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『ONE PIECE』1000話記念 ルフィの名言から感じる変化

世界一の漫画、『ONE PIECE』が、2021年最新号で、ついに連載1000回となりました!!

おめでとうございまーす!!

そして、本日発売号では、1001話が始まりました!

1997年に連載が始まり、約24年の時を経て、1000話への到達。週刊連載をそれだけ続けることにも頭が下がりますし、これだけ長い間、人々を楽しませるという事は、とてつもない事だと思います。

最近はめっきり更新していませんが(^^;、私も「ルフィ名言シリーズ」という、物語を振り返りながら、ルフィの名言を通して、魅力を語っております。

その記念すべき始まりは、『ONE PIECE』を代表する名言

「海賊王におれはなる!!!」

でした。
何度もルフィの口から語られています。

そして、100話といった記念回には、象徴的なタイトルであったり、重要な回であることが多いのも有名です。

そんな1000話という記念回のタイトルは、

「麦わらのルフィ」

でした。

「ONE PIECE学」研究家である山野さんも、当然1000話を取り上げていますが、コラムを拝見して、気付いたことがあります。


「おれは、海賊王になる男だ!!!」

ルフィといえば、「海賊王におれはなる!」が代名詞ですが、実は最近は言ってないんですよね。最後に言ったのがいつかは、確かシャボンディ諸島から新世界に向かう時に言った時だったかな。ちょっと調べないとわかりませんが(わかる方はコメントお願いします!)、言い回しが変わってきました。

ネタバレになりますが、1000話でのルフィのセリフは、

「おれは、海賊王になる男だ!!!」

週刊少年ジャンプ 2021年5・6合併号 - p037 - ONE PIECE(モノクロ冒頭ページ) [aKraa]

でした。

言い方が違いますよね。
そう。実は、最近は「おれは海賊王になる男だ」という言い方になっていて、今回も、その言い回しでした。
おそらく、初めてこの言い方をしたのは、ローグタウンでバギーに捕まってしまい、処刑台の上だったと思います。(違ったらごめんなさい(^^;)

その後は、海賊王を語るときは、「おれは海賊王になる男だ」と言っています。

これって、最初の頃はまだ現実味がなくて、「海賊王」も夢のような感じでしたが、夢の実現に手がかかってきた、というように感じます。まぁ、誰かに対して言う場合は、「海賊王に、おれはなる!」という言い方は変な感じがするので、その違いなのかもしれません。「海賊王に、おれはなる!」という言葉は、どちらかというと読者に向けてのセリフなのかもしれませんね。

夢物語も、たどり着けば現実

もちろん、当人であるルフィは、「海賊王になる」ということは確信を持って、実現することを微塵も疑う事はなかっただろうと思います。ただ、周りからすれば、ありえないような「夢物語」を語ると、バカにされたり、笑われたりするものです。

例えば、「空島に行きてぇ」と言ったとき、ルフィはその場にいた全員に笑われました。

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しかし、唯一笑わなかったのが黒ひげティーチでした。
「人の夢は、終わらねぇ!!!」という名言がありましたが、ルフィは結局、メリー号に翼をつけて、空島に辿り着きました。

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誰がバカにして、笑っても、たどり着いてしまえば、夢物語も現実です。

空島に行くと言った時も、当時では夢物語で、語れば笑われました。それでも、己を信じ、危険を冒して空島に行きました。「海賊王になる」と言った時も、コビーには「無理に決まってますよ!」と言われ、言われ過ぎてルフィは殴りました(笑)

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きっと、ルフィを笑った奴らは、何も変わってはいないでしょう。ルフィと同じようなことを言う人を、変わらずに笑っているんだと思います。そんな相手に「空島はあった」と言ったところで、おそらく信じることもなく、人の夢を笑い続けるのでしょう。なぜなら、そういう人たちには、不可能性しかないからです。

ちなみに、ルフィをバカにした"ハイエナのベラミー"は、その後空島に行きました。そして、ドフラミンゴの部下として再び相見えた時、ベラミーはルフィを認めていました。それは、自分自身が体験したからこそです。

ONE PIECE 71巻114

ルフィも、そんなベラミーを認めています。しかも「友達」だと。

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ベラミーはおそらく、ルフィのように苦労して空島に行ったのだろうし、空島でも苦労したのだろうと思います。それがわかるから、お互いを認め合うことができ、ルフィにとって、認め合うことができたから、「友達」だと言えたんだと思います。
ちなみに、「本物の友達」というものについて、『リゼロ』40話(前半)「オットー・スーウェン」でも取り上げているので、ぜひチェックしてみてください。

ベラミーは、実際に空島に行ったから体験しましたが、どんな夢物語も、実現しなければ、周りにとっても自分にとっても夢物語のままです。


夢への距離感

そして、数々の冒険をして、ついに五皇にもなったルフィが、いつまでも遠い夢のように、「海賊王におれはなる」という夢であるような言い方のほうが、不自然なのではないでしょうか?

ルフィ自身、エースを失った時、「おれは弱い!!!」と泣き、自分の弱さを受け入れました。「何が海賊王!?」と自分を責めましたが、自分の言葉の重さをわかっていなかったのでしょう。それでもルフィは諦めることなく、「3D2Y」という遠回りをして修行をし、強者が揃う新世界に、再挑戦しました。

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「3D2Y」は、【道楽舎】でもよく会話に出てきますが、結果を最優先しない、実力を身につけるためにした遠回りであり、「道楽」の一つです。例えば、バギーのように運だけで七武海にまで成り上がっても、本人が相応の強さがあるわけではなく、強者に怯え、不相応な立場に心の安寧はないでしょう。

話を戻しますが、ルフィは、「3D2Y」によって「海賊王になる」という夢を実現させるための力を身につけました。海賊王になる可能性が、大きくなったわけです。だから、より確信が強い、「おれは、海賊王になる男だ!」と、言い切っているのだと思います。


可能性と不可能性

今戦っている相手は、四皇のカイドウとビッグマム。正直、まだルフィよりも強いでしょう。ルフィ自身も、己を奮い立たせる為に、宣言しているとも思います。きっと、そうでなければ不可能性が強くなってしまい、勝てるものも勝てなくなるかもしれません。

という事で、ルフィの名言から、ルフィの変化が見えてきましたが、その名言の裏には夢への可能性と不可能性のバランスがあったんですね。

もう、「海賊王に、おれはなる!!」という名言を聞く事はないかもしれませんが、ルフィが海賊王になる時、なんて言うのか。新たな名言を楽しみにしたいですね。

そして、不可能性と可能性、どちらを選択するのか。ルフィの姿から、楽しみながら学んでいきたいですね!

※画像出典:ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社

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