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英語の学習手帳

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英語を勉強していく中で気づいた記事をここにまとめています。もしご関心があればお読みいただければ幸いです。
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2024年1月の記事一覧

【英語】定冠詞のキホン(3)

こんにちは。
前回は、「the door of the room」のように、「名詞A of 名詞B」となる場合に、「名詞A」に「the」が付く場合を見てきました。

今回は、「名詞A」に定冠詞が付かない場合、その中でも特に「無冠詞」となる場合を見ていきたいと思います。

無冠詞とは、つまり全く冠詞が付かないことです。
冠詞は私たちの母語・日本語にはない概念なので、どうしても必要以上につけてしまいが

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【英語】インフルエンザと「the flu」

【英語】インフルエンザと「the flu」

こんにちは!
今、日本でも、私の住んでいるドイツでも、コロナやインフルエンザがとても流行っています。コロナ禍が一応の終りを迎え、人の往来が再び増えている中、病気の往来も増えてきています。皆様もどうぞご自愛ください。

最近英語の冠詞について、もう一度勉強しています。
冠詞に関して、以前、次の2つの本にとても感銘を受けました。

ただ、最近英語史関連の本、つまりは英語の専門家の本を読んでから改めてこ

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【英語】定冠詞のキホン(2)

【英語】定冠詞のキホン(2)

こんにちは!
前回の記事では、定冠詞の代表的な使い方2つについて説明しました。

1.「同じものの中で、ある特定のものを際立たせる」
(例:「the orange」→「あのオレンジではなくて、そのオレンジ」)
2.「異なるものの中で、ある特定のものを際立たせる」
(例:「the orange」→「ブドウやリンゴではなくて、オレンジ」)

使い方①のほうは、代表的な使い方で分かりやすいと思います。

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【英文法】sheepの複数形は?

【英文法】sheepの複数形は?

皆さんに質問です。

「1頭の羊」は「a sheep」。
では「3頭の羊」は何というでしょう?

「1匹の魚」は「a fish」。
では「5匹の魚」は何というでしょう?

「sheep」や「fish」に複数形はないと習ったのは私だけでしょうか?

何でも、群れをつくる生き物には単数と複数の概念がない?とか何とか。

※※※

さて、冒頭の質問の答えです。
「3頭の羊」は「three sheep」。

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【英語】定冠詞のキホン(1)

【英語】定冠詞のキホン(1)

英語の定冠詞には色々な使い方があります。
この記事ではその中でも特に重要な2つの使い方を紹介します。

ずばり、
「同じものの中で、ある特定のものを際立たせる」
「異なるものの中で、ある特定のものを際立たせる」
です。

ここから先は「the orange」という言葉を例にして、それぞれの使い方を順に見ていきたいと思います。

①同じものの中での特定1つ目は、「同じものの中で、どれか特定のものを際

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【英語】可算・不可算名詞なんてない

【英語】可算・不可算名詞なんてない

引き続き「英語の歴史から考える 英文法の「なぜ」」(朝尾幸次郎著 2019年)の一部受け売りです。

この文を読んだとき、雷に打たれたような衝撃を受けました。

「可算名詞」「不可算名詞」という区別は名詞に内在せず、
同じ名詞でも、話し手の認識次第で数えられたり、数えられなかったりする、ということです。

日本語でも、話し手の認識次第で同じ名詞でも捉え方が変わることはあります。

例えば、
「あ、

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【英語】定冠詞と「とりたて」

今回は「英語の歴史から考える 英文法の『なぜ』」(朝尾幸次郎著、2019年)の受け売りです。

冠詞をつけるかつけないか、つけるとしたら定冠詞なのか不定冠詞なのか。
これは日本語を母語とする英語の学習者にとって永遠のテーマです。

そんな中、上記の本で書かれている定冠詞の使い方の説明が、今のところ一番しっくり来ています。

それはずばり、定冠詞は「とりたて」を表す、というものです。

「とりたて」

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【英語】「了解」と「Understood」

【英語】「了解」と「Understood」

僕がモヤモヤし続けている表現。
ビジネスのやり取りで「了解しました!」と言うとき、
その英訳表現として「Understood!」が使われることです。

これの何にモヤモヤするかと言うと、
英語の「understand」は「know」などと同じように「状態」を表す動詞だからです。

つまり「understand」は「(今)理解している」、
「understood」は「(以前)理解していた」となるはず

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ドイツ語学習者が古英語を覗いてみると

仮定法をきっかけに英語史に興味を持ち始めました。
今回の記事は「英語史入門」(橋本功著、2005年)の受け売りです。

ドイツ語学習者として興味を持ったのは古英語(西暦700~1100年)です。

古英語は複雑な語形変化を持っており、ドイツ語との類似点が多いためです。

英語を今のイギリスにもたらしたアングロ・サクソン人の故郷が今のドイツのシュレスヴィヒとホルシュタインなので、似ているのもうなずけ

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【英語】「名詞の複数形+名詞」の正体

【英語】「名詞の複数形+名詞」の正体

英語で複合名詞、つまり「名詞+名詞」等のような組み合わせを作る時、原則として最初の名詞は単数形を使います。

tennis court
teamwork
shoelace
trouser press

上のように、複合語は単語によって分かち書きしたり一緒に書いたりします。また、普段はペア扱いで複数形を使う名詞(shoeやtrouser)も、1番目に来た時には単数形を使います。

ちなみに、

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【英語】「進める」と「proceed」

【英語】「進める」と「proceed」

「この内容で進めさせていただきます」
「準備に進ませていただきます」

(「させていただきます」の是非については取りあえず割愛…)

上の2つの文を、同僚が
「We will proceed with this content.」
「We will proceed with the preparations.」
と英訳しているのを見て、とても違和感を覚えました。

「で進める」と「に進む」が、同じ

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英語は簡単と言うけれど

英語は簡単と言うけれど

新年明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いします。

僕のNoteでは、ドイツ語を中心に、英語を含むその他のいくつかの言語に関してあれこれ理屈っぽい記事を多く投稿しています。

語学は感覚と理論のバランスが大事だと思うのですが、
理屈っぽく考えたくなる癖は治らないと諦める年齢になりました(笑)。

主に、難しいと言われているドイツ語について「実は難しいばかりではありませんよ」

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