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本の記録

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感想、書評などをまとめておこうとしています
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#読書感想文

予定は未定で一度きり

目の奥が少し痛い。読もうと思っていた長編小説に集中するのは無理そうだ。予定通りに行かない…

『会って、話すこと。』と『だんまり、つぶやき、語らい』

田中泰延さんの『会って、話すこと。』は、誠実な言葉への回帰をやさしく促すと同時に、変わっ…

月に癒やされる

ヒグチユウコさんのイラストに惹かれたのと、「月」に興味があったのとで、年末に本屋で見かけ…

『会って、話すこと。』について ③バナナ問題

田中泰延著『会って、話すこと。』は、心地よく生きるための素晴らしい手引きである。しかし、…

イメージの月

朝ドラ『カモカモ毎日がエブリデイ』、間違えました、『カムカムエブリバディ』から目が離せな…

『会って、話すこと。』について ②気になる文字のこと

田中泰延さんの著書『読みたいことを、書けばいい。』(以下『読み書け』)と『会って、話すこ…

『会って、話すこと。』について ①だいじなことはちゃんと書いてある

ここのところ、田中泰延さんの著書『読みたいことを、書けばいい。』(以下『読み書け』)と『会って、話すこと。』(以下『会って話す』)をループ再読していた。 『会って話す』を読んだら『読み書け』の記載が気になり、『読み書け』の言葉から『会って話す』を再び辿ってしまい、容易に抜け出せなくなったのだ。幸いなことに、4回目くらいでいったん飽きた。飽きるというのは、人間に備わった危機回避能力のひとつだ。知らんけど。 この2冊は姉妹本と言って良い。デザインの統一感だけでなく、最初の話題

有休取った日に手にした本

有給休暇を平日に取った。ゆっくり起きてから、ホントに休んでよかったんだっけと、一抹の不安…

読みたいことが書けるように、まずは書くことに慣れる

田中泰延著『読みたいことを、書けばいい。』何回目かの読了である。 「#読書の秋2020」課題…

なにげない日常とその内側/『門』

夏目漱石『門』。猫、坊、三、そ、と順に読んできて、常に後発の著書をいちばん面白く感じてい…

『革命前夜』はたぶん私のために書かれた本だと思う

「今日、昭和が終わったのだそうだ」 この書き出しで、ぐっとひ惹きこまれた。 須賀しのぶ『…

すべて忘れてしまっていた

燃え殻さんの文章は、なぜ心に残るのだろうか。 『すべて忘れてしまうから』の読後感である。…

『春琴抄』再読

40年以上前の幼い頃、自分の目に針を刺すシーンをテレビでたまたま見ていて、それが強烈なイメ…

私の知らない世界

「#読書の秋2020」に乗っかろうと思いたち課題図書を眺め、まずは前から気になっていた伊藤亜紗著『目の見えない人は世界をどう見ているのか』を読んでみたら、いきなり素晴らしくて驚いた。 読み終えた後に、視野が広がった、ものの見え方が変わったような感覚になることが希にあるけど、久しぶりにそういうのに出会った。ちょっと興奮。 感想は、、、冒頭の福岡修一さんによる一文が秀逸すぎて、 (見えない)ことは欠落ではなく、脳の内部に新しい扉が開かれること。テーマと展開も見事だが、なんと