【創作長編小説】悪辣の魔法使い 第12話
第12話 剣と怪物退治
「レイオル……! お前も剣を使えるのか!」
大剣を構えたアルーンが、レイオルの背に声を掛けた。青く光る剣を持つレイオル。
旅の剣士アルーンは、剣を手にしたレイオルの立ち姿を一目見て、レイオルが凄腕の剣士であるとすぐに理解した。
それにしてもアルーンとって不思議だったのは、レイオルの右手にしっかりと馴染んだ様子の美しい剣が、どう見ても突如なにもない空間から現れたようにしか見えないことだった。
「まあな」
レイオルの剣が、鋭く大きな青い軌跡