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プロセスエコノミー

20240510

最終的なアウトプットがだいたい同じなら、より感情移入している方が勝つ。
プロセスから知っていると、アウトプットされたコンテンツを一瞬で消費して忘れることがなくなる。
プロセスエコノミーは、共犯関係を作る工程である。

アウトプットだけをアピールしても埋もれてしまう。今は、人もモノも埋もれてしまう時代である。プロセスを共有し、例え、少数でも熱いファンを、作ることは大きな武器となる。

プロセスに価値を乗せるには、クリエイターが、そこにストーリーを込めたり、なぜやるかという哲学を示すことが大切である。

さらに作り手一人では限界があるので、ユーザーをファンにし、セカンドクリエイターとして巻き込み、熱量を上げていく必要がある。
ファンがコミュニティになっていけば、ファン一人一人が新しい物語を生み出し、さらに熱量も上がり、新しい人をひきつける。そしてその結果、多様な物語が生まれ、さらに新しい人をひきつける。仕組みとして価値がたまる。

「 勝者がすべてを制す 」ではなく、「 コミュニティを制するものがすべてを制す 」
ユーザーを、コミュニティ化し、新たなユーザーを惹きつけるループが重要になる。

ゴールから逆算してステップアップしていく生き方ではなく、日々歩いていること自体に喜びを感じ、瞬間瞬間のひらめきに従って柔軟に対応していく生き方。
こちらのほうが合っているかもしれない。

30代以下の「乾けない世代」は、生まれたときから社会に「ないものがない」時代で育ってきまた。必要な家電はすべて一家に一台あり、小さい頃からコンピュータや携帯電話に触れ、娯楽も充実している。物質的に飢えるということを経験していない。

一方で、それ以前の「乾いている世代」は、社会に「ないものばかり」だった。

幸せの5つの軸 ( マーティン・セリグマン )
・達成
・快楽
・良好な人間関係
・意味合い
・没頭

「乾いている世代」は、「達成」「快楽」を重視して働いた。一生懸命仕事をし、高い報酬や出世という「達成」を、美食や物欲を満たすという「快楽」を追い求めた。

しかし「乾けない世代」は「ないものがない」 社会で育ったので、達成や快楽を満たすということに重きを置いてはいない。そこに対する飢えが少ない。それよりも、精神的な要素が強い。
つまり「良好な人間関係」「意味合い」「没頭」という後者の3つの軸に幸せの価値を置いている。物質的なモノより内面的なコトに価値を感じる。

「役に立つ」より「意味がある」ことに価値があるというふうな変化が起こっている。

インターネットは、コミュニティの構築と参加を容易に、そして規模も大きくした。コミュニティが大きくなったために、自分が入っているコミュニティ内からコンテンツやモノ、サービスなりを選ぶことが可能になった。インターネットより以前は、コミュニティが小さく、コミュニティの中から何かを選ぶことは現実的には難しかった。

クオリティとは、別の価値である。コミュニティという別の価値が存在するため、マーケットでの価格に対するクオリティのようなものは無視され、クオリティに対して価格が高くても成り立つ。

企業に属する社員という立場より個人としての生き方のほうが尊重される。終身雇用制度も崩れ、副業や転職もするから、社員は会社への帰属意識なんて持たない。

自分のアイデンティティを支えてくれる、自分の所属欲求を満たしてくれることをコミュニティに求めている。

かつてであれば、自分が勤めている会社が似た生活レベル、同じような価値観をもった者同士のコミュニティになり、自分が選ぶべき選択肢をある程度自然に決めてくれた。
ところが今や、会社はコミュニティではなくなり、人生の選択肢をはっきりとは示してくれない。人は自分一人で選択する場面に出合い、「この選択で正しいのか」という不安に駆られる。

人生という冒険を、誰かが一緒に寄り添って歩いてくれる。右に進むべきなのか左に進むべきなのか迷ったときに、安心感を与えてくれる。そう思えるだけで、人の心の中から孤独と不安が解消される。

社会は豊かになっていて、明日食べるご飯の心配をすることもない。しかし食うに困らないからこそ、内面的な問題に突き当たる。「自分は今のままでいいのか」「自分は何のために働くのか」「自分は何のために生きるのか」という茫漠とした不安や悩みが渦巻いている。こういう時代背景も、自分のアイデンティティとなるコミュニティを求める理由の1つである。

コミュニティが、判断基準を与える。

コトラーのマーケティング

マーケティング1.0
=製品中心のマーケティング⇒機能的価値訴求
所有欲求

マーケティング2.0
=顧客志向のマーケティング⇒差異的価値訴求
成長欲求

マーケティング3.0
=価値主導のマーケティング⇒参加価値訴求
参加欲求

マーケティング4.0
=経験価値志向のマーケティング⇒共創価訴求
創造欲求

時代は、非収益化、非物質化、民主化へと変化している。










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