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大人になったと思う時

水曜日は上の人がこぞっていない。
緊急事態が解除されたため組合の会合が復活し大ボスは午後はいない。
大ボスが出掛けたのを見計らって上司も、

「あとは任せた」

と出掛ける。
上司は喫茶店でサボったり、どこかに車を停めて寝てるらしい。
支店の人が数回、目撃してる。
がむしゃらに働くだけじゃなく息抜きも大事。
上がいない時は下っ端の僕らも羽を伸ばすことが出来る。

皆と雑談してると、

「大人になったと思えた時って、どんな時ですか?」

そう後輩が言い出した。

“ 働きだしたとき ”
“ 1人暮らししたとき ”
“ 免許を取ったとき ”
堂々とお酒が飲めるようになったとき ”

“ 堂々と ”って、どういうこと?って、思ったけど、皆、それぞれ大人になったと思った時のことを言っていた。
僕も訊かれたので、

『高校球児が年上のお兄さん達だったはずなのに年下になってた時』

そう答えたら、「あ~」と納得していた。

『もし高校球児の親でもおかしくない年になったら…』
「はい。そこまで」

球児の親でもおかしくない年齢の先輩に発言を遮られた。
笑顔だったけど、何とも言えないオーラのようなものを感じた。

『あ…なんか、すいません』

謝ると先輩は笑いながら、

「軽くね」

と、デコピンしてきた。
全然、軽くなかった。
HPをかなり削られた。

痛がってると後輩に、

「余計なことを言わないのも大人ですよ」

にやけながら上から目線で言われた。

ウチの職場は当たり前だけど、皆、高校球児より年上で親でもおかしくない人もいる。
けど、ちゃんとした大人はいない気がする。

少なくとも普通の大人は就業中、同僚にデコピンしないはずだから。

ジュースが飲みたいです('ω')ノ