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その企画書、それで良いの?面白法人カヤック時代に提案で使っていた企画書の構成フォーマット

私は面白法人カヤックで主に広告の受託制作ディレクターを3年、Rettyでも広告部署に1年半ほどおりました。

特に「タイアップ広告」や「ブランド広告」と言われるものを結構な頻度で企画書に落として企画を提案します。

すると効率化と質を両立するために、企画書の構成はフォーマット化されていきます。

今回はそのフォーマットをご紹介します。

このフォーマットは、広告以外の企画でも十分に展開できる構成です。


ざっくり言うと・・・

・「条件」「前提」「アイデア」「実現可能性」「費用」の5つの構成

・「条件」は、オリエンの時に聞くと良い。

・「アイデア」はフェーズによって提案の濃度が変わる。


1:条件の整理

まずは企画をする前の「条件」を記載します。

この時に意識するのは「目的」「前提条件」の2つです。

つまり「何のためのこの企画をやるのか」と、「この企画をやるにあたっての制限事項は何か」を明確にしておく、ということです。

ここがズレると、せっかく考えてきた企画の意味がなくなってしまうので、提案前にクライアントとすり合わせる必要がある「前提条件」になるため、1番最初に確認をする意味で最初に持ってきます。

そしてオリエンの時に、この「前提条件」を意識して質問をする必要があります。

ちなみにオリエンを受ける時に聞くべき質問は↓こちらの記事にまとめています。


2:企画の前提

いきなり企画を共有するのではなく、企画の前提を共有します。

例えば、今回の企画を考えるにあたって「ライブストリーミングの流行」に着目して企画を展開する場合を考えてみましょう。

「ライブストリーミングの現況」「なぜライブストリーミングが流行っているのか?」「流行っているという数値的な根拠」などを共有します。

クライアントに同じ知識を持ってもらうことで、この後の企画がすんなり頭に入るようになります。

この時のポイントは「クライアントが知らない可能性の高いが、インパクトのある知識」であることです。

そうすると、クライアントからも「おお、そうなんだ!知らなかった」という形で、評価が上がりやすいです。

そしてそのインパクトは、企画のインパクトにつながるため、テーマ設定は非常に重要です。


3:企画のアイデア

前提を共有した上で、企画のアイデアを共有します。

これは提案のフェーズにも寄るのですが、初期の提案であれば1枚で1アイデアを語って、アイデア量で勝負をします。

その時は「タイトルでインパクトを付ける」「理解しやすい図がついている」ことがポイントです。

すでにフェーズが進んでいる場合は、より考えを深めるために、複数のスライドでアイデアを説明できる資料を載せましょう。

あとこれはTipsですが、企画書だけがクライアント社内で回覧されることがあります。

そのときのことを考えて、企画書を共有する時は追加で小さく説明を入れておくと良いでしょう。


4:企画の実現可能性

アイデアが突飛だった時は、実現可能性について言及したスライドはあるべきでしょう。

「アイデアは面白いけど、それ本当にできるの?」と聞かれる可能性は高いです。

そして実現できなきゃ企画として成立しないので、ここは少し丁寧すぎるくらいに説明しましょう。

「過去実績」「実現できるという数値的根拠」があると、納得してもらいやすいです。


5:企画実現のための費用

企画を実現するためにはお金が必要なのと、クライアントもここが気になっているので、最後は金額を提示して終わります。

よく「松竹梅で金額を出して」と言われることがあると思いますが、1番自信があるアイデアを「竹」に持ってきましょう。

これは行動経済学でよく言われるのですが、人は「真ん中」を選びがちだからです。

▼参考:なぜ人は真ん中の商品を選ぶのか
https://www3.nhk.or.jp/news/business_tokushu/2017_1204.html


まとめ

1:最初に企画の「目的」と「前提条件」を載せる。

2:次に企画アイデアを説明する前に必要な「前提知識」を載せる。

3:「アイデア」を載せる。アイデアの書き方は企画提案のフェーズによって変える。

4:そして「実現可能性」を説明する情報を載せる。「過去実績」「実現できるという数値的根拠」があると◎。

5:最後に「費用」を載せる。松竹梅の「竹」に、自信のある企画の金額を載せる。


いかがでしたでしょうか。

ぜひ企画を提案する時の参考にしてみてください!


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