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学習サポートのなかで力をつけていく生徒とは


はじめに


 こどもたちの学習や生活の相談を十数年のあいだ受けています。成長して旅立つ彼らを見てそのたびに元気をもらえてきました。

さまざまなかたちで成長を見せますが、今回は学力をつけていく場合についてその共通した特徴を記します。


わらにもすがる思い


 中学生までは保護者の方と相談に来られます。こちらがそうしてほしいとしているので当然ですが、やはり短い時間で状況を把握するには小中学生たち自身にポイントを話してもらうのは難しいと感じています。

そこで身近にいっしょに生活している保護者の方に話していただくのがいちばん。その場で親と子の距離感やすごしてきたようすをある程度把握できますし、早急に対策をたてられます。

多くの親子がわらにもすがる思いでいらっしゃいます。いろいろやってみたが思うようにいかないとお話されます。ポイントになりそうな点はメモして把握しています。

そののちにこどもたちが単独でおためしに来て、すこし慣れてからすこしずつ尋ねます。するとべつの面が見えてきます。保護者の方中心のお話とはちがう面が現れてきて、よりそのこどもの悩みが多面的に明らかになりやすいです。


話してみると…


 胸襟を開いてくれるかどうか。これがたいせつ。ときに表情やしぐさで話したい、聞いてもらいたいという意思表示が見られます。そのタイミングで話ができたら、すんなりと受け入れてもらいやすいです。

たとえば、何から手をつけたらいいか親子で困っているとき。からまった糸をほぐす作業を一緒にします。

ほぐす糸口をみつける作業をスムーズに進めるには、親子でご理解いただけると第一歩を踏み出しやすい。こども自身ひとまずほっとした表情になります。やれそうと思えるようであと押ししながらつづけます。

これがふだんの二人三脚の共同作業です。


共同作業の先にあるもの


 ここから先は保護者の方々のご理解とご協力が鍵を握る内容です。その理由はこちらのサポートがご家庭の生活との間で首尾一貫しているとこどもたちが混乱しないで済むから。ただそれだけです。

なにも学習面で問題を抱えているのに勉強漬けにはしません。むしろメリハリをつけたいです。たとえば学校の宿題を最優先するなどわたしが調節します。

こちらですこしだけがんばって集中する時期にはご家庭でリラックスする、ご家庭でつづいているときには、こちらはちがう面にトライしてみるとかです。メリハリとともに長つづきをめざします。そうしてご家庭なりのやり方を親子で身につけていただきたいです。

こちらはその先にあるこどもたちの自立をつねに視野に入れ、それを促す作業をすすめるつもりで道案内をしても、いずれは自分(たち)でやっていただきたいです。


学力をつけるこども


 学力に変化が表われ、それが自信になり表情が変わるときがあります。ある日ふと気づけます。それまでに、素直に聞けて、地道に実行できるかどうか。ただそれだけです。

誠実に対応して信頼をもらえることが前提になるでしょう。職業として専念すべきはこの誠実な態度かと思います。

これならば無理がない。こどもたちもそのほうがよいと思うようです。いったんそうなると登山と似ていて段階を踏んですこしずつレベルを上げていく。

そしてこども自身でつづけるためにはなにより無理がないこと。歯みがきのように日常の習慣として気持ち悪いぐらいになるともうだいじょうぶかもしれません。そしてそれは学習面だけではないでしょう。

期末テスト、試合、発表会や表彰されるなどわたし以外の第三者からの評価を受けると、そうだったのか、こうすればいいのかの自覚と自信につながります。するとまたやりたくなってくる。そのくりかえし。


おわりに


 こどもたちをサポートする仕事は、そうはいってもひとすじ縄ではいかないです。親身になって接していると、こどもたちは多様ななにかしらの反応をしてくれます。それをしっかり受け止めて対応することが求められていると考えます。

やりがいのある仕事ですし責任を感じます。こどもたちの将来の選択のはばをすこしでも広いものにしてやりたいと思うきもちでつづけています。


未来サポート


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