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「経営に近いところでヒリヒリするような意思決定をしたかった」大手証券からスタートアップへのキャリアチェンジ〈後編〉

経理の挑戦メディア『デンタツ』!
第8回後編を迎えました。


前編に続いて、株式会社助太刀でご活躍中の金谷圭晃さんにお話を伺います。

仕事に対する考え方から助太刀という会社の魅力、そして転職を迷っている人へのメッセージもいただきました。

担当はJAPAN FAS俵家と大沢です。

後編スタート!

キャリアの先輩をご紹介

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株式会社助太刀
取締役CFO

金谷圭晃氏


カーネギーメロン大学/ 数理経済学科卒。
2010年 大和証券株式会社 入社
2018年 IESEビジネススクール(スペイン)に留学
2019年 株式会社助太刀 入社

※役職は取材当時のもの
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――助太刀の魅力と、コーポレートで働くことの魅力を教えてください!

まず会社全体の魅力でいうと、社会性と事業性を両立できる点です。

職人さんや親方の労働環境、もしくは工務店・工事会社の経営環境がちゃんと良くなることと、我々が事業として大きくなることが両立できるというというのは、なかなか無い機会なのではないかなと思います。

そしてコーポレートの魅力は、今いるメンバーがみんな優秀なことです。あとはコーポレートアクションが多くて、上場とか将来的にM&Aも成長過程に当然発生すると思います。さまざまなチャレンジを、お約束できます。


現在いろんな仕組化をしている最中なので、オペレーション作りだとかフローとか業務デザインに興味ある方は、やりがいを感じられると思いますね。

会社としてそういうフェーズであるということも背景にあるし、私があんまり「あれやれこれやれ」というタイプではないので。それこそ、今いるメンバーのように自律的に動ける人にとっては私って悪くない上司だと思いますよ(笑)。

だけど、すごく管理されたい人には物足りないというか……。ただ、仲間を信頼して仲間と一緒にやるということに関して、割といい上司だと思いますので、今の職場で思うところがある人は私とお話してほしいなと思います。

――なぜ助太刀には優秀な方ばかり集まるのでしょうか?

手前味噌なところはあるのですが、ひとつはうちの社長の我妻っていうのは、もともと中小の電気工事会社を10年以上経営していて経営者としてのキャリアが長いんですよね。なので、彼は人を採用することの覚悟・リスク・責任を重々承知しているんでしょう。

スタートアップって、勢いがあるときにどんどん仲間を集めたいというのがあるじゃないですか。でも彼はいたずらに組織を大きくしようと思っていなかったんですよね。カルチャーフィットもスキルフィットも、身分相応以上に厳しくしていました。

なので、私が入った時も本当に人が少なくて。ただ、当時のメンバーって今も残っているんですよ。
今でこそ、第二成長期に入っているので、積極的に人を増やしていますが。


もうひとつ。事業のフェーズ的に経験者の採用がメインになっているのですが、その方の特性やキャラクター、経歴を鑑みて柔軟に配属を決定しています。

優秀な方が入社してきてくれているのは勿論そうなのですが、よりその人が実力を発揮できる部署はどこかを、つねに柔軟に考えているんです。なので、結果として優秀な方がより優秀でいられる環境が出来上がっているんだと思います。

――金谷さんは「スタートアップ企業で働くメリット」って何だと思いますか?

メリットでいうと……少し逆説的になってしまうかもしれませんが、キャリア・履歴書上の強みになると本当に思ってます。

それは、日本のヒトの流動性がより高まるにあたって、より本質的に「どういうキャリアを積んできたのか」が問われる時代が来ると予想しているからです。

おそらく、「私はこんなプロジェクトに関わってきました」「あぁ、それはすごいね。採用です。」みたいな世界は終わると思っています。

「その中で、あなたは何をやったの?」
というところが重要になってくると思うんです。

プロファームとか大企業でがっつりキャリアを伸ばしていくのも素晴らしいことだと思うし、アナザーオプションとしてスタートアップに来て、事業サイズとしては小さいかもしれないけど、
「自分のちからで、これくらいだったものをここまで伸ばしました!」
と、実を伴って言える機会があるというのはとても大きなメリットだと思いますね。

私自身も勿論この会社で働くこと自体が楽しいし、事業を大きくしたいと思っています。
けれど、そこにもう一人の打算的な自分もここにいて、「この数年で自分のキャリアがちゃんと積み上げられているな」という実感があります。

――「今の職場にあと何年いた方がいいですか?」という質問をよく受けるのですが、それに対するいいお答えがありましたら、ぜひ教えてください。


人それぞれだとは思うのですが……まぁ言えるとしたら、その会社が好きで楽しいと思えるうちに辞めたほうがいいと思いますね。


――おぉ……。


もし嫌いな状態にまでなってしまっていたら、それはもっと早くに出るべきだったと思います。また、その会社にいることが心地良い状態というのは、それはコンフォートゾーンに入ってしまっているのだと思います。

ちょっとつらいな、ちょっと厳しいなと思っている頃合いがちょうどいいのではないでしょうか。

ただ、そうですね……まだ社会人1、2年目の方が、例えば「上司を見てもロールモデルがいない」とか「現職だと物足りない」とか言う方も多いのですが、それはまだちょっと早いんじゃない?と思いますね。
最低でも、サポートがありつつも案件を自分の手でまわすとか。
社内の仕事だけをしているうちは、社内の人に守られているので。

どういう立場だとしても、その会社を代表するかたちでクライアントフェイシングするとかそういう経験をしないと、やっぱりその仕事の本質だとか上司の苦労だとか、わからないんじゃないかなと思います。  
 

――転職を考えている方へ、おすすめの考え方や行動などありましたら教えてください!

大企業からスタートアップに行っても、案外ダウンサイドは限られているよ、と伝えたいです。

今の企業での社長になることだけはできなくなるけれど、それ以外のダウンサイドってないですよ。仮に失敗しても、あなたの中に「トライした」というアセットは積み上がります。

日本でも人材の流動性もあがっており、スタートアップに行ったからと言ってキャリアが詰まることは無いと思います。経営陣に近いところで本当に当時者として事業成長を成し遂げた人は、とても価値のある人間になれますから。

アップサイドは無限大・ダウンサイドは限られているとなると、期待値を考えればスタートアップ企業への転職は、実は合理的な判断ではないかと思いますね。

――金銭面がネックで……という人もいらっしゃると思うのですが、そこはどう思われますか?

……自分が許容できないオファーを出すところとは、縁がないのだと思います。今はスタートアップにもお金が集まってくる時代です。心配いらないとまでは言い切れませんが、金銭面の環境がどんどん良くなってきていると感じています。

わが社の場合も、検討の俎上に載せていただけるようなオファーを出せる自信はあります。
語弊もあるかもしれませんが、ヒトはカネというリソースよりも価値があります。本当に成功したいと思っているスタートアップ企業は、いいヒトを大勢集めたいと考えています。そこに資金を投下するのではないかなと思います。

あと、ひとつ言えるとしたら「住宅ローンをひくなら、絶対に大企業にいるうちに」ということでしょうか。めちゃくちゃ苦労しましたので(笑)。

でも確かに、彼らの目線に立ったら、こんなガンガン先行投資している会社の取締役なんかにお金貸せないよなぁとも思います。社会のシステムが追いつくには、もう少し時間がかかるのかなと感じています。

――スタートアップ企業もいいなと思っている方へ、メッセージをお願いします!

大企業もスタートアップも経験しましたが、どちらがいいということはなく、「私は今、すごく楽しいですよ」と、お伝えしたいですね。

スタートアップに行くのなら、自分がどういう領域に興味があってどういう役割に興味があるのかを固めてからがいいと思います。エージェント任せではなく……って、こんなこと言ったらいけないですかね(笑)。

――大丈夫です(笑)。

自分がどんなキャリアを描きたいか、能動的に考えて動いてみたらいいんじゃないかと思います。
私は助太刀しか受けませんでしたが。直観も大事ですね。あと、市場の大きさも。どうせ小さい組織に行くのなら、会社として大きいことができるポテンシャルを持ったところに入ったほうがいいと思います。

俯瞰的に見ると大きい組織の方が大きいインパクトは出しやすく見えると思います。しかし自分の半径数メートルの世界で考えると、決められた大きいロールの中のごく一部なのかなと思っていて。

スタートアップは、決められた仕事だけすればいいよという世界ではありません。役割やセクションの枠を超えた動きが求められます。当事者になればなるほど、あれもこれもできるとアイディアも浮かんできます。そういう動きをダイナミックだと私は思います。

我々が今やっていることも、一つ一つのアクションの金額的なインパクトは限られているかもしれませんが、これの積み重ねで巨大な建設業界というものを良くすることができたら、それって何千億の価値につながるよねということを感じています。


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金谷さん、ありがとうございました!


株式会社助太刀|https://suke-dachi.jp/


「建設現場を魅力ある職場に。」
職人さんと工事会社をつなぐマッチング機能を中軸に、資金繰りを支援するペイメントサービス、労災事故に備えた保険サービス、現場で使う工具の修理やレンタル、そしてアプリ内広告など、様々なサービスをプラットフォーム上で提供。建設現場で働くすべての人を支えるアプリを目指して、これからも多くのサービスを展開していきます。

助太刀くんステッカー✨
かわいすぎ優勝


※写真は助太刀渋谷オフィスと弊社にて撮影
※写真撮影時のみマスクを外していただきました

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