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読みビト

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読了した本の感想、紹介。雑読です。「読み巧者」ではなく、ただの「読むヒト」です。担当(k)。 たまに、読書関連アイテム(ブックカバー、栞)のことなど。
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【読みビト:地中の星】

【読みビト:地中の星】

今回の読了本です。

地中の星
門井慶喜 著
新潮文庫

一応、TOKIO(の端っこ)に住み、主に都内で仕事をしているので地下鉄とは切っても切り離せない生活をしております。
とりわけ、東京メトロは日常的に利用するので、今回のテーマ、「東京発の地下鉄誕生」には飛び付きました。

直木賞作家である門井さんの作品ですから内容は折り紙付きであろうと思いましたので、今回はストーリーに加え、地下鉄誕生の歴史を

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【読みビト:真夜中の漂泊者たち】

【読みビト:真夜中の漂泊者たち】

今回は下記の本です。

真夜中の漂泊者たち
楽 光一
Project T.A.C.文庫

ブング•ジャムの他故壁氏さんの別名義「楽光一」さんによる同人小説。初めてです。
自分自身、同人小説の位置付けがよく分からない(スミマセン)のですが、とにかく読んでみました。

9/17(日)に浅草橋で開催された「第3回文具マーケット」にてご本人から直接購入した、3冊の内の一冊目。

高校生が主役の青春譚ですが

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【読みビト:広重ぶるう】

【読みビト:広重ぶるう】

ブログをnoteさんに移してから初めての読書感想です。
今回は下記の本です。

広重ぶるう
梶よう子
新潮社

ご存知、江戸後期の浮世絵師、歌川広重を書いた一冊です。

自分も浮世絵、とりわけ広重の「名所江戸百景」(以下、江戸百)には関心が強いので、興味を持って読みました。

小説としてはとても楽しめましたが、これまで、展覧会の図録や美術書等で読んで自分なりに想像していた広重の人物像とずいぶんキャ

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【読みビト:淳子のてっぺん】

【読みビト:淳子のてっぺん】

読書note、今回は下記の本です。

淳子のてっぺん
唯川 恵
幻冬舎文庫

書店で偶然目にしての衝動買いです。
著者の作品は初めてです。

ご存知の方も多いと思いますが、登山家の田部井淳子さんをモデルに、その半生を描いた小説です。

主に、エベレスト登頂を果たした所までが中心です。

自分は虚弱体質ゆえ、体力・気力ともにとても山登りは出来ませんが、ものすごく興味はあり、体験記や小説は羨望の思いと

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【読みビト:じゃむパンの日】

【読みビト:じゃむパンの日】

読み終わって、最初に口にした言葉は「残念…」でした。

数ヶ月程前、たしか朝日新聞の記事であったと記憶していますが、著者の没後から数年(おそらく5年くらい)経って、生前のエッセイをまとめた本、とのこと。著者については、以前芥川賞を受賞(2010年とのことです)された際のボソボソとした喋りが印象に残っており、多少興味をそそられたので、当方、およそ女子のエッセイ集とは縁遠い50オーバーのオッサンではあ

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