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自分を呪うべらかず

9月は体調が悪かった、と以前記事に書いた。

そこから10月上旬もずーっと体調が悪いというか、いやなことばかり考えてしまい悶々としていた日々だった。

特に、息子の偏食問題にばかり気を取られていた気がする。というのも、先日保育園で個人面談があって、その時に先生に言われたことがずっと気にかかっていたからだ。

息子がどちらかといえば慎重で怖がりなタイプということ。
ほとんどの同級生は給食を完食しているが、息子は苦手な野菜があるとうまく食べられず、給食を残すことが多いということ。

私の頭のなかで、ショックのあまり「がーんっ」と音がした。

家での息子はとてもお調子者で明るくて、保育園でもそんなふうだと思い込んでいたからだ。

また、偏食についても(1歳半まではなんでもよく食べる子だったので)一時的なものだと思っていたのに……ほかの子はよく食べているなんて!!!

息子が保育園で怖がりなのは、保育園生活がストレスになっているからだろうか?
彼の偏食はずっと治らないのだろうか?

そしてこんなときに限って『偏食が子どもに及ぼす悪い影響』的な記事がどんどん目に飛び込んでくる。

私はライターなのだから、適切な情報処理をしなければならないはずなのに、悪い情報ばかりを取り込んでしまって「このまま偏食が治らず、息子の発達に悪影響が出てしまったらどうしよう」「息子が登園をストレスに感じているのなら、無理に行かせることが人格形成に問題を起こしたらどうしよう……」という思いばかりがぐるぐる巡っていた。

そんな負のループに陥ってしまうと、もちろん体調に影響するし精神衛生的にもよくない。
しかし当時の私はそんなことにも気づかず、延々と負のループに陥っていたのだった。

そんな私に、夫からの鶴の一声がかかった。

「自分に呪いかけちゃダメだよ」。

それは、個人面談の数日後に行われた保育参観の帰り道のことだった。
またあれこれ考えてしまった私に対し、夫がこう言い放ったのだ。

「舞さん見てるとさ、自分で自分を責めてるよね。息子の好き嫌いは自分のせいだ、とか、保育園に行かせてる自分が悪いとか」

「確かに息子は嫌いな野菜があると食べないけど、他のものはたくさん食べてるじゃん。100点ではないかもだけど、それでいいんじゃないの?」

確かに。
息子が食べないのは、ほうれん草やブロッコリーなどの緑の野菜。

にんじんやかぼちゃ、玉ねぎやいも類などは大好きだし、米も肉も魚もよく食べてくれる。

ん?ちょっと待って。
こんなの、偏食のうちに入らないのでは?

それに保育参観でみた息子の様子は、それは楽しそうだった。お友達とも仲良さげに遊んでいたし、元気いっぱいにかけまわっていた。先生ともハグしてにこにこ笑っていた。

私はいったい何を見ていたんだろう。

少しくらい嫌いな野菜があったって、臆病な面があったってどうしたというんだ。

私は自分に厳しすぎて色々と苦労したので、息子には完璧を求めてないようにしよう!と強く誓っていたのに。

いや、息子を責めるというよりは「息子が好き嫌いするようになった・怖がりになった=母である自分のせい」だと、やはり自分自身を責めてしまっていたのだと思う。

まさに夫の言う通り、誰にも何も言われてないのに「自分で自分を呪っていた」のだ。

そんなことをして、息子が喜ぶだろうか?夫が喜ぶだろうか?
答えは否だ。

そして夫はこうも言ってくれた。

「俺は休みの日しか息子と触れ合えないけどさ。それでも息子見てたら思うよ、この子はこんなに明るくて優しくて、本当にすくすく育ってるって。だから何にも心配いらないよ。この息子の姿が、舞さんと俺の子育ての答えだよ」。


この一件から、謎の体調不良はなくなった。
忙しい日々に身体は疲れているけど、自分で自分の呪いを解くとこんなに楽になるとは。

夫の言ってくれたとおり、迷ったときには息子の笑顔を思い出してみよう。

それが答えなのだ、きっと。


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