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中長期的視点を持った取り組みと社内異動と徹底したドキュメント化と


自分も大学院を卒業してから15年、会社でも中堅と言われる立場となりました。
技術職なので、複数の現場を経験し、今は部門総括・統括的な立場で仕事をしています。
現場の時には1つ1つの施設・設備と向き合い、より良いものを作り上げること、適切なメンテナンスをすることを心がけてきました。

自分で言うのもなんですが、人並みに専門知識は習得できました。
また、職業上外部の方々と接する機会や申請・許可を必要とする行為も多いため、そういった一連の流れを経験しつつ、世の中ってこういった仕組みで動いてるんだなぁなんてことをなんとなく感じ取っていました。

そんな経験を経て、今は部門の統括部門で方針や教育の企画検討、採用、人員計画などといった間接的な仕事がメイン。
そんな中で、いろいろな課題に直面し、もがき苦しんでいる(?)ところです。

学生時代には答えがあるけど、社会人になると答えはなくなる。
学生時代には問いは外から与えられたけど、社会人になると問いは自分で立てるもの。
そんな言葉をよく耳にしますが、なんとなく腑に落ちないというか、
「計算すれば”答え”は出るじゃん」
「実行に移して課題が解決されたんだったら、それが”答え”じゃね?」
と思っていました。
でも、今の立場になって業務を進めていくうち、少しずつこの言葉の意味がわかってきている感覚があります。

課題を抽出し解決するシステムが機能しきれてない

自分の勤める会社は平均3〜4年程度で異動があります。
組織形態としては、部長をトップに本店と現場があり、それぞれ樹形図状ひ分岐し、それぞれの機能を担っています。
例えば、現場であればそれぞれの県に事業所があり、その件の設備を見る。
本店であれば、自分のいる統括部門のほか、国とのやりとりをメインで行うグループなどがあるイメージです。

もしかしたら、一定程度の規模以上の組織では似たような状況かもしれませんね。
で最近思っているのが、こういった異動や組織形態だと、中長期的な課題に対峙した時に継続して取り組のが難しいのではないか、と言うこと。

例えば、採用を担当している方が、「事業環境が今後どう変わり、かつ人口動態がこうなるから、採用は今後、こうしていく必要があるのではないだろうか?」と言う、課題の種を見つけたとします。

一定程度の規模以上の組織になると、細かく分業化されていると思います。
採用を統括する人事部門。
採用の活動をどうやるか、どう対外的に動くかを投下する広報部門。
そして、どの業務に何人必要かをコントロールし、面接などをする自分部門。
分業化による重力とでも言いましょうか、関係する部門が増えれば増えるほど、前年から何か変えようとする時に多くの抵抗力が働きます。

そのため、実際に上の課題に気づいて解決策を打とうと思っても、調整や解決策を立案し、調整し切っていざ実施というタイミングで異動なんてケースがあります。

今回、自分がこのようなエントリーを書こうを思ったのも実体験に基づくもの。
ある課題について検討しなきゃなと思い立って材料を集めているうちに、10年近くも前にすでに同じ課題認識をし、途中まで検討している資料を見つけてしまったのでした。
今の自分からすると、記載途中の答案を受け取ったような気持ちである一方、システム化できておらず、しっかり検討されてたのに埋もれていたという事実自体に課題を感じた一幕でした。

じゃあどうするか?

お恥ずかしながら、自分はこのシステム化について、明確な回答をまだ持てずにいます。

異動の周期を長くする?それはそれで一つの手段かもしれませんが、上述の例より長期的な課題に直面した時に同じことが起きてしまいそうです。
集中的にリソースを投じて一気呵成にかだつける。それもありかもしれません。でも、効率化が叫ばれる折、余力のある人員はあんまりいなさそうです。

となると、属人的にならぬよう、誰がやってもこれが課題であり、現在ここまで進んでいるというのを見られる状態にしておく必要がありそうです。
その時に一つの参考となったのが本書。

GitLabの詳細には触れませんが、徹底したドキュメント化というのが解の一つである気がしています。
この企業、一部ネットにも公開されていますがマニュアルがものすごく充実していることに加え、大企業あるあるの「マニュアル作ったけど誰も更新できない」病に陥らず、頻繁に更新されているのも面白いところ。

似た様な事例として、良品計画(無印良品)もmujigramという分厚いマニュアルを作成・運用していることを想起しました。

自分も業務のマニュアル化を進めています

自分の会社だけかもしれないですけど、引き継ぎの直前になって引き継ぎ書を急拵えして後任に引き継ぐってよく見る光景かと思います。
でも、冷静に考えてみると、人間いつ何が起こるかわかりません。

なので、自分は今回の課題に直面してから、業務メモというかマニュアル(引き継ぎ書に近いもの)を作成し始めました。

リスクヘッジの観点からも、引き継ぎ資料は自分の仕事と並行して作成・更新を続けていくべきものです。
他人から質問があった時に、それを口頭やメールで説明せずそれを見せれば済むという副次的なメリットもあります。

あと、文書化することで自分の理解のあやふやな点に気がつけ、自分自身の理解が進むというのもメリットの一つかと感じています。

組織文化・企業文化。
奥が深いですね。
皆さんの勤める企業はどんな面白い取り組みをしていますか??

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