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出産するならスタートアップが大正解!

スタートアップで二度の産休育休を経験して確信したこと

南 友莉恵 SCMソリューション事業部 事業企画 ディレクター
東京大学法学部卒業後、戦略コンサルティングのドリームインキュベータに入社。日系大企業の新規事業戦略立案、海外進出支援などを中心にコンサルティング案件に携わる。その後、フィンテックベンチャーのAnyPayに移り、ブロックチェーンビジネスの事業推進を担当。2019年2月、創業間もない第一期目の㈱日本データサイエンス研究所(現・JDSC)に入社、AIソリューションの事業企画及びPoC、開発、導入までをリード。2020年3月に第一子、2022年6月に第二子を出産し、同10月に復職。

ー 第二子ご出産&復帰おめでとうございます。6月にご出産されたとのことで、かなり早い復帰ですね。

ありがとうございます。そうですね、元々は保育園の都合上、次の4月復帰になるかなと思っていたのですが、上の子の通う保育園に「0歳枠空いたらすぐ教えて!」と伝えておいたら、「南さんが入るなら枠増やしましょうか?」って(笑)

ー そんなことあるんですか!?熱意が伝わったんですかね。

本当にラッキーだったと思います。保育園には感謝感謝です。

ー 早い復帰には不安はなかったですか?

なかったです。第一子の時に、産休育休からの復帰をJDSCで既に経験しているので、また同じように働くだけだなと。「フルタイムで働くの?」と驚かれたりもしますが、保育園にさえ預けさせてもらえれば、9〜18時の自由度は他の人と同じですし、フルリモートもOK、夕方早めに切り上げて夜に再稼働もOK、と柔軟な働き方が許されているので、何の問題もありません。

ただ、生後3ヶ月ってまだ夜中に長く寝てくれるか怪しいラインなので、そこだけ少し心配でした。復帰を決めた時はまだ0時、3時、6時、みたいな感じで夜間授乳をしていたので。結果的には、なんとか復帰までにほぼ夜通し寝てくれるようになりましたが、こればっかりは赤ちゃんの"個体差"もあるので、早期復帰は誰にでもお勧めできることではありませんね。

ー なるほど。育児との両立は可能だが、低月齢児との両立は運もあると。南さんはアーリースタートアップの前線で働きながら二度の妊娠出産を経験したわけですが、実際どうでしたか?

いやー、出産するならスタートアップが大正解!と思いましたね。JDSCに限らずスタートアップは常に人不足なので、一人ひとりを大事にしてくれると思います。「多様性を重視しないと」とか「女性の社会進出を応援しないと」とかそういうキレイゴトや優しさではなく、「何でもいいからコイツのパフォーマンスを最大化しないとヤバイ」という力学が働いている方が、私は安心して働けるなと思います。

妊娠中、初期は悪阻(つわり)で、また後期はお腹の張りで苦しみましたが、しょっちゅう休憩室のヨギボーに転がってましたね。あれが許されなかったら、休職せざるを得なかったかもと思います。第一子の妊娠中はコロナ前でしたが、JDSCは既にリモートOKだったので、それも助かりました。

エルさん(社長の加藤エルテス聡志)からは「簡易ベッドとかもあった方がいい?どう?欲しいもの何でも言って!!欲しいものを言うのは君の義務だ!」とかなんとか言われました(笑)

ー いかにもエルさんらしいですね(笑)

制度やルールに縛られず、とにかくその人がパフォーマンスを最大化できるポジションや働き方を良しとしてくれる。そういう意思決定が柔軟にできる。これがJDSCの良いところです!・・・と言いたいところですが、昨今どこのスタートアップでも割とそうなのかもしれないですね。
JDSCは特にその色が強いので、奥様が出産した男性社員もどんどん育休をとりますよね。この1年で3人立て続けに育休を取得していましたし。

ー JDSCはなぜその色が強いのだと思いますか?

ざっくり言うと”カルチャー”ですが、突き詰めて言うと”社長”だと思います。社員のパフォーマンスを最大化すべく、働きやすさをしつこく追求する社長がいて、そんな彼に共感し、また評価された人が入社して、形作られたものがカルチャーだと思うので。

実は私が入社した時、創業期でまだ6人しかメンバーがいなかったんですよね。そしてその時から「上場する」と息巻いていた。なので私はオファーをもらう前に、「私は近々子供が欲しいので、会社が重要な時に産休育休で休むかもしれないですが、それでも良いですか?」ってエルさんに聞いたんです。

ー おお・・・

もちろん、流石にこの時代ですから、「それならば君を採ることはできない!」と言われると思ってはいませんでしたが、採りたくないなと思えば、何かしら別の理由を付けたりオファー金額を下げたりして落としてくれると思ったので、こちらからふるいにかけてやりました(笑)

エルさんのリアクションは期待を超えていて、「え、それがどうしたの?子供抱っこして、上場の鐘を鳴らしたら最高じゃない?」と。これは入社の決定打となった一言でもありました。
そして実際、1回目の産後復帰から1年後の昨年12月、マザーズ上場を果たしたのは結構エモかったです(笑)コロナ対策で上場セレモニーには行けなかったのが残念ですが。

ー エモい・・・!

もちろん、不安が全く無かったというわけではないです。「上場の鐘を~」とか言ってましたけど、トイレが男女兼用1個しかないような雑居ビルのオフィスでの会話ですからね(笑)
直前まで、子供を持つなら福利厚生がしっかりしていて、産休育休の取得実績のある大企業に進むべきか?などとも考えていましたし。
でも、「そんなことより、この人たちと働きたい!!」という想いが勝ってしまったんです。

ー なるほど。そうして、JDSCで1人目の産休取得者になったわけですね。ところで、産休育休中はどのように過ごしていましたか?

1回目の時は、産後体調が悪かったり、慣れない育児にあたふたしたりで、気づいたら半年過ぎていました(笑)その後少し余裕が出てきてからeラーニングでSQLの勉強をしました。復帰後は実務でも簡単なSQLなら自分で書いてデータを拾えるようになったので良かったです。
2回目の今回は、産後3か月しか休んでいないので、さすがに大して何もできないまま今に至ります。育休最終日に上の子を保育園休ませて、友人母娘と4人でディズニーランドに行ったくらいです(笑)

ー 復帰してみて、どうですか?

仕事、楽しいです!今回は4か月しかブランクがなかったので、仕事内容的にもスルっと戻れましたし、前述の通り、万年人不足なので、すごく歓迎されて、みんなにチヤホヤしてもらって気分よく出社しています(笑)

ー 確かに。スタートアップは「休んでいる間に席がなくなるかも」みたいな不安とは無縁かもしれませんね。

その通りです。もちろん、「休んでいる間に会社がなくなるかも」のリスクは大手より大きいですが、その時はその時ですよ(笑)JDSCが潰れても食いっぱぐれて死ぬことはない程度の自信はあるので、そこは気になりませんでした。

育児の方も、1日7~8回Netflixを見ながら流れ作業的にやっていた授乳も、1日2~3回まで減ると、ずっと顔を見ながら幸せな気持ちでできたりして、私にはちょうどいいです。
仕事に復帰してから、「自分は仕事も育児も中途半端だ」と悩むママも多いとは思いますが、どちらも時間が限られているからこそ、赤ちゃんとの時間はもちろん、仕事ちゃんとの時間も愛おしく思えて良いなあ、なんて私は思っています。

ー これから子供が欲しいけど仕事も頑張りたい!という人に、何かメッセージはありますか?

「戻りやすい職場」より「戻りたいと思える職場」を選ぶのは大事だと思います。子供を産むと、ホルモンの影響なのか、仕事へのモチベーションが一旦下がることがあります。それでも「戻りたい!」と思えるほど楽しい仕事・職場かどうか、というのは重要だなと改めて思いました。
ブラック企業や長時間労働が常態化している会社は避けるべきなのはもちろんですが、たとえ残業が1秒もないとしても、仕事と育児と両立させるのは決して楽なことではないと思うので、単にホワイトな職場を選べばいいわけではないと思います。

そして、小さい会社、伸びてる会社、おすすめです。JDSCとか。
「早く戻ってきて!」と言われて戻るのは、やっぱり楽しいですよ(笑)

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