【創作長編小説】異界屋敷不思議譚 第七話
第七話 スベスベマン
待望の休み時間がやってきた。
学校があるから夏休みとかが楽しみっていうみたいに、授業があるから休み時間が嬉しいんだよな。
翔太は教科書を机の中にしまいつつ、ちょっぴり「わかってる」ふうなことを考える。
夏休みだと、だいたい決まった友だちとしか会えないし。
部活とか特別なときをのぞいて、連絡を取り合うような仲の良い友だちとしか会わないもの。学校でしか話さない子たちもたくさんいる。翔太は、そんなわけで「学校」が結構好きだった。勉強は――い