見出し画像

自分とか、そもそもないらしい〜自分とか、ないから/しんめいP

複雑な夫婦関係の後輩の話。

私には、2歳半の息子をもつ30代の後輩がいます。
いわゆる「授かり婚」の彼は、夫婦関係も独特。

というか、飲むと会話の8割が奥さんの文句しか言わないくらいのレベルw
特徴的なエピソードを挙げると、

・飲み会の際、帰宅するといった時間を過ぎると玄関にチェーンをかけられ、家に入れなくなる。普通、ある程度のところで夫か妻が折れるかと思いきや、謝りたくない彼はホテル泊なり車中泊をする。しかも、これが1回ではないらしい。

・家族全員分の洗濯物が洗濯機の中に入っている場合、わざわざ奥さんの分だけを抜いて、自分と子供の分だけ洗濯する。奥さんも然り。

・実家に帰省する時も、彼は彼の実家、奥さんと子供は奥さんの実家という謎の別行動をとる。

他にもあげればキリがないほど、共同生活を営んでいるとは思えない感じです笑


そんな彼に対し、奥さんと仲良くしろ、とか、もっと歩み寄れよというのは簡単でしょうが、それでごく普通と言われる夫婦生活になることが正解ではない気がします。
家族の形はそれぞれ、各家庭が良いと思える形なのであれば他人がとやかくいうことではないと思います。

彼の話を聴きながら、とある本を想起していた自分。


自分も含め、夫婦間で相手に何かイライラする時には大抵「不公平感」があると思います。
彼の例で言うと、自分の買った家、自分の稼ぎにより成り立ってる家庭なのに、なぜ締め出しを喰らわないといけないのか。
自分は十分働いて家族に貢献しているのに、なぜ奥さんのことまでしてあげないといけないのか。(そんなに尽くしたら、自分の立場が下になっちゃうんじゃないか、という不安もあるかも)

逆に言うと、この「不公平感」をうまく取り除き相手にイライラしないことが夫婦関係の改善なり良好な関係を維持するための鍵な気がします。

そんな不公平感とか自分という存在を考える上で、上の本は参考になります。

面接で無双モードに入っていた著者しんめいPさんは、退職、離婚を経験し布団の中で虚無感に苛まれていたのですが、東洋哲学と出会い社会復帰を果たすというおもしろ経歴の持ち主。

タイトルの通り、「自分とか、ない」ということを色々な過去の偉人たちを引き合いにウィットにとんだ口調で語っています。

今の科学でわかっていることで理詰めで考えてもある程度納得できます。
体の細胞は3ヶ月で全部入れ替わるようです。
福岡伸一先生も、動的平衡という言葉で表現していたように、我々の体は今この瞬間も呼吸して入れ替わっていて、3ヶ月の前と同じ細胞は一つとしてない。

そんな流れの中で、今存在している自分。
意識では勝手に自分という人間は3ヶ月前と同じ自分だと思ってますけど、そんなの幻想てわけですね。

そんな幻想の中でイライラしたところで、何のメリットがありましょう?

ちなみに、このへんの「自分ってなんだ?」という問題、ブッダがめちゃくちゃ突き詰めて考えています。
昔の人だからと馬鹿にするなかれ、スーパーサイヤ人もびっくりな優秀さだと思います。

人生にお悩みの方、ぜひ読んでみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?