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家族と適応障害

適応か変化か消滅か
他の生物と違い、人間は社会に適応することが求められている。
しかし、社会環境に馴染めず適応障害になることが少なくない。
もし、自然に生きる生物が環境に適応できなければ、
懸命に自分を変えていく適応進化にチャレンジする。
できなければ消滅するしかない。
 
家族の適応障害とストレスケア
適応障害とは、ストレス反応のことで
自分の能力の限界を超えたときに起きる。
ストレス理論では、環境に対して戦うか逃げるかの
過活動を抵抗期、その結果、生きるエネルギーを多大に消耗させ、
心身の病気になる疲弊期に分けて説明している。

適応障害を防ぐには、
環境を変えることが対策であることはいうまでもない。
環境が変われば、無理に適応する必要がなくなり
心身を休ませることができる。
しかし、そのような安全で安心できる環境に出会える人は、
よほど幸運な人である。
地域や職場、学校が合わないからと移動しても、
そこに安心できる環境があることは保証されない。

もう一つの方法は、個人要因を変化させることである。
つまり、環境に適応するための新しい能力を獲得する方法である。
個人要因は主に認知で構成される。
心理学でいう認知は、知覚・判断・想像・推論・決定・記憶・言語理解と
いったさまざまな要素を包括する。
認知とは、その人の考え方や受け止め方といえる。
適応障害はある種の「自己防衛」になる。

今の無理が続くと破綻するという警告のメッセージである。
そのような場合に、「時間が解決してくれる」「いつか分かってくれる」
「休日のレクレーションで気分転換」というのは、
適応障害がさらに悪化していくリスクが大きい。
 
つづく

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