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コードギアス名言Vol.19「世界を掴むには、綺麗事だけでは済まない(ディートハルト)」

物語と名言

枢木スザクが黒の騎士団にとっての敵だったことが明るみになり、日本人の象徴的な存在となった。
スザクの暗殺を進言する広報担当のディートハルトだったが、ゼロは一蹴する。しかし、アッシュフォード学園に通うカレンに口添えをして、スザク暗殺を目論むが、ルルーシュが阻止する。

ゼロは黒の騎士団として、「スザクを捕虜にする」というスタンスを明確にすることで、カレンも安堵する。

ゼロはディートハルトに、「カレンに何を吹き込んだ?」と詰め寄ると、「枢木スザクの内偵を依頼しただけです。少々含みはもたせましたが。」と答え、「勝手なことをするな。私は暗殺を指示した覚えはない。」

ゼロに対して答えたのが、今回のディートハルトの名セリフ。

「結果的に、卑劣な暗殺ではなく、正義の鉄槌だと民衆が思えば良いのでしょう。
 メディアを使えば真実は隠せる。
 世界を掴むには、綺麗事だけでは済まない。違いますか?」

ディートハルトの目的は、ゼロを撮りたいというもの。たった一人の男が組織を作り、国家を打倒し、いずれ世界に君臨する。それを一番近い場所で記録したい、というものだった。

「記録?自ら事件に介入するのなら、それは捏造だろう?」

と冷たくあしらうが、

「主観なき情報などあり得ません。ジャーナリズムとは、所詮人の意思が作るもの
 です。」

と答える。明晰な頭脳と、安寧を好まないディートハルトならではの考えだが、ゼロには釘を刺されることとなる。

名言の本質

今の世は、ネットやメディアによって、情報が溢れています。一つの報道によって、人生が変わったり、国が傾くようなこともあります。逆に、情報統制することで、国を支配することも不可能ではありません。

メディアによって、物事のイメージは変わります。悪人んおように仕立て上げて報道すれば、善人であっても悪人かのように見えてしまいます。本質を見ることで、そういう表面的なことに左右されないように心がけていますが、安易に表面的な情報だけを見ることに意味はないと、コラムを通じて提唱しているつもりです。そのために「ウラヨミ」というマガジンも作成しましたが、今回のディートハルトのセリフは、情報を発信する側の裏側を表したものです。

表面的なことに左右されないこと

名言としても、忘れてはならないことだと思います。「清濁あわせのむ」と言いますが、人の上に立つ場合、綺麗事だけでは何事もうまくいきません。それは決して上に立つ場合でなくてもそうです。人の良い所や物事の良い面を見ることは大事なことですが、それだけでは本質は見えません。逆に、悪い所や悪い面だけを見るのも違います。
良い面としての表に対して、悪しき面の裏があるということを認識していなければ、本質は見えません。情報を発信する側としては、情報を発信することの目的が裏にはあります。その裏の目的こそ、注意すべきことだと思います。

主観なき情報などあり得ないのであれば、情報には人の意図が含まれています。表としての情報だけを捉えるのではなくて、その裏にある発信者の意図にこそ、情報の持つ意味が隠されているのでしょうね。

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