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素敵な「余計なお世話」への復帰戦

自分が高校生の頃、自主的に数人の友人を集めて、英語の授業をしていたことがある。可愛いプリントや冊子を用意し、わざわざ口実を作って先生からもらった新品のチョークを片手に、塾の先生のように受験英語の解法を教えていた(今思うと、何を一丁前に、、と思うが)。その友人らにとっては「余計なお世話」だっただろうに(実際に3、4人の友人が定期的に受講してくれて、担任の先生にも良い行いとして成績表でも評された)。 自分が大学生の頃、熱中していたストリートダンスでも、多くの後輩に恵まれた。僕が

    • 「新聞とデジタルメディアの今」(7/4 Takram Radio)を聞いて② #takram813

      コンテクストデザイナー渡邉康太郎さんと、日本経済新聞社グローバル事業局兼広報室の財満大介さんと新田あかねさんによる「新聞とデジタルメディアの今」をテーマに語る回が始まった。 <かたLIST> #1 全体の流れをまとめてみる(theme: 新聞とデジタルメディアの今) #2 便宜性にも帯びる美 〜JR東海道線とJR横須賀線〜 #2 便宜性にも帯びる美 〜JR東海道線とJR横須賀線〜 渡邉康太郎さんがこんな話をしていた。 A)「速報性」を売りにした世論に役に立つ記事は、短

      • 「新聞とデジタルメディアの今」(7/4 Takram Radio)を聞いて① #takram813

        コンテクストデザイナー渡邉康太郎さんと、日本経済新聞社グローバル事業局兼広報室の財満大介さんと新田あかねさんによる「新聞とデジタルメディアの今」をテーマに語る回が始まった。 <かたLIST> #1 全体の流れをまとめてみる(theme: 新聞とデジタルメディアの今) #2 便宜性にも帯びる美 〜JR東海道線とJR横須賀線〜 #1 全体の流れをまとめてみる(新聞とデジタルメディアの今) 全体としては、マスの崩壊に伴い、マスメディアではなくローカル・文化を重視したメディアの

        • 【コンテクストリサーチ6】本のインスターレーション性(蔦屋書店の観察) と香水の体験(THE BODY SHOP / Aesop)

          #蔦屋書店による「本」のインスタレーション的空間代官山蔦屋に足を運んだとき、本が美術館の批評文のようなテキストとセットで置かれている風景に出会う。情報を売る(配る)のはウェブに任せ、本は徐々にインスタレーション的体験を重視しているように思えた。軽い情報は、短期視点でPVなるKPIを目指すスキッパブル設計のウェブが担当し、細切れでない重層的な体験としての物語は、本が担当している。本には目の前の対象と堅実に向き合いたくなる「閉じられた」態度が必要で、アートのインスタレーション

        素敵な「余計なお世話」への復帰戦

        • 「新聞とデジタルメディアの今」(7/4 Takram Radio)を聞いて② #takram813

        • 「新聞とデジタルメディアの今」(7/4 Takram Radio)を聞いて① #takram813

        • 【コンテクストリサーチ6】本のインスターレーション性(蔦屋書店の観察) と香水の体験(THE BODY SHOP / Aesop)

          【コンテクストリサーチ:5】 風あざみ(井上陽水『少年時代』)とシーチキン

          #サビ「夏が過ぎ、風あざみ」秘話 NHK総合番組『SONGS』に出演した井上陽水氏が、ヒット曲『少年時代』の歌詞「夏が過ぎ 風あざみ」の「風あざみ」が造語であることを明らかにする。「鬼あざみという言葉は知ってましたから、風あざみもあるでしょう、みたいな感じで録音した」と回顧。「鬼あざみ」とは、キク科の植物「アザミ」でトゲがあるアザミを指す意味があるそうだ。井上は「一瞬、頭の片隅に、辞書でちゃんとそういう言葉があるかどうかチェックしたほうがいいのかなと、チラッとはかすめま

          【コンテクストリサーチ:5】 風あざみ(井上陽水『少年時代』)とシーチキン

          【コンテクストリサーチ:4】アプリ「Polca Life」と主体性の萌芽

          #継続応援プラットホーム”Polca Life” 「polca Life(ポルカ ライフ)」とは、個人や団体に対して月額で応援をすることができる“継続応援”プラットフォーム。 何かにトライしたい人や、何かに困っている人を繋がりから“後押し”できる世界を「フレンドファンディング」と定義し、そんな世界を作る「Polca」の新サービス。数回にわたり企画を立ち上げ、継続的に支援を集める企画者に対して、「単発の企画に限らず、継続的に支援したい」といった要望に対応すべく、「月額課金

          【コンテクストリサーチ:4】アプリ「Polca Life」と主体性の萌芽

          【コンテクストリサーチ:3】スターバックスの禁煙ブランディング〜潜在と顕在〜

          #スターバックス禁煙方針のワケ スターバックス(以降スタバ)が日本に進出した1996年の喫煙率は、男性58%、女性14%。男性の方がコーヒーを嗜み、大多数の男性が喫煙をしていた時代に、スタバは全面禁煙に踏み切る。最大の理由は、創業者ハワード・シュルツ氏のコーヒーへのこだわり。シュルツ氏は、五感のすべてで「スターバックス体験」を楽しんでほしいと考え、コーヒーの「いいにおい」という体験に価値を置いていた。スタバジャパン社長の角田雄二氏は、喫煙スペースを慎重に減らし、売上を落

          【コンテクストリサーチ:3】スターバックスの禁煙ブランディング〜潜在と顕在〜

          【コンテクストリサーチ:2】天気予報をテレビで見ること、と手紙

          #情報としての天気予報 たまたまテレビのニュースを見ていたら、明日の天気予報が気になった。いつもはスマートフォンでサクッと調べるが、この時はテレビで天気予報が流れるまで待とうと思いCMを見つめる。天気予報という情報=実用的な価値を求めるのならばスピーディでイージーなスマホを使うかれど、天気予報士による、予報の振る舞いそのものに身を委ねたくなった。このときの天気予報は情報消費ではなく、情報体験として文脈を紡ぐものだった。「明日は最高気温28℃最低20℃、晴れ時々曇り」のよ

          【コンテクストリサーチ:2】天気予報をテレビで見ること、と手紙

          「存在に心を寄せる」 ( ripple room 創刊号・冒頭文 )

          2018年6月に二冊のアートブックを出版した。124万円ほどを資金調達し93人の表現者による生き様インタビューをまとめた作品です。詳細はおいておくとして、その際、僕が書き連ねた冒頭文は今でも思いは変わらず、少なくとも現在の自分なりのコンパスとして存在するので、noteにて公開しようと思いました。共感してくださり、「ん、もう少し詳しく知りたいぞ」となった方は、ぜひ上記のURLページものぞいてみください。 存在に心を寄せる* 人を動かす体験を作ろうとするとき、人は「動かされた自

          「存在に心を寄せる」 ( ripple room 創刊号・冒頭文 )

          【コンテクストリサーチ:1】平野啓一郎氏の「自己愛」と、美意識の発見

          #自己愛こそ愛情の源泉(平野啓一郎) 芥川賞作家の平野啓一郎氏は、「自己愛」こそ全ての愛情の源泉だと語る。愛の定義は「誰かのことを好きになること」だけでなく「他者のおかげで自分を愛することができるようになること」と考えてみたい、と平野は言う。あの人の前でなら自分は思いっきりリラックスして、素直になれて、いろんなことをさらけ出せる。あの人のおかげで楽しくいられる自分に焦点を当てている。自分を愛するというのは、誰かのおかげで自分を愛する、他者を経由して自分のことを好きになれると

          【コンテクストリサーチ:1】平野啓一郎氏の「自己愛」と、美意識の発見

          曖昧な悲観主義

          もちろん、15年後の答えは誰にも分からない。でも、もし日本の人々が世界のほかの誰も知らない隠れた真実をもとにそう答えているのでないかぎり、10パーセントという数字は、ピーター・ティールの言う「曖昧な悲観主義」の格好の実例だ。ティールが著書『ZERO to ONE』で伝えたかったことは、「曖昧な悲観主義からは決してイノヴェイションは生まれない」というシンプルなメッセージだった。 ただ、先進国が軒並み「悪くなる」と考えるのも無理はない。このまま世界の人口が100億まで増え続け、

          曖昧な悲観主義

          ミッションドリブンなライフスタイルと、活動の拡張意識

          https://www.fastgrow.jp/articles/panasonic-sugiyama-02 を読んだ感想とストックしておきたい引用テキスト。 今の時代において企業と個人それぞれの観点において「ミッション」の価値が大きく高まっていると感じています。(中略) 企業において「ミッション」の価値が高まっている背景にはインターネットの存在があります。インターネットがもたらした大きな社会変化が情報のオープン化です。様々な角度で情報がオープンになり情報量が多くなる中で

          ミッションドリブンなライフスタイルと、活動の拡張意識

          僕なりの読書〜「メモの魔力」(前田裕二さん)〜2019[1]

          年間50冊は読むことを決めたので、週に1冊は必ず読むということを課しました。 週に1冊読むのは簡単なのですが、こうやってまとめる時間をとるのが大変ですね。ただ、テキストにすることで自分でも語れるテーマも増えると思って、やってます。原則2,000字程度で軽度にまとめていきたいと思います!このコーナーもまた備忘録的なコンテンツですが、ご容赦くださいませ。 今回は、前田裕二さんの「メモの魔力」です!例えば、サッカーのW杯を見て、無性にワクワクして仕事が手につかない自分がいたとし

          僕なりの読書〜「メモの魔力」(前田裕二さん)〜2019[1]

          少し孤独を体感し、やっと、世界が広がった。やっと謙虚になれた。(3)

          続きです... ------------------- そんな孤独と向き合い初めてわかったことがある。 それは、「全ては朽ちていく」ということ。 僕の妹のAnnもあんなにお転婆で、昨日まであんなに笑っていたのに亡くなった。(僕の大好きな)オルムステッドのセントラルパークも、大ヒットした(僕の大好きな)是枝監督の「万引き家族」も、どデカイ世界のインターネットも、いつかは朽ち果てる存在になる(つい先日、Youtuberアバンティーズのエイジくんもサイパンの高波で急死された

          少し孤独を体感し、やっと、世界が広がった。やっと謙虚になれた。(3)

          少し孤独を体感し、やっと、世界が広がった。やっと謙虚になれた。(2)

          続きです。 ------------------------- なぜ、孤独と感じる状態になったか。 そこが重要だった。 大きく三つの大きな反省がある。 ------------------------- ①ネットという馬鹿デカイ世界への「緩い態度」 自分の武器(長期のビジョンとその技能(*技能といっても、自分が自信を持って言えるレベル)を用意せずに、広すぎる世界を相手にしたことが一つの理由だと思っている。 「クラウドファンディングを通じて資金調達をする」と決めてか

          少し孤独を体感し、やっと、世界が広がった。やっと謙虚になれた。(2)

          少し孤独を体感し、やっと、世界が広がった。やっと謙虚になれた。(1)

          最近になって、また活動を再開した。 活動とは、何かの具体的なプロジェクトではなくて、僕の人生ってところだろうか。ある時期を境に、いろいろなことがストップしていた。当時は自分がどんな状態か理解していなかったけれど、今振り返ってみると、ちゃんと孤独な期間を歩いていたと思う。 ただ、自分の中での葛藤や学びもあったし、孤独から脱した体験から得られる人生の本質があるからこそ、書き残しておこうと決めた。 ----------------------- 2017年6月7日、僕の妹A

          少し孤独を体感し、やっと、世界が広がった。やっと謙虚になれた。(1)