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母と僕

昨日、母に一昨日あったスケボーのお兄さんの話をした。

子供に怪我をさせたかもしれないのに謝りもせず、ふてぶてしい態度を取るそのお兄さんに腹が立ってしまい一言言ったというと、母はいきなり刃物を出すような人間もいるし、仲間がいたらどうするつもりだったんだ。
間違ったことはしてないけど言い方があるでしょうと注意された。

自分でも、お兄さんに言った文句の最後の最後に『ボケ!』と言ったことは言い過ぎたと思ってるし、仲間がいたら危なかったかもと反省してる。

でも、母も母で人のことは言えない。
公務員への接待が今より緩かった時代、

「俺が許可出さないとお前らの事業はつぶれるんだぞ」

接待の席で偉そうに言ったある省庁の課長に

「公務員がそんなに偉いのか」

そう言ってビールを頭からぶっかけたこと。

離婚前、父が経営する店が資金難になった時、母名義で消費者金融に借り入れをお願いしに行き、融資条件を満たしてるのに「女だから」という理由で希望融資額の半分しか貸さないと言われ、

「なら、結構です」

と、断ったら奥の部屋から出てきた見た目が完全にヤクザな2人に

「姉さん、ウチから金は借りられないと言うのか」

凄んで言ってきたのに対し、

「はい」

と、言って怯むことなく帰ってきたこと。


僕が小学生の時、姉と3人で行った横浜中華街で入ったお店。
ウェイターに何度も声を掛けたのに

「少々、お待ちください」

と、スルーされた挙句、後からやってきた常連っぽい人のオーダーを先に通したのに怒り、

「客を選ぶのなら、こっちも店を選ぶ」

支配人っぽい人に言い、
「テーブル代です」
と、テーブルに1万円置いて店を出てきたこと。


小5の時、クラスの男子数人が1人の女の子をいじめて問題になった時、

「女の子にも問題がある」

と、謝罪しないでいるいじめてた子の母親に

「人様の子供の問題点を語る前に自分の善悪の判断基準を問題にしろ」

って、バッサリ切り捨てたこと。


最近、聞いた話だと30年かもっと前の話。
講演会を企画した際、参加希望者が多く予定していた会場レイアウトを変えて当初の予定より人が入れるよう変更。
ある都道府県庁がその講演会に関係というか許諾元?だったので担当者にレイアウト変更と確定した参加者数を伝えたら、

「最初に聞いてた予定者数と違う。勝手に変えるな。
勝手なことするなら許可取り消すぞ。
何か変えるなら全て俺の判断を仰げ」

参加希望者が増えたと言っても事前申請の想定の範囲内だったのに、そう言われたので、

「分かりました。勝手をして申し訳ありません」

そう謝った翌日から、

「会場の掲示板に貼るポスターですが画鋲で貼るつもりでしたがセロテープに変更してもよろしいでしょうか」
「参加された方にお渡しするパンフレットですが、会場入り口横の長机の右端に置くつもりでしたが左端に置いてもよろしいでしょうか」
「設置するイスの種類が2種類あるのですが、どちらをどの程度の比率で使用すればよろしいでしょうか」

1時間置きに内容を小分けにして担当者に電話。
「それは聞かなくてもいいでしょう」
って、ことまで1週間くらい徹底的に電話して確認した結果、

「講演会さえ無事に行えれば問題ありません。
全て一任しますので、どうか電話はご勘弁ください。
本当にすいませんでした」

母の電話攻撃に担当者が音を上げて謝ってきたらしい。
担当者が横柄なのは確かだが、母も母でやることがエグイ。

そう言うと、

「その担当者が「女がしゃしゃり出やがって」って、言ったからお望み通り下手に出て、全てのことを報告・確認して顔を立ててあげたのよ」

母はそう答えた。

“ 地雷を踏む ”
という表現があるが、その担当者。
車や戦車すら跡形もなくなるような地雷を踏んだ。

うちの母に女性をなめる・バカにするような発言をするのは試合開始のゴングを鳴らすようなもの。
母はMPが無いので魔法は使えないが、精神に確実にダメージを与えるエグイ精神攻撃を仕掛ける。

強く出れば女性は引く。担当者はそう思ってたのかも。
その軽率な考えを後悔しただろう。

スケボーのお兄ちゃんに対する物言い。
母が言うように軽率だったと思う。
反省すべき点が多々ある。
それは認める。


でも、余計なことを言うのは遺伝だ。

ジュースが飲みたいです('ω')ノ