矛盾について

 思想も恋愛も、個人的で非効率なものでありますが、その力は生命力としての永続性を持ちます。

 利益集団がその結束を無益とともにいとも簡単に消滅させるのは、効率性を求めるがゆえに人間性を欠如させた結果なのです。

 資本主義は、平等性を保証しており、平等性の上の格差であると思うのです。

 自由と平等は実は相反するものであり、その実どちらも観念に過ぎず、思想や恋愛と同じく妄想の類となりますし、現実は人間が食べて寝て戦うという基本構造が続いている状況なのです。

 物事を知るたびに絶望が訪れるのも構造による無慈悲さの所以かもしれません。

 思想と構造の境界線は石と砂のように曖昧な定義を持ち、それでも食べて寝て戦うという基本構造は揺るがない存在なのです。

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