳴り?が混ざっていて、アメリカのベーシストはこういう事するんだなぁと思いました。でも曲の中に混ぜるとすごく良い感じなんですよね。
ドラムのGiancarlo "GC" de Trizioさんは、ブロードウェイでハミルトンとか叩いてる方だそうです。(アメリカのご自宅のスタジオで録ってもらっています。)
佐々木さんもそうなんですけど、二人ともこういう謎の人脈はいったいどこで繋がるのだろう。
レコーディング時の発音チェックなどは、Justin Binghamさんという佐々木さんのお友達に見ていただきました。
詩吟も吟じるナイスガイ。

「Beep Beep Beep」
作詞:Josh Paul/作曲:佐々木恵梨、中村ヒロ/編曲:中村ヒロ

Drums:Giancarlo "GC" de Trizio
Percussion:Giancarlo "GC" de Trizio
Bass:Josh Paul
Guitar & Programming:中村ヒロ
Recorded & Mixed by:中島次郎 
Recorded & Mixed at:DAIKANYAMA MAGES. STUDIO


4.Fireworks

初出は、シングル「遥かなる旅」のカップリングで、佐々木さんもずっとお気に入りの曲みたいです。

花火、蝉の声、日本の夏・・・。やっぱり、京都がテーマだと言っていた気がします。
内藤さんのサックスが絶妙にEnglishman In New York感を醸し出していますが、つまり、”Englishman In Kyoto”なわけです。

確か最後のサビ前の花火の音とかも、ミックスですごい拘っていた記憶があります。

ピアノは「Period」のアコースティックライブDVDや「GATE OF STEINER」のAcoustic Ver.など、色々とお世話になっている大迫杏子さん。

ギターソロはヒロくんの盟友で、kappaswgさん。このソロは聴きごたえたっぷりです。kappaさんは本当に凄腕のソウル系のギタリストで、チャカカーンやZedd、日本だとスガシカオさんなどともお仕事されてるみたいです。今やすっかりネオソウルはトレンドですが、ソロがかっちょいいギタリストは、やっぱりいつの時代もヒーローですね。

kappa氏と佐々木恵梨、中村ヒロ

「Fireworks」
作詞・作曲:佐々木恵梨/編曲:中村ヒロ

Guitar:中村ヒロ、kappaswg
Piano:大迫杏子
Sax:内藤大輔
Programming:中村ヒロ
Recorded & Mixed by:中島次郎 
Recorded & Mixed at:DAIKANYAMA MAGES. STUDIO


5.Dia vo Lhizer - Lattice mix

原曲はクラシカルで美しいワルツなんですが、これは前述のバンド「Lattice」東京在住メンバーによるリミックスバージョンで、「Orchis」のピアノ鵜飼くんの他、ドラムで岩田真聡くんが参加しています。

原曲を容赦なく拍子ぶった切って再構築していますが、カオティックな中にも美しさが表現されていて、とてもLatticeらしいと思います。

ちなみに、Latticeはいつもビジュアルイメージや物語を共有して曲作りをしているそうなのですが、画像はネットで拾ったものっぽいので載せられないんですけど、この曲に関してはこんなストーリーを設定して作っていたそうです。

○参考写真:グランドケイマン島沖のアムピトリーテー像
○あらすじ:朝焼けの海、海中のマーメイド像が自身の分子構造を変えて本物の人魚になるお話
○詳細:
・前奏から1Cまで_
 朝焼けの海の中、人魚像がたたずむ
・3連符_
 マーメイド像の分子構造が映し出される(海の中に分子構造が引きで映されるイメージ)
・2A_
 マーメイド像が優しく歌を歌う
・2B_
 マーメイドの歌声と囁きに惑わされた男性が海に落ちる
・2C_
 海に沈んできた男性を見て、マーメイド像もまさかの恋に落ちる
・間奏_マーメイド像が感情を覚え、自身の分子構造を変えつつ本物の人魚になっていく
・3C_感情が爆発し、本物の人魚に
・ラストサビ(スイング)_男性と本物の人魚が楽しそうに踊る
・ラスト3連符_分子構造が有機物になっている。
・ラストキメ_ここまでずっと人魚を写してた側のカメラと人魚が急に目が合う(突然の死?)

鵜飼氏が書いた楽曲ストーリー

”グランドケイマン島沖のアムピトリーテー像”て笑。すごいとこ持ってきますよね。でも、イメージ湧きますね。(画像はググってみてね)

あと、岩田くんは昨年のワンマンライブ「Semicolon」にも参加しているのですが、「ふゆびより」みたいなシンプルな歌モノよりも、変拍子曲の方が「実家に帰ってきたような安心感がある」って言ってました笑
また一緒にやりたいですね。

「Dia vo Lhizer -Lattice mix」
作詞:高井ウララ/作曲:菅紗佑里/編曲:Lattice

Drums:岩田真聡
Violin:佐々木恵梨
Piano:鵜飼大幹
Recorded & Mixed by:井口隼人
Recorded & Mixed at:DAIKANYAMA MAGES. STUDIO


6.Majstång

初出はシングル「はるのとなり」のカップリング。

Majstång(マイストング)とはスウェーデン語で、北欧の夏至祭で使われる象徴的な飾りです。大きなものでは20mを超える白樺のポールに季節の草花を飾り付けて、アコーディオンやバイオリンで音楽を奏でながらこのポールを囲んでみんなで踊るそうです。想像するだけで感動的で、素敵ですね。

この曲のテーマは言ってみれば「地球賛歌」で、サウンド感もとてもスケールが大きいです。MV作ったらすごいお金掛かりそう。
空間系のギターやシンセサイザーの作りこみなど、ヒロくんのアンビエントミュージックアーティストとしての矜持がここぞとばかりに発揮されていて、誰にも真似できない仕上がりになっていると思います。

でも、やっぱりテーマとしても踊れる感じというのは重要な要素なので、そこは大切にしてポップミュージックとして仕上げていたように思います。

北欧の音楽は佐々木さんも昔からとても興味があるみたいで、シガー・ロスやビョークなど世界的なアーティストも数多く輩出していますが、透明感のあるサウンドや歌声、自然を感じさせる素朴な手触りなど、確かに佐々木さんの感性に合っていると思います。

北欧、行きたいですねぇ。

「Majstång」
作詞:佐々木恵梨/作曲:佐々木恵梨、中村ヒロ/編曲:中村ヒロ

Guitar & Programming:中村ヒロ
Recorded & Mixed by:中島次郎 
Recorded & Mixed at:DAIKANYAMA MAGES. STUDIO


7.Pausing

この曲は、たぶんMAGES.からリリースされている佐々木恵梨の楽曲では一番古くに作られた曲で、デモのファイル名を見ると、2012年7月となっています。つまり、10年くらい前に作られた曲という事になります。

中村ヒロくんのアコギ以外は、佐々木さんが自分一人でトラックを作り上げた曲で、これを聞かせてもらった時、すごい!と興奮した記憶があります。
予想のつかない独創的な音色の使い方とか、色彩豊かなコードの響きとか。でも全体が美しく調和している。

学生時代?のしんどかった時期に作った曲みたいで、歌詞も含めて結構ダークな仕上がりですけど、でもその時にしか作れない迷いや情熱が詰まった、とても良い曲だと思っています。

本人は大変すぎて、もうあんまりこういう事はやりたくないなー的な事を言っていた気がしますが、またこういう緻密な佐々木恵梨サウンドを聞いてみたいです。

「Pausing」
作詞・作曲・編曲:佐々木恵梨

Violin &Programming:佐々木恵梨
Guitar:中村ヒロ
Recorded & Mixed by:中島次郎
Recorded & Mixed at:DAIKANYAMA MAGES. STUDIO


8.オトニナル

デビューシングルのTVアニメ『プラスティック・メモリーズ』OPテーマ「Ring of Fortune」のカップリング曲で、プラスティック・メモリーズの劇伴を担当している横山克さんに書き下ろしてもらいました。

横山くんは映像音楽を書くために生まれてきたような、超バリバリの劇伴作家ですが、歌モノを作る時は普段劇伴ではできない事をやってみよう、というスタンスで取り組んでいるように思います。
それがとても面白くて刺激的で、それに、プラスティック・メモリーズの音楽は本当に素晴らしかったので、特に佐々木さんからもリクエストなど出さずに、完全に自由に曲を書いてもらったような気がします。

結果、めちゃくちゃ素晴らしい曲が出来上がりました。
この時の横山くんはボーカルの加工にハマっていたみたいで、色々ボーカル処理で細かいことをやっていますね。

歌詞はちょっとだけ難航したような記憶がありますが、結果的に京都の美しい情景を描く感じになり、キラキラしたサウンドにピッタリな仕上がりになったと思います。

エンジニア相澤さんの手腕もあると思うのですが、佐々木さんの歌声がとても瑞々しくて、初々しい感じがします。

ギターは堤博明くん。いろんなところでお世話になっていますが、作家としてもすっかり売れっ子になっちゃいましたね。(ギターは勿論、歌もめちゃくちゃ上手いイケメンです。)

「オトニナル」
作詞:佐々木恵梨/作曲・編曲:横山 克

Guitar:堤 博明
Programming:横山 克
Programming Assistant:橋口佳奈
Recorded by:中島次郎
Recorded at:DAIKANYAMA MAGES. STUDIO
Mixed by:相澤光紀
Mixed at:MiracleBus Studio


9.Star seed

アルバム「Period」の書き下ろし楽曲です。

この曲は、全体のテーマを含めて佐々木さんが特に大切にしている曲の一つみたいで、それについて僕が何か言えることは無いのですが、曲としてはめちゃくちゃシンプルで、佐々木恵梨×中村ヒロのコンビの初期にできたものになります。

佐々木恵梨のエモーショナル系楽曲として、ある意味2人の作品のマイルストーンになっているのではないかと思います。
スケールの大きな曲ですよね。

「Star seed」
作詞:佐々木恵梨/作曲:中村ヒロ、佐々木恵梨/編曲:中村ヒロ

Guitar & Programming:中村ヒロ
Recorded & Mixed by:中島次郎
Recorded & Mixed at:DAIKANYAMA MAGES. STUDIO


10.Time To Wake Up

シングル「ふゆびより」のカップリングです。この曲と、坂本さんの「YURUSU」が並ぶことで、すごく聴き応えのあるシングルになったような気がします。

佐々木恵梨の楽曲の中では一番ロックな印象を受けて、ライブ映えする感じがします。ダイナミックでエモーショナル。最後の方のストリングスが入ってくるところの展開とか熱いですね。

実はこの曲はアルバム収録時にミックスをやり直していて、シングルとは若干サウンドが異なります。佐々木さんも、最近は少し低域感を重視するようになってきていて、この傾向はアルバム「Period」と「Colon」全体でも若干の変化が見えます。
シングル版を「ふゆびより」に合わせたポップスとするなら、アルバム版はドコドコロック、って感じです。(そこまで大きく変えたわけでは無いんですけどね。)
よかったら、聴き比べてみてください。

「Time To Wake Up」
作詞・作曲:佐々木恵梨、中村ヒロ/編曲:中村ヒロ

Violin:佐々木恵梨
Guitar, Bass & Programming:中村ヒロ
Recorded & Mixed by:中島次郎
Recorded & Mixed at:DAIKANYAMA MAGES. STUDIO


11.BRITISH ROBOT

アルバム「Colon」の書き下ろし曲で、「Orchis」と同じく佐々木さん、中村ヒロくん、鵜飼大幹くんのコライトです。
ただし、ベースは高木祥太さんではなく、お恥ずかしながらわたしです汗

とにかく楽しく音で遊ぼう!という感じで、伸び伸びと作っていたように思います。(曲作りそのものには自分は一切タッチしてないので、どんなやりとりをしていたかは佐々木さん本人に語って欲しいところ。)

歌詞も楽しい。プロモーションで番組に出させていただいた学園祭学園の青木佑磨さんが気に入ってくれて、「寝不足、ポスドクで韻を踏む人なんて他にいないよ!」って言っていました。確かに、佐々木さんならではだと思います笑

ワンマンライブ「Semicolon」で、ドラムに岩田くんを迎えたバージョンもとっても良かったです。(「Colon」のBlu-ray付盤で映像を見てね。)

ちなみにこの曲もけっこう細かい設定やストーリーがあって、佐々木さんが書いたメモが残ってました。

タイムラプスとか、撮影方法まで指定細かいな・・・
”エモさはいらん” らしい

前世はイギリス人。

「BRITISH ROBOT」
作詞:佐々木恵梨/作曲:佐々木恵梨、中村ヒロ、鵜飼大幹/編曲:中村ヒロ

Bass:村上 純
Piano:鵜飼大幹
Sound Design & Programming:中村ヒロ
Recorded & Mixed by:中島次郎
Recorded & Mixed at:DAIKANYAMA MAGES. STUDIO


12.Me Time

これも、アルバム「Colon」の書き下ろし曲です。

たぶん佐々木さんが一番好きな洋楽ポップスを、ストレートにやった曲なんだと思います。
歌詞の日本語ノリがイマイチで結構悩んでいたみたいですが、結果的に無理せず英語とごちゃまぜになりました。
佐々木さんはマジメなので、こういう事に結構こだわるんですが、たまにはこんな感じで「気持ち良ければなんでもいいじゃん」的な考え方も大事なのかもしれません。

盛り上げて盛り上げて普通のサビが入るんじゃなくて、ボーカルチョップのリフが来たり、ドロップしたりと言った構成はEDM的ですが、佐々木さんはしばらくこういうアプローチにハマっていたようです。

「Me Time」
作詞:佐々木恵梨/作曲・編曲:佐々木恵梨、中村ヒロ

Guitar & Programming:中村ヒロ
Recorded & Mixed by:中島次郎
Recorded & Mixed at:DAIKANYAMA MAGES. STUDIO


13.YURUSU

「ふゆびより」のカップリングです。「シャンプー」の坂本秀一さんアゲイン。
ほんわかした表題曲から、突き抜けてシリアスな「Time To Wake Up」へ繋ぐ曲として、良いワンクッションになっていると思います。

「シャンプー」よりもコーラスワークで遊んでいて、無機質なメロディラインも含めて、サウンド的には前作よりもストイックでミニマルな印象が強まっている気がします。

これも歌詞が好きです。テーマはまさしく佐々木恵梨って感じですが、あえて無機質な楽曲に乗せて淡々と歌う事で、スッと入ってくるというか、寄り添ってくれる印象があります。

「YURUSU」
作詞:佐々木恵梨/作曲・編曲:坂本秀一

Piano:大迫杏子
Programming:坂本秀一
Directed by:菊地智敦(RightTracks Inc.)
Recorded & Mixed by:中島次郎
Recorded & Mixed at:DAIKANYAMA MAGES. STUDIO


14.TIME AFTER TIME

シングル「遥かなる旅」のカップリングです。
佐々木さんにしては珍しく少しチェキラッチョな感じですね。

このシングルはタイアップ作品の『BAKUMATSU』に着想を得て、全体で「日本」をコンセプトにしていたので、結構和風なテイストが濃いですね。
高杉晋作の名言も入ってます。

若干のLo-Fi感もありつつ、サビの広がりが心地いいです。
この曲も「Colon」アルバム収録にあたりミックスをやり直しているので、よかったら聴き比べてみてください。

それにしても「ああ 激動」て歌い出しはすごいな、って思いました。

「TIME AFTER TIME」
作詞:佐々木恵梨/作曲:佐々木恵梨、中村ヒロ/編曲:中村ヒロ

Guitar & Programming:中村ヒロ
Recorded & Mixed by:中島次郎
Recorded & Mixed at:DAIKANYAMA MAGES. STUDIO


15.Period

1stアルバム「Period」の最後を飾る曲にして、アルバムタイトル曲になります。

これは本当にいい曲だなぁと思っています。
優しく語り掛けるポエトリーリーディングと、讃美歌のような祝福のサビ。歌詞を含めて、めちゃくちゃエモいです。

雰囲気づくりのこともあって、なかなかライブではやり辛い曲だと思うんですが、例えば空間オーディオなんかはとてもハマる曲だと思うので、何かしらの形で皆さんに届け続けて、聴いてもらいたいなぁと思っています。

佐々木さんが沢山イラストを描いたリリックビデオも力作なので、是非見てもらえると嬉しいです。

「Period」
作詞:佐々木恵梨/作曲:佐々木恵梨、中村ヒロ/編曲:中村ヒロ

Violin:佐々木恵梨
Guitar & Programming:中村ヒロ
Recorded & Mixed by:中島次郎
Recorded & Mixed at:DAIKANYAMA MAGES. STUDIO


今回のプレイリストの楽曲紹介は以上になりますが、
最後に、マスタリングのクレジットです。全曲、

Mastered by:柴 晃浩
Mastered at:TEMAS

です。いつもお世話になっています。
他、書ききれませんが、様々なクリエイターの皆さん、レーベルスタッフやタイアップ作品のスタッフの皆さんなどなど、色んな方に支えられております。



佐々木さん本人含めて、今までこういったディープな、楽曲に関する話を出来る機会があまり作れなかったので、めちゃくちゃ長くなってしまいました。。。

今回は佐々木恵梨のオルタナティブな一面を知ってもらおうというコンセプトですが、佐々木さん自身色んな音楽に興味がありますし、勿論アコースティックな音楽づくりも続けていくと思います。

その中で、ちょっとでもお気に入りの曲を見つけてくれたら嬉しいです。

2022年7月1日に公開を控える映画『ゆるキャン△』EDテーマの「ミモザ」はもちろん、他にも今後超名曲の発表が控えているので、是非YouTubeのチャンネル登録やSNSのフォローをよろしくお願いします。(ダイレクトマーケティング)


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AD: GO MATSUA / D: MIWA NAKAZAWA / Photo by: Yasuhide Azuma / Styled by: Yuuka AKAISHI / Hair & Make-Up: Daisuke Yamada / Prop: Suzuki STUDIO


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