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「絶対に人を殺してはいけないか?」リベラルアーツ読書会

こんにちは。日本リベラルアーツ協会はリベラルアーツ読書会を8月12日に実施したので、その開催報告です。今回のテーマは「実際に人を殺してはいけないか?」です。運営から「大人になるためのリベラルアーツ」に準拠して前提知識をお伝えした上で、それぞれ問いを考えて、対話しました。

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問いは四問です。

1.死刑制度に賛成ですか?反対ですか?

・殺すと言っても様々な殺し方があるんですね
最近幸せな人を殺したかったっていうやつですね💦
被害者感情的にやり返しになるので良くないのではないか?冤罪とか国家の陰謀とかもある
・どちらかというと賛成です。死刑は制度の中で行われているので矛盾していないという前提がある。別の命を守るためにも死刑は必要。国の税金を使って犯罪者を生かすことに対する批判もあるので。
・反対の立場。国家は人権を認めている。人の中に例外を認めるのはとても危うい。死刑=人ではないという宣言であるため、死刑と無期懲役の判断は人が人ではないか?の判断をしている。それは良くないのではないか。
・どちらかというと反対より。死刑ではなく、全て無期懲役でいいのではないか?最高刑500年懲役とかの国もありますよね。そっちの方がちゃんと捌いてる感というか罪を軽量的に扱えているような気がします。一方で大量殺人者が死刑にならないことによって国民的には頼りなさや、まだ存命であることに対して風土的に悪いという主張も理解できます。
・死刑はあまり犯罪抑止的な意味はないのではないか?
・国は協同組合みたいなもの 協同組合のおきてを破ったものを協同組合から出すよりか、どうにか更生させる方が良い どんな人であっても人で、面倒を見るべきだ

2.戦争状態で人を殺すことは正当化されると思いますか. その理由は?

・原則として戦争はダメであるが、国々で人権は異なるのでそれがぶつかり合うことはあり得る。この場合はない方が良いが共同体を守るために仕方がない。
ただ、集団的自衛権は認めていない どこまでが共同体なのだろうか?攻めてくる前に攻めるのはダメである。
・兵士は人間として見なされていない(扱い)だとすると人が人を殺すという条件からはからは外れてるのではないか?つまり非戦闘員である、人を殺すのはダメであるが戦闘員を殺すことは認められている?
・社会的に人を殺すという点でネットフリックスのブラックミラーを思い出した。もはや人命より重い技術や兵器ができてくるのではないか?

参考としてハーグ陸戦条約の話が出てまいりました。


3.あなたは安楽死に賛成ですか反対ですか. その理由は?

・反対である。他者の影響を受けて安楽死を選択せざるを得ない恐れがある。安楽死が一般的になると何故安楽死をしないのか?という圧力が加わるのではないか。
・死にたいと思う方にも積極的に生きてもらう意義や意味もあるのかもしれません。その点で反対だと思います。
・安楽死は部分的に賛成。より良き生や個人の自己決定領域が増えるのは良いのではないか。
・個人感情では賛成 ただ、結論としては出ていない。自分で生死を選ぶ権利は人権なのではないか?

優生思想に関連してこちらの時間の話題が出てまいりました。


4.「人を殺してはならない」という倫理の根拠は, 共同社会の成員が相互に共存を図るためにそれが必要だからにすぎないとする考え方に, あなたは賛成ですか反対ですか. その理由は?

・賛成。人は共同体の成員である。組織としてまとまるために重要心理的安全や生理的な前提を担保すべき。
・部分的に賛成。昔からのルールは仲間を殺すなと仲間のために他人を殺せという暗黙のルールだったと思うので理にかなっている。しかし、他の理由もあって欲しい。
・この理由だけではないという点では反対。そして、倫理に根拠が必要なのか?人間たらしめるのはこのような倫理が大切だというものを見つけたい。
・共同体の理由に関しては賛成 でも他にも根拠はある筈だ。地球全体として人として認められて、殺されることがないような共同体を作っていくべきである

終わりに

人を殺すというかは様々なケースが想定されていて個別で話すことの大切さも感じました。短い時間で限られた知識の中でなるべく考えつつ、異なる意見にも耳を傾けられたのではないか?と思います‼️

最後にアンケート結果です。
Q 満足度と参加しての感想
・満足 普通にいい問いだった。少人数でじっくり話せた。
・満足 相当難しくトゲのあるテーマだったが、和やかに否定し合わず対話的に意見交換し、意見交換が目的となる会で素敵だった。
・やや満足 自分が無意識に感じていたことを言語化できたから

ご参加ありがとうございました。また次回もよろしくお願い致します。

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