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じょさのん@語学屋さん
2024年4月29日 04:22
どの言語を学習するときにも、「ネイティブ(母語話者)の語感」は重宝されます。何故でしょうか?1つは、その言語の使用者の大多数がネイティブだからです。そして、「何が自然な表現か」を判断するのもネイティブだからです。どの言語であれ、文法上の条件を満たせば、ネイティブが考えているよりもずっと多くの表現が可能です。だから学習者は「正しいけれどおかしな表現」をたくさん作れるのです。語学
2024年4月25日 01:51
こんにちは!今回は「~と思う」を意味する「think」の否定形について書いていきたいと思います。学校では、「私は彼は来ないと思う」という和文を英訳するとき、I don't think he is coming (または he will come 等々).と訳すと習い、I think he is not coming (または he will not come 等々).とは訳さ
2024年4月18日 02:37
学校で学んだことと実際の英語は違うじゃないか!の好例が「consider」です。皆さんは、学校で英語を学んだ時、「consider」は第5文型の動詞と学んだのではないでしょうか?第5文型では、目的語Oと補語Cがイコールの関係になっています。主語Sと動詞Vと合わせて、「SVOC」と呼ばれますね。つまり、「私はあなたを友達として見なす」という文の場合、I consider you
2024年4月17日 04:36
前回の記事では、受験英語が語学としての英語学習に与える「負の遺産」について書きました。記事では「減点思考」や「正誤判定」という言葉を使いましたが、言い換えると「正しさへの拘り」と「間違うことへの恐れ」です。受験英語は、語弊を恐れずに言えば、人生を賭けて人と争う点取り競争の種目の1つに過ぎません。語学学習とは、そもそもそのアプローチからして異なります。しかし、日本人の多くの方にとって
2024年3月21日 03:26
「as such」という表現を私の電子辞書にあるジーニアス英和大辞典で引くと(1)そういうものとして、それなりに(2)それ自体で(は)【主に否定文】(3)厳密な意味での;というような御大層な代物【主に否定文】という意味が並びます。例えば、というように、「such」は前に出てきた名詞を受ける形で使われます(この場合は「practical nurse」)。これが学校英語で学ぶ範囲
2024年1月28日 04:11
こんにちは。前回は、「the door of the room」のように、「名詞A of 名詞B」となる場合に、「名詞A」に「the」が付く場合を見てきました。今回は、「名詞A」に定冠詞が付かない場合、その中でも特に「無冠詞」となる場合を見ていきたいと思います。無冠詞とは、つまり全く冠詞が付かないことです。冠詞は私たちの母語・日本語にはない概念なので、どうしても必要以上につけてしまいが
2024年1月27日 05:14
こんにちは!今、日本でも、私の住んでいるドイツでも、コロナやインフルエンザがとても流行っています。コロナ禍が一応の終りを迎え、人の往来が再び増えている中、病気の往来も増えてきています。皆様もどうぞご自愛ください。最近英語の冠詞について、もう一度勉強しています。冠詞に関して、以前、次の2つの本にとても感銘を受けました。ただ、最近英語史関連の本、つまりは英語の専門家の本を読んでから改めてこ
2024年1月25日 02:47
こんにちは!前回の記事では、定冠詞の代表的な使い方2つについて説明しました。1.「同じものの中で、ある特定のものを際立たせる」(例:「the orange」→「あのオレンジではなくて、そのオレンジ」)2.「異なるものの中で、ある特定のものを際立たせる」(例:「the orange」→「ブドウやリンゴではなくて、オレンジ」)使い方①のほうは、代表的な使い方で分かりやすいと思います。
2024年1月24日 07:53
皆さんに質問です。「1頭の羊」は「a sheep」。では「3頭の羊」は何というでしょう?「1匹の魚」は「a fish」。では「5匹の魚」は何というでしょう?「sheep」や「fish」に複数形はないと習ったのは私だけでしょうか?何でも、群れをつくる生き物には単数と複数の概念がない?とか何とか。※※※さて、冒頭の質問の答えです。「3頭の羊」は「three sheep」。
2024年1月24日 03:23
英語の定冠詞には色々な使い方があります。この記事ではその中でも特に重要な2つの使い方を紹介します。ずばり、「同じものの中で、ある特定のものを際立たせる」「異なるものの中で、ある特定のものを際立たせる」です。ここから先は「the orange」という言葉を例にして、それぞれの使い方を順に見ていきたいと思います。①同じものの中での特定1つ目は、「同じものの中で、どれか特定のものを際
2024年1月22日 02:51
引き続き「英語の歴史から考える 英文法の「なぜ」」(朝尾幸次郎著 2019年)の一部受け売りです。この文を読んだとき、雷に打たれたような衝撃を受けました。「可算名詞」「不可算名詞」という区別は名詞に内在せず、同じ名詞でも、話し手の認識次第で数えられたり、数えられなかったりする、ということです。日本語でも、話し手の認識次第で同じ名詞でも捉え方が変わることはあります。例えば、「あ、
2024年1月21日 02:32
今回は「英語の歴史から考える 英文法の『なぜ』」(朝尾幸次郎著、2019年)の受け売りです。冠詞をつけるかつけないか、つけるとしたら定冠詞なのか不定冠詞なのか。これは日本語を母語とする英語の学習者にとって永遠のテーマです。そんな中、上記の本で書かれている定冠詞の使い方の説明が、今のところ一番しっくり来ています。それはずばり、定冠詞は「とりたて」を表す、というものです。「とりたて」
2024年1月17日 03:02
僕がモヤモヤし続けている表現。ビジネスのやり取りで「了解しました!」と言うとき、その英訳表現として「Understood!」が使われることです。これの何にモヤモヤするかと言うと、英語の「understand」は「know」などと同じように「状態」を表す動詞だからです。つまり「understand」は「(今)理解している」、「understood」は「(以前)理解していた」となるはず
2024年1月16日 03:05
仮定法をきっかけに英語史に興味を持ち始めました。今回の記事は「英語史入門」(橋本功著、2005年)の受け売りです。ドイツ語学習者として興味を持ったのは古英語(西暦700~1100年)です。古英語は複雑な語形変化を持っており、ドイツ語との類似点が多いためです。英語を今のイギリスにもたらしたアングロ・サクソン人の故郷が今のドイツのシュレスヴィヒとホルシュタインなので、似ているのもうなずけ