「怖ろしい彼女の嫉妬!」
彼女と渋谷駅の十字路で信号待ちをしていた時である。
股間が痛い!と思ったら、彼女がズボンの上からわたしの股間を握っているではないか。
「やめてよ、なにしているの? 他の信号待ちをしている人が振り返って見るからやめて!」と言った。
彼女は、興奮しながら言った。
「今、前のあの人のお尻を見ていたでしょう? デニムの食い込みを見ていたんでしょう? 分かるんだから。あそこが立っているかどうか、見たのよ! 男の人は、刺激を受けて興奮するとすぐに大きくなるんでしょう?
よかった、まだ大きくなっていないようね。わたしは、いつもあなたの視線を追っているから、何を見ているかすぐにわかるのよ。こんなものついていなければいいのに!」
といって、さらに強く握って来た。
その時は、あっけにとられ、よくわからなかったが、単純に彼女の嫉妬心である。
単純な子だなあ、と思った。だけど、握り潰されたら大変だから、今後気を付けないと、と自分に言い聞かせた。
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