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『ハケンの品格』から学ぶ生き方

本日は、『ハケンの品格2020』第6話が放送されます。人気の秘密や魅力などを紐解いていきたいと思います!


『ハケンの品格』とは?

『ハケンの品格2020』は、13年前に放送された続編にあたります。

篠原涼子さん演じる主人公・大前春子は、「スーパー派遣」と呼ばれる、凄腕の派遣社員です。3ヶ月働いては、で次の現場へと旅立っていく。そして、13年振りに、第1期で活躍したS&F社に帰って来ました。13年前に共に働いた、小泉孝太郎さん演じる里中、大泉洋さん演じる東海林の大小泉コンビも健在で、特に大泉洋さんとの漫才のような掛け合いは見ものです!

大前春子は、派遣社員として時給を頂く身であるので、「お時給の分はしっかりと働かせていただきます」と、自分の仕事にプライドと責任を持って臨みます。働かない人や、役に立たない人のことを社員だと思っており、自身は派遣の鑑として、仕事に手を抜くことも妥協もせず、どんなに手柄を上げても、派遣として裏方に徹し、手柄は社員のものに。

第1期でも、そんな活躍によって、里中と東海林は、会社での地位をあげました。

第2期でも、影の活躍によって、会社を救うような活躍を見せてくれています。ドラマはもう折り返しになりましたが、第1期で大前春子にプロポーズした東海林との関係は?はたまた里中と関係が進展するのか?

大前春子の活躍や、恋の行方。そして、数ある所得した資格はどんなものが出るのか?目が離せません!


『Doctor-X』との共通点

実は私、今更ですが、第1期を観ておりません(^^;
そんな私でも、第2期を観て楽しめているということが言いたいのです(笑)。基本、一話完結なので、まだ観ていない方でも、これから楽しめると思います。

過去シリーズも見返したい方はこちら!


第2期から初めて見始めた私ですが、既視感がありました。それは、『Doctor-X』です。


『Doctor-X』は、米倉涼子さんが主演・大門未知子を演じる医療ドラマで、第6期まで放送されている人気ドラマシリーズです。「私、失敗しないので」が決め台詞で、フリーランスの外科医として、一時的に病院に勤務し、難しい手術を成功させては手柄を譲り、高額の報酬を請求します。

神原名医紹介所に所属し、フリーランスとして働く。まさに、医療版「ハケンの女」と言えるかもしれません。
以前取り上げたこともあります。


この二つの作品が似ていると感じるのも、大前春子と大門未知子には共通点があります。

・ルールには従うが、自分の価値で動いている
・どちらも非正規雇用
・正社員(勤務医)を舐めている
・自分の腕(仕事能力)に自信を持っている
・誰よりも仕事ができる
・数々の資格を有している
 (大門未知子は救命医、軍医、船医、獣医など)
・高額の収入
  大門:年俸1200万円(別途請求あり、最高5000万円)
  大前:時給3500円(日給24500円、年収にすると650万円)
・複数の言語を話せる
・ダンスが好き
・時間厳守。12時に昼食、17時に退社。
・名前が大で始まり子で終わる

真面目なものからネタ的な所まで、共通点がとても多いことがわかりました。


大前春子と大門未知子は姉妹?

職業は違うものの、既視感のある内容に、どちらが先に放送されたのかを調べてみました。

ハケンの品格:2007年1月期
Doctor-X:2012年10月期

結果は一目瞭然。『ハケンの品格』が5年も先輩でした。『Doctor-X』は2012年からほぼ年一ペースでシリーズ化していますが、『ハケンの品格』がベースだったんですね。

それにしても、内容は似ているし、ナレーションも田口トモロヲさんがどちらも担当していて、初めて『ハケンの品格』を観た時は、「『Doctor-X』やん!」と思ったものです。

そこでちょっと調べてみたところ、納得しました。

脚本を担当しているのが、どちらも中園ミホさんが関わっているのです。それは似るのも当然。中園さんによると、大門未知子は柔道金メダリストの、野獣・松本薫さんをイメージして生み出したんだそうです。「目ヂカラ強い女医」と呼ばれる所以ですね。

そして、どちらも中園さんが生み出したことから、大門未知子は、大前春子の外科医バージョンと言えるかもしれません。性格は真逆だと言えますが、本質はとても繋がっているように感じます。

言わば、中園ミホさんが生みの親で、大前春子が姉、大門未知子が妹というイメージなのかもしれません。確かに、しっかり者の春子は姉、自由奔放な未知子は妹と見ると、しっくりくる気がします。

放送局が違いますが、いつか二人が共演する所をみてみたいものです(^^)


二人のハケンの女の魅力

なぜ、『ハケンの品格』にせよ、『Doctor-X』にせよ、これだけ人気があるのでしょうか?

それはやはり、二人の主人公にあります。

二人とも、仕事をする上で組織には入りますが、それぞれ派遣、フリーランスという立場で活躍します。正社員は、安定や保障を代償にして、会社に縛られます。どちらも、正雇用の社員や医者は、病院や会社に縛られます。そして、地位がある場合には、地位にしがみついたり、保身の為に、時には悪どいことをしたりします。

同じく新シリーズが始まった『半沢直樹』では、「部下の手柄は上司の手柄。上司の失敗は部下の責任」と言われる銀行体質が描かれ、平気で部下の尻尾切りが行われたりします。地位の保身の為に、平気で他者を蹴落とし、大企業の腐敗というものを描いているようにも思います。


『Doctor-X』では、本来貰ってはいけない謝礼を目当てにする医者がいたり、『ハケンの品格』でも、自分よりも会社を優先して働く社員がいます。

そんな中にあって、主役の二人が目立つのは、会社や組織に縛られず、自由にいるからです。ただ、組織の中で自由でいることは、簡単ではありません。何より必要なのは、「実力」です。

大門未知子であれば、「私、失敗しないので」と言えるだけの実力があり、大前春子であれば、「お時給の分はしっかりと働かせていただきます」と責任を持って仕事に臨みます。

二人とも、そのような圧倒的な実力をもています。だからこそ、自由が許されている所があります。やることをしっかりやるからこそ、自由が許されます。


自分に合った働き方

これが正雇用の場合、そうはいきません。やればやるほど、次から次へと仕事がのしかかってきます。もちろんそれが出世への道でもあるでしょう。しかし、この二人は、非正規雇用でありながら、下手な正雇用よりも稼いでいたりします。

今は、大企業に就職すれば安泰、という時代ではありません。とはいえ、組織は必要だし、大企業には「雇用する」というのも役割の一つとしてあります。ただ、仕事ができなければ、「給料泥棒」と言われたり、冷たい目で見られて、苦しむことになります。

「レンタルなんもしない人」は、そういったことで苦しみ、「何もしないこと」という自分の特徴を生かしたサービスを始められましたが、理解のある奥様がいなければ、死を選んでいたかもしれません。


大企業に勤めるとか、正社員になるとか、そういった形が成功や幸せになるのではなく、ハケンの二人のように、ルールには従うにしても、自分の価値観で生きられるように、自分に合ったことや能力を身につけることの方が、今の時代には必要なのではないでしょうか。

型破りな二人ではありますが、同じようにはできないにしても、今の時代にあった生き方のヒントが隠されているのではないかと思います。真似するのではなくて、自分に合った「ハケンの品格」を身につけることが、必要なのかもしれませんね。


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そして、今夜は『リゼロ』の第28話が放送されます!
ついに邂逅した、強欲の魔女・エキドナ。彼女は果たして敵なのか?味方なのか?そして、気を失ったエミリアの行方は?

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『ハケンの品格』『リゼロ』もお楽しみに!!



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