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2023年1月の記事一覧

流星の速度について考察

流星の速度について考察

流れ星を見た
都会のど真ん中です
その日はなんだか少しだけ空が広く見えてて
いつもより静かな夜でした

緑色の太い光が空を切り裂いて
僕の胸に飛び込んだ
その時なぜか涙があふれて
割と少し止まらなくなった
生きている、と

一瞬の時の流れに存在した価値も
先に帰っちゃった友達も
悲しいことを言うよ
僕たちは大人になっていっている

みんな、別々各々の正義に向かって、
交わった糸は綺麗に解けていく

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みずがめ座

みずがめ座

ひとつ思い出したことがあるんですけど、
昔好きだった彼女が
無邪気に裸足で砂浜をかける姿を
僕は好きという気持ちではなく
幸せという気持ちで見ていたんです

幸せとは、なるものではなく、
今ここにあると気づくもので、
(と、ありふれた言葉を吐きますが)
目頭が熱くなり両腕から力が吸い取られ、
脱力するような
じわりと鼻の奥に染みる味を思い出すんです
その時に幸せを感じる
僕はね

誰が幸せか誰が不

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心

桜より先に咲く花の名前を
僕は知らなかった
君も知らなかった
誰も知らなかった

陽の光が外気の寒さを追い越して
芯から温めていく

心という漢字は、心臓の形から成り立つ

この胸にあるものが心かといつも疑う
ただドクドクと自分勝手に動き回り
時に心配をさせ
知らない間に止まる
そんなものが心かと、いつも疑う

春が来てまたピンク色の夜が当たり前になった
抜け殻のような日々に光が溢れる
桜によく似

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煙

肺一杯に吸い込む煙と生活によく似た物語
精一杯に生きれば生きるほど
なんだか笑えてくるような

一つ悲しみを覚えてから
やめられなくなった思考から抜け出せない
どうにかしたいと思い尽くして
ひとつ各駅停車を見送って想う

あと何回ぐらいつまらないと気づいたら
諦めきれるんだよ

何か悪いことをしたくなったり
誰かを愛してみたくなったり
醜い気持ちを美しいものに塗り替えては
それに背負ってもらうなん

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美しいもの

美しいもの

いつまでも過去に囚われることは
広く美しい海に憧れるのと同じで

いつまでも未来を恐れてしまうことは
広く美しい空に憧れるのと同じで

いつまでも今を噛み締められないことは
広く美しい心に憧れるのと同じで

意味がない

トマト缶が教えてくれること

トマト缶が教えてくれること

朝起きて顔を洗う
冷たさに目が覚める

ゴミ出して郵便
ハガキが一通と冬の匂い

トマト缶とひき肉を使って
カレーを作る

半分余ったトマト缶を見て
鼻の奥が痛くなる

同じような毎日に見えて
本当は違うと思い込む

どうにかして昨日を書き換えたいと思い続けて
ただひたすらに擦り減らし続けても
いつかなんてこないし
ただただこの世を恨むことしかできなくて
そんなことを人と呼んで
そんな言葉を詩と呼

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大事なことはいつも

大事なことはいつも

どうしても何とかならないことがあるし
どうしてもうまくいかないことがあるし
どうしてといつも思ってることがあるし
どうにかしてといつも願っているけれど
どうにかしようとしたことは一度もない

それが空とか海とか心とかって喩えられて
コーヒー飲む時にいつも思い出すんだけど
苦いか熱いかで言ったら苦しいが正解で、
好きか嫌いかで言ったら
嫌いになれないが正解

そういう毎日に振り回されるのは
僕が人だ

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