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季節を味わう、七十二候のしらべ。「草露白し(くさのつゆしろし)」

note投稿24回目である。
最近めっきり涼しくなってきて、長袖で寝る機会も増えた。
夕方取り込む洗濯物もすっかり冷たくなって、あー本当に夏も終わったんだなと実感する。
真夏に干した洗濯物の焦げるほどの太陽の匂いも結構好きなので少し寂しい。

今回は七十二候紹介、第4回目である。

二十四節気 白露(はくろ)

二十四節気の15番目 9月7日〜21日

大気が冷えてきて、草花や木々に露が宿る頃。
白露とは、露が降り、その露が太陽の光を受けて白く輝くと言う意味。
夜の気温が急に下がると、空気中の水蒸気が急激に冷やされ、水滴になり草花や木々たちに朝露として宿る。
そんな朝晩の冷え込みを表す言葉である。

ちなみに「白」は日本だと冬を連想させる色だが、中国の陰陽五行説では、春=青、夏=赤(朱)、秋=白、冬=黒に配置されるため秋に白の字が使われる。
白=秋は中々イメージが湧かないが、秋になり待ちに待った稲の収穫、つまり「白米」と言う自然の恵みに感謝すると考えるとわかりやすいかもしれない。

七十二候 草露白し(くさのつゆしろし)

新暦では9月7日〜11日 二十四節気「白露」の初候

朝晩の涼しさが際立って、秋の訪れを肌身に感じる頃。

この期間で有名なのが、五節句の一つ9月9日の「重陽の節句(菊の節句)」。
ちなみに残りの4つは、
1月7日の「人日の節句(七草の節句)」
3月3日の「上巳の節句(桃の節句)」
5月5日の「端午の節句(菖蒲の節句)」
7月7日の「七夕の節句(笹竹の節句)」

他の節句に比べると現代ではあまり馴染みのない節句だが、旧暦が廃止される1872年までは五節句を締めくくる大事な行事として、盛んに行われていた。

「重陽の節句」に欠かせないのが菊である。
現代ではまだ菊の時期では無いが、旧暦の9月9日で1番花盛りだったのが菊だったらしい。

菊は古くから邪気を祓い不老長寿を願う花とされてきたので、菊を漬け込んだ菊酒を飲んだり、菊湯に入っていたんだとか。

そう言えば小さい頃、親戚の家に行くと菊の花のお浸しを食べた記憶があるなと思い出した。
大人になって菊なんてめっきり食べてないが、未だにあのなんとも言えない華やかで瑞々しい菊の味わいが忘れられない。
五感の記憶って忘れないから、そんな経験をさせてもらったのはありがたかった。

自分にも子供ができたら、できるだけ季節の行事をやってあげたいなと思う。
その時は分かっていなくても、後からふと思いだしてくれるかもしれない。
そうやって文化って繋がっていくのかなと思った1日だ。

補足事項
・季節の草花 秋の七草 (萩、すすき、葛、なでしこ、おみなえし、藤袴、桔梗) 
・季節の魚介 しまあじ (旬は夏~秋)
・季節の兆し 御山洗い(富士山の閉山日前後に降る雨のこと)

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