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いつか見たみ空の勿忘草はそのままに

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いつか見たみ空の勿忘草はそのままに

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何事も単純化させないことが大切
複雑の中から気になる石を拾い上げる

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2年前

星条旗おじさん

星条旗おじさんは(完全に冷めきっていた)、朝7時に起きる。ゆで卵を作るのが毎朝の日課。新聞を一通りチェックし草花に水をあげた。開店したスーパーで食材の買い物を済ま…

K.
10日前

今を生きる人類がニヒリズムの池から這い上がれないのは、資本増殖が彼らを一人残らず絡めとる包摂なるコメディ・アンカリングのためであろう。

K.
2週間前

アバターというものがあるが、現実世界で不一致が見られるのは宝くじや相続でいきなり大金を手にした人の様子だろう。大金に対する学習をしていないので途方に暮れているようだ。その様子はまるで大きすぎる殻を着せられたヤドカリだ。殻が動きを妨げ、対照的な小さな足が空に悶えている。目的は?

K.
1か月前

金を渇望し嫌悪する理由

日本人がお金を欲しがりながらも汚いものと感じる理由は、お金の存在が人をずるくさせてしまうから。お金は人を助けると共に堕落させ、欲しいものを引き寄せ、大切な物事を…

K.
1か月前

いつかの6月

互いに期待を充分に積み重ねた結果、 男はキセルで改札を抜けてきた。 女は渡された切符の領収書を受け取らなかった。 部屋にあった饅頭と茶を飲み、風呂へゆく支度をする…

K.
1か月前

暁を 瞼に眺め 夜明け待つ 沈黙上手な 枕に口づけ

K.
2か月前
1

無題

 ボーガンを使った女性の事件も山上の事件も彼らには、十分な才能があったのに結果を除き一貫して受動的であったことに疑問を持つ。事件以前からの秘めた能力に加え、頑張…

K.
2か月前

ショベルヘッドにヴィンテージな女を乗せて

どっこん、どっこん、どっこん、どこどっとん、どこどっとん、どこどっとん、どこどっとん、どこどっとん、どこどっとん、どこどっとん、どこどっとん、どどどどどどどどど…

K.
2か月前

メーターマン

体中にメーターが付いている。全てを管理している。かっこのいい姿。アナログメーターの部品群、それぞれが心を惹きつけるポイント。メーターに心惹きつけられて寄ってくる…

K.
3か月前

怖くないよ

線香が消えていることを確認する。 天井からまっすぐに下りた配線を伝い、30ワットの裸電球から小さな蜘蛛が私の肩へ飛び乗った。 小さな蜘蛛は、砲台のようにあちこちと素…

K.
4か月前

阿吽とポコちゃん

体が言うこと聞かない。 嗅覚を奪われた。 コカ・コーラ総体は24トントラックを走らせた。 つい買ってしまった。 角砂糖の山を思い浮かべながら決めた量より多くを飲んだ。…

K.
4か月前

言論は意義はあっても意味は無い。意味があるのは行動だ。体は責任者だ。止まることのないのが体だ。人は行動によって初めて一体となる。

K.
4か月前

熱情は暴風雨の松明

K.
7か月前

今をつくるのは借り物では駄目だということ。

K.
7か月前

矛盾について

 思想も恋愛も、個人的で非効率なものでありますが、その力は生命力としての永続性を持ちます。  利益集団がその結束を無益とともにいとも簡単に消滅させるのは、効率性…

K.
7か月前

何事も単純化させないことが大切
複雑の中から気になる石を拾い上げる

星条旗おじさん

星条旗おじさんは(完全に冷めきっていた)、朝7時に起きる。ゆで卵を作るのが毎朝の日課。新聞を一通りチェックし草花に水をあげた。開店したスーパーで食材の買い物を済ませると図書館へ向かい、英字新聞に目を通し政治の欄を書き写した。真昼の太陽は、おじさんの毛髪と両肩を温めた。太った生のイワシを洗い、水や調味料とともにアルミ鍋に入れて火をかけ梅干しを加えた。弱火にししばらくすると部屋中に良い匂いが立ち込めら

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今を生きる人類がニヒリズムの池から這い上がれないのは、資本増殖が彼らを一人残らず絡めとる包摂なるコメディ・アンカリングのためであろう。

アバターというものがあるが、現実世界で不一致が見られるのは宝くじや相続でいきなり大金を手にした人の様子だろう。大金に対する学習をしていないので途方に暮れているようだ。その様子はまるで大きすぎる殻を着せられたヤドカリだ。殻が動きを妨げ、対照的な小さな足が空に悶えている。目的は?

金を渇望し嫌悪する理由

日本人がお金を欲しがりながらも汚いものと感じる理由は、お金の存在が人をずるくさせてしまうから。お金は人を助けると共に堕落させ、欲しいものを引き寄せ、大切な物事を引き裂いていく。そんな強い力を持っているから。お金は神や悪魔を両方持ち合わせており、それは人間の鏡となりえよう。ならば日本人が嫌悪の印象を持つのは、人間の本性なるものを認めているゆえだろう。日本人が気持ちを表に表さないのは、人間の本質を理解

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いつかの6月

互いに期待を充分に積み重ねた結果、
男はキセルで改札を抜けてきた。
女は渡された切符の領収書を受け取らなかった。

部屋にあった饅頭と茶を飲み、風呂へゆく支度をすると女の視線の先、男がおもむろに灰青緑色の局部をさらして数歩彷徨った。

男は温泉旅館の二杯目の白飯を注文したが手をつけることはなかった。

部屋の明かりを消すと女は男の手を取りその手の甲へ口づけをした。
男がその手を送った女の手を持ち直

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暁を 瞼に眺め 夜明け待つ 沈黙上手な 枕に口づけ

無題

 ボーガンを使った女性の事件も山上の事件も彼らには、十分な才能があったのに結果を除き一貫して受動的であったことに疑問を持つ。事件以前からの秘めた能力に加え、頑張ればそれほどのことができる才能を持っているのを、なぜ能動的に開拓できなかったのだろうか?また彼らの人生に長らく影響を及ぼした具体的な悪となる人間を結果的に彼らは個人的な粛清をしている。彼らの攻撃性と能力、それまでの一貫した受動性に対する問題

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ショベルヘッドにヴィンテージな女を乗せて

どっこん、どっこん、どっこん、どこどっとん、どこどっとん、どこどっとん、どこどっとん、どこどっとん、どこどっとん、どこどっとん、どこどっとん、どどどどどどどどどどどどー。 袂をたすき掛けした女は草履で軽快にジャンプをし、その体重をエンジンペダルに乗せた。着物の裾を割り、尻の下にまとめて風に靡かせればまるで土方さん、ニッカボッカのように膨らんでは旗めいた。

メーターマン

体中にメーターが付いている。全てを管理している。かっこのいい姿。アナログメーターの部品群、それぞれが心を惹きつけるポイント。メーターに心惹きつけられて寄ってくる人間に対して、彼のメーターは数値板に沿って針を振った。

秘密は深夜行われる。彼は復刻版ディーゼル列車から約二時間で満充電をしている。

メーターマンの夢、空を飛ぶ、地上より飛行機が少し大きく見えた。密閉部が破損してメーターが1つ落下してし

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怖くないよ

線香が消えていることを確認する。
天井からまっすぐに下りた配線を伝い、30ワットの裸電球から小さな蜘蛛が私の肩へ飛び乗った。
小さな蜘蛛は、砲台のようにあちこちと素早く頭の向きを変えた。
怖い。
怖くないよ。かわいいよ。こっちにきやさんせ。
お水を汲んだような手の中へ小さな蜘蛛が飛び込んだ。
祖母はそおっと着物の襟を開け、平たくなった大きな胸元へとしまいこんだ。

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汗も乾いた新車の軽

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阿吽とポコちゃん

体が言うこと聞かない。
嗅覚を奪われた。
コカ・コーラ総体は24トントラックを走らせた。
つい買ってしまった。
角砂糖の山を思い浮かべながら決めた量より多くを飲んだ。
仕事場に向かうと、阿形と吽形が迎えていた。
阿、加工されていない彼の写真の方が好き。
吽、向こうはポコちゃんみたいな満面の黒目が大きくなっていた。
仕事しなくちゃ。
仕事をしなくちゃ。

言論は意義はあっても意味は無い。意味があるのは行動だ。体は責任者だ。止まることのないのが体だ。人は行動によって初めて一体となる。

熱情は暴風雨の松明

今をつくるのは借り物では駄目だということ。

矛盾について

 思想も恋愛も、個人的で非効率なものでありますが、その力は生命力としての永続性を持ちます。

 利益集団がその結束を無益とともにいとも簡単に消滅させるのは、効率性を求めるがゆえに人間性を欠如させた結果なのです。

 資本主義は、平等性を保証しており、平等性の上の格差であると思うのです。

 自由と平等は実は相反するものであり、その実どちらも観念に過ぎず、思想や恋愛と同じく妄想の類となりますし、現実

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